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INTERVIEW

Japanese

HERE

2023年06月号掲載

HERE

Member:三橋 隼人(Gt) 尾形 回帰(Vo) 武田 将幸(Gt) ※アー写左から
Interviewer&Photographer:高畠 正人

-「Sing!! Sing!! Sing!!」もいい曲ですね。HEREのポップ感全開の応援ソングです。

尾形:BPM225で突っ走るHEREの王道ソングです。転調のフックといい、Aメロ、Bメロ、サビ、大サビと1曲の中にいろいろ詰め込むことができて満足しています。

-転調も多いし、構成も複雑だし、なんなら演奏もすこぶる難しそうです。

武田:「Sing!! Sing!! Sing!!」は去年の4月くらいに回帰から届いていたんですけど、結構苦戦して、この曲にギターを入れたときは完全に燃え尽きた状態になりました。それもあって非常にお気に入りの曲ですね。

三橋:本当にいい曲ですよね。ただ、演奏する側としてはコード進行にかなりクセがあるので、まずコードを覚えるのが大変でした。自然の手の動きにならないんで......。

-サポート・メンバーも大変そうです。

尾形:ベースのチョッパーから始まるんですけど、(サポート)ベースの壱君は"うーん難しい~"ってずっと言ってましたね(笑)。それでもカッコ良いのを弾いてくれましたけど。

武田:今回のレコーディングは壱君も(サポート)ドラムのマーシー(角谷正史/→SCHOOL←)も手応えを感じてくれていますね。音もきれいに録れて喜んでくれているので、僕らも嬉しいです。

-3人それぞれアルバムでのお気に入りを選ぶなら?

武田:「すべてぶつけて愛し合おうか、猛烈に。」は、ゴリゴリのハード・ロックでお気に入りです。自分なりのハード・ロックを出せたので。ポイントとしては最後のサビに出てくる謎のメロディが気に入っています。

尾形:"ストリングスなんて入れたっけ"と思ったけど、よく聴くとギターの音だったりして、面白いと思います。

武田:ギターのアレンジを考えるときに、今まで感覚的に作っていた部分を、今回はコードの音とベースとメロディを1回ピアノで打ち込んで、モノラルで聴いて、よく響くところを探すみたいなことをやったんです。

-アナログ作業ですね。

武田:めちゃアナログ作業ですね。手間は掛かるんですけど、それを1回やると自分が感じるいい響きを更新できるんです。結果的に謎メロディに昇華されて良かったと思っています(笑)。

三橋:僕もめちゃくちゃハードなギターを入れましたからね。ESP(ESP GUITARS)のEMGピックアップが乗っかったMETALLICAサウンドをぶち込んでますから!

-三橋さんのお気に入り曲は?

三橋:「複雑な熱帯夜」のプレイは気に入っています。すごくグルーヴィな曲で、自分たちが出せるグルーヴがこのラインまできてるんだって確認できた曲です。

-HERE流のAORナンバーですよね。とても「BANG-BANG-ZAI」を作った人が書いた曲とは思えないお洒落なナンバーです。

尾形:そうですね(笑)。完全に新境地です。今作はずっとリード曲、リード曲と思って作ってきたんですけど、「複雑な熱帯夜」だけは遊んでいます。遊んでいるというか、アルバム中盤に、「どれほど僕が君のことを愛してるとかどうだっていい」って曲があるんですが、それと繋がる曲が欲しいと思って、リード曲ではないけど、重要な曲として作った曲です。この路線は挑戦してみたいところだったんですよね。

-尾形さんのお気に入りは?

尾形:アルバムの全体イメージが完成したあと、それらの曲をツアーでどう展開しようかと考え始めたときに、オープニングとエンディングのイメージが降ってきたんです。

-前アルバムの『風に吹かれてる場合じゃない』(2020年リリース)には収録されていませんでしたが、これまでのアルバムにはオープニングとエンディングが入っていたので、意外ではありませんが、復活したんですね。

尾形:前作はコロナ禍だったこともあって、ライヴよりもまず歌を届ける意識が強かったので入れませんでした。ですが、ライヴをやるならSEを含めてコンセプトがあったほうがいいと思い急遽、追加したいなと。

武田:もう全部、決まっていたんだけどね。

尾形:ランニングしてるときに思いついて、メンバーに"ごめん! やっぱオープニングとエンディングを入れたい! 16小節だけでいいから"って。

武田:"40秒だけ! 40秒だけ!"って(笑)。