Japanese
有馬元気
2023年03月号掲載
Interviewer:藤坂 綾
僕は暗い曲って正義やと思ってるし、そこが僕の強みだと思ってる
-「それでも愛は勝つから」は90年代のポップスという感じで、「フィルター」とはまた全然違う曲になりましたね。
この曲を作りたいと思ったきっかけがドラムのキックのド、ド、ド、ドドってリズムの入った曲にしたいと考えていたことで。僕、My Hair is Badの大ファンで、彼らのライヴのアンコールでヴォーカルの人(椎木知仁)がビールの一気飲みをするんですけど、そのときドラムの人(山田 淳)がバスドラでこのリズムを叩くんです。だから自分の中では祭りの要素がすごいというか、明るいリズムって印象なんですけど、切ない曲にもめちゃめちゃ合って、クセになるんですよね。だからこのリズムを入れたいってところからスタートして、そこから1回聴いたら忘れられないような、まっすぐな応援ソングにしたいなと思って作っていきました。
-なるほど。
今世の中がこういう状況だからこそ、なんとなく計算的になってる人が多いんじゃないかと思って。不安が頭の中にあるから思うように動けなかったりして、だから、自分の気持ちに嘘をつかず、前に進んでほしいという想いを込めて、最後は絶対人の想いが勝つんやって、絶対愛が勝つんやっていう。
-ファンの方に向けてという想いも感じられて、きっと嬉しい方もいるんじゃないかと思いました。
それは僕も思います。応援ソングを書くときは、ファンの方ひとりひとりのことも頭に思い浮かべながら書いてますから。路上ライヴをやってたときは今より距離感が近かったから、余計親身に感じてしまうのかもしれないですね。その人がどんな夢を持ってるのかとかもちろん何もわからないけど、自分を信じてほしいって、そういう気持ちも込めてます。
-ちなみに、初めて路上ライヴをやったときのことって覚えてます?
覚えてますよ。人のいない街頭演説みたいな感じ(笑)、すごく恥ずかしかったです。ただ、そんな自分でも足を止めてくれた人、チラシを受け取ってくれた人、ひとりひとりのそういう行動が嬉しくて、初めての感覚だから驚きに近いというか、ちょっとうまく表現できないですけど、でもとにかく恥ずかしかった(笑)。子供の頃、母親に路上ライヴに誘われて行ったことがあって、そのとき"あんたもいつかやってみたら?"って言う母親に"あんな恥ずかしいこと絶対イヤだ!"って言ったらしいんですけど......まさか10何年後に自分がやることになるとは思ってなかったです(笑)。
-それが今では、と思うとやっぱり感慨深いですね。
そうですね。活動してきていろんなポイントがあったんですけど、父親が亡くなったときくらいが一番の転機やったかなと思います。音楽を始めて最初の3年間は波に乗ってて、路上ライヴをやるたびに応援してくれる人も増えていって。ここでライヴができたら一人前と言われている神戸のチキンジョージというライヴハウスで完売するところまでいって、メジャーの話もあって、これはいけるぞって思いました。でもメジャーの話がなくなって人気も落ちてきたとき、"あ、もうダメかな"って。そこから父親が亡くなった時期はもう無理かもしれんって思いました。でも結局やめられなかったんですよ。音楽をやりたい気持ちは捨てられないし、ファンの人たちはもちろん、自分の母親、仲間のことを考えたらやめられなかった。自分が好きでやってることやけど、いろんな人を巻き込んでやってきた音楽でもあるので、いつの間にか絶対にやめられないものに変わってたんですよね。だからこそ、例えば日本武道館のステージに立って"ありがとう!"って言ったら、そのエネルギーってすごいものじゃないですか。だからそれがほんまの"ありがとう"やなと思ってて、それを誰でもすごいと思える場所で伝えたいなっていう気持ちが強いんです。何より有馬元気を応援して良かったって思ってもらえるミュージシャンでいたいし、胸張って音楽を届けてないと、信じてついてきてくれた人たちを裏切ることになるんで、自分の気持ちには正直に歌いたいし、みんなにもそういてほしいなって思います。
-「二人なら」、これはもうめちゃめちゃかっこいいです。
かっこいいですよね。この曲の裏テーマが、さっきも言ったように僕は女みたいな声って言われることが多くて、ロックは無理やって言われ続けてきた人間なんですよ。だから当時の自分は自分に蓋をしながら活動してる部分があって、思ってもないことを曲にしたり、言われるがままに曲を書いたりしたこともありました。でも2021年の12月かな、結果も出てないし、自分のやりたいこともできてないし、ほんとにこのままでいいのかなって悩んで、思い切って長くお世話になった環境を離れることにしたんです。自分のやりたいことができてないことが、応援してくれてるみんなに一番悪いと思って。そこからまたイチからやるって決めたのが去年の1月なんです。
-そうでしたか。
そこからずっとついてきてくれたギターとドラム、2021年に出会ったベース、その4人で自分がほんとにいいと思う音楽を作ってリリースしたい、今度こそこれが僕の名刺代わりやって言える作品を作りたいっていうところからまた始めて。ドラムがメジャーの経験があったことからエンジニアさんを紹介してもらい、CD(2022年リリースのアルバム『弱さを知って』)を1枚出して、それからも地道に活動を続けて、東京でレコーディングをしたいってときに、巡り巡ってDaichi(鈴木Daichi秀行)さんに出会うことができて今に至るという流れで、そこでもう声とか関係なく、自分が思うロックをここに入れようと書いた曲が、この「二人なら」です。
-それほどもう自分に嘘はつきたくなかったてことですよね。
ここまできて、それでもまた自分に嘘をついてやってしまったら、それこそ僕はもう人前に立って歌う価値はないなと。だから今はもう嘘をつかずに音楽をやろうと思ってやってるんで、去年から出してる曲はほんまにええ曲ばっかりやなと思ってます(笑)。「二人なら」は僕もロックやりますよ、大好きですよって証のひとつ目で、この曲を書いたおかげで吹っ切れたというか自信もついたし、ひとつのきっかけになった大事な曲です。
-自信に繋がったその想いがめちゃめちゃ曲に出てると思います。
最初はこの主人公もなよなよしてるんですよ。"君は僕の味方だ"ってめちゃめちゃ他力本願じゃないですか。だけどこんな弱い自分じゃあかんって決心して"どんな時も僕が君の味方なんだよ"って最後だけ言っているんです。これはもちろん恋愛にも例えてるし、自分の人生にも例えてますが、優しさってめっちゃ大事やけど、その優しさが時には優柔不断や八方美人になって、傷つけてしまうこともある。そういうことも含めて、変わらなあかんて思った主人公が、もしかしたら足はぷるぷる震えてたかもしれないけど、僕が君の味方だ! って最後に言うのがもうドラマだなと思って。
-最後にこの勇気をふり絞ったところは、かなりグッときます。
このシングル3曲とも、主人公全員ちょっと弱めなんです。強いって、一番はハートというか気持ちやなと僕は考えてて。その人を守りたいって想う気持ち、それさえあれば人って変われると思うんです。だから弱くてもいいから、その気持ちだけはなくさないでっていうのがこの3曲の共通点でもあって。そんな人いないでしょうけど、悩みなんてないし毎日楽しいしって人には僕の曲は必要ないと思うんです。人生頑張ってる人であればあるほど、しんどいな、もう明日がこなければいいなって思ってるんじゃないかなって。僕はそっちの人間やし、世の中好きな人と嫌いな人どっちが多いかって聞かれたら嫌いな人って答える人間やけど、その少ない大切なものを守れる毎日を生きてほしいなって思うから、こういう弱い主人公をコンセプトに書きました。暗い曲ばかりやなって思う人もいるかもしれないけど、僕は暗い曲って正義やと思ってるし、これからもこういう曲を書き続けていきます。そこが僕の強みだと思ってるので。
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