Japanese
SWANKY DOGS
Member:洞口 隆志(Vo/Gt) 川村 聡(Ba/Cho) 長谷川 快人(Dr/Cho)
Interviewer:吉羽 さおり
今年バンド結成15周年を迎えた岩手 盛岡出身の3ピース、SWANKY DOGSが3rdアルバム『流転』をリリースした。前作『Light』から3年を経て、コロナ禍での制作となり、その変わりゆく日常感やそこでの肌感覚はもちろん、曲にも投影されている。大きな波に揺さぶられ、感情の機微にも揺られながらも、今作にあるのはここに立ってどう生きるか。そのしなやかさとしたたかさだ。それが、より精彩を増した3ピースのギター・サウンドでとても音楽的に表現された。誰かの日常で、誰かの心の傍で、静かに確かに鳴っている。そんな作品だ。前作からの時間の中で、バンドがどのような思いで過ごし、今をどう捉えているのか、3人に話を訊いた。
-前作『Light』から約3年ぶりのニュー・アルバム『流転』となります。前作からの間にはコロナ禍など世の中の状況に変化もありましたが、前作以降、SWANKY DOGSとしてはどんなふうに活動をしていこうという感じだったのでしょうか。
洞口:ちょうど前の『Light』というアルバムを出してツアーを回り切ったタイミングで、コロナ禍となって。ツアー後の2020年にいろいろ考えていた動きが、コロナもあってできなくなって。ただ、いずれにせよツアー後から曲作りや、制作に入ろうという話にはなっていたので、ライヴとかは飛んでしまいましたけど、制作に関しては予定通りにやっていましたね。今回のアルバムもどのタイミングで出そうかなというのはあったんですけど、コロナがあって出せなかったということではなく、単純に制作に時間がかかって前作から3年くらい経っちゃった感じでした。ライヴの活動に関しては地元が盛岡なので、せっかくだから盛岡から配信ライヴをしようということで、街が一望できる展望台兼カフェみたいなところからライヴをやるとか、地元が盛岡にあることを生かしつつ、やれることをやろうとしてましたね。
-配信という形ですが、地元盛岡のいいところを伝えることができるライヴになっていたんですね。
洞口:そうですね。こういう状況でなければ配信ライヴもやらなかったでしょうし、例えば東京の方が僕らの地元に来てもらえることもそんなに頻繁にはないと思うので、地元でライヴをする僕たちを観てもらう機会としては良かったかなと思います。
-改めて地元のロケーションを生かしたライヴをしたり、盛岡でというのを意識したりしたときに、自分たちの音楽に、その地元の景色や空気感が練りこまれていたのだなと実感するようなことはありましたか。
洞口:それは今回のアルバムに限らずなんですが、歌詞の面では、自分が過ごしてきた街や小さい頃の思い出ももちろんそうですけど、バンドを始めて地元盛岡のClub Changeというライヴハウスで感じてきたこととかは、かなり入っているなと思います。
長谷川:そうだね。
洞口:昔の楽曲でも、周りからは"東北っぽいね、北国育ちっぽいね"って話をされたりするので、歌詞や楽曲的にも東北感というか岩手や北国の感じが結構あるんだろうなとは思っていますね。
-SWANKY DOGSの音楽って、切ない曲でも独特のキラキラとした感じが音の成分や空気感に入っているんですよ。そういう部分ですかね。
川村:ありがとうございます。
洞口:たぶん、そのキラキラは雪ですかね(笑)。楽曲のアレンジでもまったく意識していないということはないので。それを全面に出している感じではないんですけど、それが滲み出ているとすれば嬉しいですね。
-では改めて、前作からの時間でここから自分たちはどういう曲を今作っていくのか、どういうアルバムにしたいのかと考えるような期間はありましたか。
洞口:僕らはライヴやツアーを回っているときは、それに専念してしまうんです。本当は、少しずつ曲を作りためていくのがいいなとは思っているんですけど、あまり作れないので。ツアーがひと段落したら曲作りをする期間があって、今回もそういう感じで作っているんですけど、アルバムを作る前に何かコンセプトを立てて、それに沿った曲たちを作っていくことはないんです。その時々で、今回はこういう楽曲にしたいからこんな曲でこういう歌詞にしようとか、1曲ずつ練っていって、ある程度まとまったものができた中からアルバムに入れる曲を選んだ感じでした。アルバムのコンセプトや大枠を決めたり、それに関して悩んだりすることはそんなになかったかなと思います。
-アルバムに先駆けてリリースとなったのが、2020年に発表したデジタル・シングル『アイリス』でしたね。
洞口:そうですね。『アイリス』と次にリリースした「君と追想」は一緒のタイミングで録ってたんだっけ?
川村:うん、一緒かな?
-「アイリス」を書いていたときはまさにコロナ禍真っ只中だったと思いますが、どのような思いがありましたか。
洞口:楽曲自体に関してはたくさん曲を作るぞというタイミングだったので、スタジオに入ってベースの聡が持ってきたリフを広げて作っていたんですけど、歌詞の内容についてはちょうど自粛期間だったこともあって、曲調もそうですが、あったかい感じの曲がいいなと思って作っていましたね。あまり悲壮感がない感じがいいなと──僕ら、ちょっと油断するとすぐ悲しめとか、重めにしちゃいたがるので(笑)。
川村:そうだね(笑)。
洞口:今まで、熱い曲や明るい曲は作ってきたつもりなんですけど、"あったかい"曲ってそんなになかったなと思って。歌詞に関してはこれが一番、コロナ禍で思ったことを書けたなという感じですね。それも、レコーディングのギリギリまで書いていて。
-当時の景色が映った内容で、言葉の端々からも聞こえてくるんですけど、サウンド自体がすごく水彩画的な美しさがあって、とても柔らかい曲だなと思って聴いていたんです。あの閉鎖的な時期に出てくる曲としては、とても異色な曲だなというか。
洞口:世の中もそうですけど、みんな鬱々とした時期だったので、自分ら的にもあったかいもののほうがいいよねというのはありましたね。自粛中で、家にこもって会いたい人に会えなかった時期だったので、"明日晴れたら 会えるといいね"って。この晴れたらというのは天気もそうですけど、コロナが開けて自分たちの気持ちが晴れて、会いたいよねと言えたらいいなって思いがありましたね。
-アンサンブルもそういった柔らかさ、温かさは意識していますか。
川村:かなり意識した気がしますね。
長谷川:僕たち自身、ここまで繊細でなおかつきれいな楽曲をあまり作ったことがなかったんです。だったら思い切り振り切って、プレイもそうですけど、歌詞に関してもすっと入るようなわかりやすい言葉で作ろうという感じで。今回はイメージ通りにできた曲でしたね。英語詞も入れて。
洞口:この途中の英語詞"( You said I'm in your heart )"の部分は快人が考えたんだっけ。
長谷川:オケのレコーディングが終わって、明日歌を録りますというときで。アレンジも今までなかった新しいタイプの曲かなという感じがあったし、カプセルホテルのロビーで、3人でどうする? って話していたんですよね。
川村:そうだった、思い出してきた。
長谷川:3人で案を出し合って、ひとつの言葉を作ったのは初めてだったんですよね。普段はだいたい洞口が歌詞を書いてくれるんですけど、3人で一致した言葉がこれだったので、この一節は大切な言葉だなって思って。
-そこに続いた「君と追想」は、もっと相手に語り掛けていくような曲ですね。
洞口:「君と追想」のオケは「アイリス」と一緒にレコーディングをしたんですけど、歌はあとから録っていて。「君と追想」の歌詞を書いたタイミングはもう少しあとでしたね。この曲も今会えない人に向けて書いた歌詞にはなっているんですけど、この曲に関してはサウンドや歌詞もドラムの長谷川が持ってきたアイディアだったんです。そのイメージから作った曲なので、歌詞に関しては、細かいところは僕が書いていますけど、大枠のイメージは長谷川に聞いて、こういう英語を入れたいとかも意見を貰って作っているんですよ。なので、長谷川が作ったと言ったら過言かもしれないですけど――
長谷川:いや、過言じゃないだろ(笑)!
洞口:なかなかない作り方をしていたので、不思議な感覚の曲ですね。「アイリス」ほど世の中の状況を意識して作ったわけではないかもしれないですけど、なんとなくそのとき思っていたこと、長谷川が思っていたこととかをまとめてみたらこういう曲になった感じで。結果、メッセージ性があるような形になったかなと。
長谷川:この曲は先にサビメロを鼻歌で作ったというか、まぁ、降りてきて──?
川村:はははは(笑)。ダル!
長谷川:最初にバンドに持っていったのがサビメロだけで、コードがわからないので、コードを弾けと。歌詞に関しては、なんとなくこういう感じのイメージで書いてちょうだいってお願いしたんですけど、結構いい歌詞だなって思って。
洞口:ありがとうございます。
長谷川:大それたことを言っているわけではなくて、リアリティのある歌詞というか。自分が思っていたようなことが歌になったときに、こういう歌詞を作ってくれるんだなって新しい発見もあったし、"あなた"に対して歌ってほしい曲だったので、それがしっかり歌としてできあがった。このアルバムの中でもかなりメッセージ性が高い曲じゃないかなと思いますね。
-"現在地に証明はない"っていう一節がまたいいんですよね。
長谷川:いいですよね。
-これまでのことこれからのこと、いろんなことを思い起こさせてくれるし、きっとこの曲を聴くタイミングで聞こえ方が変わってくる言葉だなと思います。
洞口:実は長谷川さんが"Because it's your life."という部分を最初に持ってきていて、文脈は今とはちょっと違ったかもしれないけれど、なぜならそれは君の人生だからっていう意味で。この1文からのインスピレーションで書いた歌詞だったんです。現在地に証明はないし、いろんなことがうまくいかなくてそれを受け止めていくだけの日々だけど、きっと最後には笑える。それは君の人生だからねっていう。きっとそのときそういう気持ちだったんだなって。
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