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INTERVIEW

Japanese

B.R.T(Blue Rock Thrush)

 

B.R.T(Blue Rock Thrush)

Member:G1(Vo) GON(Gt) 8K(Ba) SAY(Dr) IKU(Key)

Interviewer:山口 哲生

-たしかに、恋しさや悲しさが強くなりますよね。では、8Kさんは「花粉症」に関してはどういうベースを弾こうと考えました?

8K:最初にアレンジを聴いたときは、どうやってパフォーマンスをするか考えましたね。ベース・ラインは、テーマが花粉症なので、風が吹いている雰囲気をイメージしながら弾いてました。あと、花粉症ってくしゃみがどのタイミングで出るかわからないから、ドラムとはちょっとずつ違うタイミングでリズムを入れたり、鼻水をすするみたいな感じのベースを弾いたりしてます。

G1:この曲をライヴでやるときは、8Kがくしゃみをしてから始めたりしてます。そうすると映画みたいに想像できるじゃないですか。

-流れができますよね。ちなみに、8Kさんは花粉症だったりするんですか?

8K:花粉症だったんですけど......なんか、慣れた感じがします。

-急に症状が軽くなったりしますからね。SAYさんはどんなことを考えながらこの曲に取り組みました?

SAY:みんなと一緒にアレンジする前は、曲の雰囲気に合わせてドラムをデザインしていたんですけど、8Kさんが『Forever』のときに、いろんなことを想像しながら楽器で表現していることが、僕には衝撃的で。僕もできるかなと思って、いろいろ考えながらアレンジしました。僕は今年花粉症デビューしたんですけど(苦笑)、かゆい感じを入れたかったんです。それで2番の始めにハイハットを小さくタタッと入れて、鼻をくすぐられる感じを表現したり、僕も風が吹いているイメージで叩いたりしました。曲が進んでいくごとに、感情もどんどん強くなっていくじゃないですか。そうやって感情が強くなっていく感じ、風が強くなる感じをキックで表現してみました。

-なるほど。今年花粉症デビューされたとのことでしたけど、全然嬉しいデビューじゃないですね(苦笑)。

SAY:そうですね(笑)。ライヴのMCで、"僕、花粉症デビューしました"って言ったら、お客さんが喜んでくれている感じがあって、あれ? と思って(笑)。ちょっと親近感を持ってくれたのかなと思いました。

-僕も花粉症なんですけど、その気持ちよくわかります(笑)。IKUさんはいかがでしょうか。どんなイメージを持って取り組まれましたか?

IKU:花粉症という特別なテーマで曲を作るのに、ありふれているJ-POPとかロックになってはいけないなと思って。少し違いが欲しいなと思って、ピアノでループを入れたんです。花粉症ってずっと繰り返されるものだから、花粉症っぽいリフというか、なんかちょっとかゆかったりするイメージのリフを作ってみました。

-そのリフが楽曲をきれいに包み込んでいる感じがありますね。でも、たしかに花粉症は日本のイメージが強いものだけど、それをありふれた日本の曲にしないというバランスも難しそうというか。

IKU:ある程度売れているバンドとかアーティストって、ザ・J-POPみたいなことはしていないので。ちょっと僕たちだけの色を入れられたらいいなと思いました。

-なるほど。たしかにそうですね。IKUさんは、花粉症は大丈夫なんですか?

IKU:僕は花粉症になったことないです(笑)。だから、アレンジをすることになってから花粉症についてネットで調べたり、G1さんはひどい花粉症だから、本当に大変なの? っていう話を聞いたりしてました。

-G1さんはヴォーカルなのに花粉症ってかなり大変ですね。

G1:なので、365日、花粉症の薬を飲んでます(苦笑)。もし次の日にひどくなったりすると大変だし、くしゃみをずっとしていると喉がつらくなるから、そのことをどうしようって緊張し続けているよりも、薬を飲んだほうがいいなと思って。

IKU:花粉症の心配をするよりも。

G1:そう。そっちのほうがラクなので。

-でも、それはそれで大変ですよね。

G1:でも、病院に行ったら薬の種類が1日1回飲むか1日2回飲むか、眠くなるかちょっとだけ眠くなるか眠くならないかって、いろいろあってすごい! って思いました、本当に。

-たしかに(笑)。すごい種類ありますからね。

G1:なんかもう食事みたいに決められるから、すごいなと思いました。

-みなさんは来日されてから数年経ちましたけど、日本に来たときに衝撃を受けたことって他にもあったりしますか?

SAY:町がきれいです。

8K:それは衝撃だった。あと、空がきれい。

G1:夜空が素晴らしいです。韓国では田舎に行かないと星が見えないんです。でも、東京は街から少し離れたら見えるし、すごくいいですね。

8K:遠くまでちゃんと見える。

IKU:空気がいいから。

G1:初めて日本に来たのは2019年6月7日だったんですけど、韓国はPM2.5がすごかったときだったんです。だから、成田空港についたときに、空気が山だ! と思いました。

一同:はははははは(笑)。

-(笑)空気がきれいだと。

G1:はい。そう感じるぐらいきれいでした。

-GONさんが日本に来て衝撃だったことというと?

GON:日本に住む前から月に1回ぐらいは来ていたので、ちょっと記憶が薄いです(笑)。

-今回の曲とちょっと近しい状況ですね。あのときの感覚が少しずつ薄れていく、みたいな。

IKU:最初はいろいろ驚きましたけど、時間が経つと何にそんなに驚いてたんだっけ? ってなりますね。

-逆に言うと、それだけ日本に慣れてきてるってことですもんね。

8K:たぶん、今だと韓国に行ったほうが衝撃受けるかも(笑)。

IKU:あぁ(笑)。この前、一瞬韓国に帰ったんですけど、ずっと驚いてました(笑)。えぇー!? って。

-ははははははは(笑)。SAYさんはいかがです?

SAY:僕は日本の生ビールを初めて飲んだときが衝撃でした。

8K:あれは衝撃だった!

SAY:種類もいっぱいあるし、韓国で飲んでいたものはなんだったんだろうってなるぐらい、めちゃくちゃ美味しくて。僕もこの前、韓国に帰ってたんですけど、そのときに生を飲んだら、あれ......? って。

-日本の生ビールに慣れちゃいましたか(笑)。ライヴの予定も続々と決まってきていますが、ステージに立つときに心掛けていること、気をつけていることはありますか?

G1:いつもライヴをするときはストーリーを作っています。日本に来てから今までの僕たちのこととか、頑張っている気持ちとか。あと、バレンタインのときは恋愛の話もしました。本当は明るい感じにしたかったんですけど、結局、曲の流れで別れのほうに行っちゃって。それも特別でいいかなと思って。そうやっていろんなストーリーを集めることで、僕だったら歌うときに感情がもっと入るし、観てくれている人たちにも届きやすいんじゃないかなと思ってライヴをしています。

-たしかにおっしゃるとおりですね。わかりやすいし、入り込みやすいです。

G1:今、日本語を頑張って勉強しているんですけど、日本語でも歌うし英語の曲も韓国語の曲もあっていろんな言葉が出てくるから、わかりやすくするためにも、ストーリーづけをしたほうがいいんじゃないかなと思ってやってますね。まだワンマンのストーリーをどうやってやるかを想像したことはないんですけど、対バンのときにはだいたいそうしています。

-8Kさんは、ライヴをするときにご自身の中で気をつけていることやこだわっていることはありますか?

8K:僕も物語をどうやって最後まで繋げていくかということを考えてます。物語があるからもっと集中できるところもあるし、僕はミュージカル俳優出身なので、感情を表現するのが得意だと思うところもあって。いつも感動を伝えようと思いながら演奏をしています。

SAY:僕も舞台に上がる前に、今日の流れをみんなで話して、みんなと同じ方向を見ていく感じを想像しながらやっているんですけど、一番気をつけているのは、BGMとか同期の機械(笑)。

IKU:トラブらないようにね(笑)。

-大事ですね(笑)。IKUさんは?

IKU:ストーリーのところと、それプラス僕は、前回のインタビューで"バンドのキーボードはRPGのヒーラーみたいな存在"というお話をしたんですけど。

-そうでしたね。面白い例えでした。

IKU:正直な話、お客さんはヒーラーにそんなに期待してないんですよ。

-なんてこと言うんですか(苦笑)。

IKU:"どうせヒーラーだからな......"っていう。それを裏切るパフォーマンスを意識してやっています。キーボードって固定されているから動きづらいんですけど、他のメンバーよりも激しく動くようにしていて。そうすると"ヒーラーなのにそこまでできるんだ?"みたいな。

SAY:激しいヒーラー(笑)。

IKU:そう(笑)。

-でも、大事なパートだからそんなに自分のことを落とさなくても(笑)。GONさんはいかがでしょうか。

GON:みんながもう面白い話をしてしまったので(笑)、僕はとにかく集中してますね。自分たちが楽しくできるように、観にきてくれているお客さんが楽しく思えるようにという意識はしてます。

-ありがとうございました。では最後にG1さん、読者の方へメッセージをお願いします。

G1:「花粉症」は薬局のCM曲ではないんですけど(笑)、僕たちのすぐ隣にあるもので、日本人であればよくわかるつらさだと思います。僕らとしては、つらいかもしれないけど大丈夫ですよという気持ちで歌っているので、1回でも聴いて、共感してもらえるといいなと思います。