Skream! | 邦楽ロック・洋楽ロック ポータルサイト

MENU

INTERVIEW

Japanese

B.R.T(Blue Rock Thrush)

B.R.T(Blue Rock Thrush)

Member:G1(Vo) GON(Gt) 8K(Ba) SAY(Dr) IKU(Key)

Interviewer:山口 哲生

韓国発、日本在住の5人組ロック・バンド、B.R.T(Blue Rock Thrush)が、今年4作目となるデジタル・シングル『말할게 -MALHALKE- 12月24日』をリリースした。"말할게"(マラケ)は、日本語で"言うよ"という意味で、12月24日の特別な1日に思いを告げる主人公の心情を、ポップでグルーヴィなサウンドに乗せたラヴ・ソングになっている。また、ヴォーカルのG1だけでなく、ベースの8Kも歌とラップを披露し、B.R.Tとして新たな表情を見せる1曲に仕上がった。そんな最新作についてはもちろん、バンドにとって初のリリースを行い、大きな1歩を踏み出した2022年を振り返ってもらいながら、2023年の展望についても語ってもらった。

-2022年はバンドとして初のリリースがあり、そこから立て続けにデジタル・シングルを4作発表してきましたが、振り返ってみるとどんな1年でしたか?

G1:忙しい1年でした。こんなに忙しくしていたら、10代だったらもう成功していたんじゃないかなって思うぐらい。

一同:はははははは(笑)。

G1:それぐらい今年は忙しかったですね。

-常に何かに追われている感じでしたか?

G1:追われている感じというよりは、やりたいことがだんだん増えて忙しくなったのかなと思います。リリースもしたし、そのリリースをするときに何をすればいいのかと考えていくと、やることもどんどん増えていくじゃないですか。それで忙しかったです。

-ということは、その忙しさは嬉しさでもある?

G1:嬉しいです! 忙しくないと日本に来た理由を感じられないと思います。僕らは旅行をしに来たわけじゃないから(笑)。

-そうですね、音楽をしに来たわけですから。たしかに。

G1:でも旅行には行きたいです。

-それも間違いないですね(笑)。8Kさんは、2022年はどんな1年でしたか?

8K:記念の1年だったんじゃないかなと思います。リリースもありましたし、渋谷のスクランブル交差点で僕らの音楽と映像が流れたのは、めちゃ嬉しかったですね。スクランブル交差点は韓国でも有名な日本の観光地なので。本当に記念になることが多かった1年でした。

IKU:僕も記念すべき1年だったと思います。4曲もリリースできたし、いろんな経験もできたし。"バンドやってるな!"って実感することが多くて嬉しかったです。

GON:僕もG1さんと8Kさんと同じですね。忙しくなるのはできることが増えたことでもあるし、自分としてもできることが増えたなと思えるぐらい、忙しく楽しかった1年だったなと思います。

-特に印象深い出来事を挙げるとすると?

GON:個人的には、duo MUSIC EXCHANGEでライヴをしたことですね。昔からUVERworldさんが好きで、TAKUYA∞(Vo)さんのTikTokにduo(duo MUSIC EXCHANGE)でライヴしている動画があるんですけど、自分らがそこでライヴができるとは思っていなかったし、そこに立ったときに、この景色を見ていたんだなと思って嬉しくなりました。

-それは感慨深くなりますね。SAYさんはどんな1年だったと思いますか?

SAY:B.R.Tとしての世界観がもっと広がった1年だったと思います。みんなが言った通り、記念になることがいろいろあったし、テレビ番組のタイアップ(※2022年6月リリースの2ndシングル表題曲「Forever」がテレビ東京系"じっくり聞いタロウ~スター近況(秘)報告~"の7月度エンディング・テーマに選ばれた)で、1ヶ月だけでも自分たちの曲を届けることができたのは、僕としては嬉しかったですね。来年はバンドでテレビに出演することができたら嬉しいです。

-たしかに渋谷の街頭ヴィジョンもそうですし、テレビから自分たちの曲が流れてくると驚きも嬉しさもありますね。

SAY:はい。嬉しかったですし、ちょっと重い気持ちというか、もうちょっと成長しないといけないかなと思うこともあって。まだまだ頑張っていこうと考えています。

-もっと頑張らなきゃというプレッシャーも?

SAY:はい。でも、それはいいプレッシャーだと思います。

-それがあるからこそ頑張れるところもありますよね。8Kさんもそういった気持ちはあります? もっと頑張らなきゃなっていう。

8K:そうですね。例えば、YouTubeでもどんなコンテンツを作ったほうがいいんだろうとか、もっとたくさんの人に知ってもらうために何をすればいいのかなっていうのは、すごく考えています。

-G1さんもそういうプレッシャーはありますか? もっと頑張らなきゃっていう。

G1:僕は......プレッシャーをあんまり感じないタイプなんですよ。

SAY:G1さんはバンドマンです! THEバンドマン。

G1:頑張りたいっていう気持ち自体は毎日あります。ジムでトレーニングするときも、重りをあと2キロ重くしたいなとか、歩いているときも、前を歩いている人よりも早く行きたいなと思ったら、走ったり早く歩いたりして、"勝った!"って自分で満足するとか。

-なるべく前向きでポジティヴでいるというか。

G1:はい。頑張りたい気持ちはいつもありますね。

-では、音源のお話にいきましょう。今年4作目のデジタル・シングル『말할게 -MALHALKE- 12月24日』をリリースされました。資料を拝見すると、タイトルはカタカナで"マラケ"と書かれていますが、発音的には"マラッゲ"みたいな感じなんでしょうか。

IKU:"말할게"は韓国語で"言うよ"という意味なんですが、日本語にない発音なので、どうやって書けばいいのか難しかったです(笑)。

-(笑)サウンド的にはポップでダンサブル、歌詞は、近作は日本語詞でしたけども今回は韓国語で歌われていて。この曲はいつ頃に作られたんですか?

IKU:1年半ぐらい前です。これまでは、"バンドだから"とか"日本でやるのであれば"と考えて曲を作っていたんですが、そうではなく、僕たちだけができることってなんなんだろうかと考えたときに、やっぱり韓国人だというところがあって。なので、K-POPでありながら、ロックっぽいような、バンドっぽい曲を作ってみようというところから作り始めたのが「말할게 -MALHALKE- 12月24日」です。

-なるほど。

IKU:あと、必要な曲を作った感じでもありますね。これからは「말할게 -MALHALKE- 12月24日」みたいな曲だけをやっていこうという感じでもないし、"これがB.R.Tのスタイルです"というわけでもなく、ライヴをするときにこんな曲があるといいなと思ったものを作りました。

-言ってみれば、"こういう音楽もできますよ"というひとつのカードというか。

IKU:そうですね。作り方もこの曲だけはちょっと特殊で、僕が韓国にいる作家さんと一緒に作りました。G1さんに合わせて歌詞やメロディも書いたんですけど、最初に書いた歌詞は今みたいな感じじゃなかったんですよ。"言うよ"じゃなくて"言ってください"っていう感じだったんです。

G1:一緒に作ってくださった韓国の作家さんが、アイドルの曲をよく作っているのもあって、"愛していると言ってください"みたいな、ちょっとかわいい感じの歌詞だったんです。

GON:こっちが言う側じゃなくて、言われる側。

IKU:そう。それをG1さんのアイディアで、やっぱり僕らはバンドマンだから、"言ってあげる"のほうにしようって。結構変わりましたね。"かわいがってください"から、"かわいがってあげるよ"になったので。

-G1さん的には、受け身じゃなくて自分から言ったほうがいいと。

G1:たぶん、もともとの歌詞だと歌えなかったと思います。自分に嘘をつくみたいで、恥ずかしくて歌えなかった。韓国語って、少し言葉を変えるだけで意味が全然変わるところがあるんです。それで少しずつ、自分が歌えるように変えていきました。