Skream! | 邦楽ロック・洋楽ロック ポータルサイト

MENU

INTERVIEW

Japanese

B.R.T(Blue Rock Thrush)

B.R.T(Blue Rock Thrush)

Member:G1(Vo) GON(Gt) 8K(Ba) SAY(Dr) IKU(Key)

Interviewer:山口 哲生

-今回の曲は8Kさんが歌だけじゃなく、ラップをしている場面もありますね。

IKU:作っていく途中で、ちょっと強い感じのラップが入ったらいいなと思ったんですけど、歌い方が変わるのであれば歌う人も変えようって。これもG1さんの発案でした。

G1:最初に聴いたときに、ひとりで歌う用の曲じゃないなと思ったのと、8Kはもともとラップが得意なんですよ。それなら一緒に歌うことで、8Kのラップのうまさを見せられたらいいなと思って。そこからコーラスができたり、"ワオ!"みたいな盛り上げる声も入れたり、この1年半の間にどんどんいろんなものが増えていって。

-1年半前にできあがっていたんじゃなくて、この1年半でいろいろ追加されていったんですね。

G1:そうです。時間をかけたことでよりいいものになったと思います。

-8Kさんは、実際に歌やラップをしてみていかがでした?

8K:僕はまだそこまでベース歴が長くないので、最初は弾きながら歌うのが本当に難しかったです(笑)。最近は楽しめるようになってきました。

-それこそ弾きながらラップするとなったら......。

8K:最初はどうしよう......! と思ったんですけど(笑)、あそこはベースを弾かなくてもいいようにアレンジしてくれて。

IKU:一瞬だけシンセ・ベースにしてるんです。そこは8Kさんにラップに集中してもらって、G1さんから歌い始めるところからまたベースを弾き始めるっていう。

8K:そのベースが入るタイミングがめちゃ難しかった(笑)。早く戻らなきゃ! って。この曲はもうアレンジができていたのもあって、どうやって弾こうかなと思っていろいろ解析しました。この曲にはいろんなリズムが入っていて、どんどん変わっていくんですけど、そのフィーリングを生かすために、自分もノリながら、グルーヴを感じながら弾いています。

GON:曲を最初に聴いたときに、これはなるべく原曲通りに弾いたほうがいいなと思って。そもそももとが良かったので、それをそのまま表現しないとこの曲の性格というか、色を邪魔することになってしまうんじゃないかと感じたんです。なので、音源ではそれをまず弾こうと。で、ライヴではギターの音色とかプレイをだいぶ変えています。

IKU:うん。ライヴで聴くともっとバンドっぽいです。

-音源を聴いたときに、ライヴだと受ける印象が変わりそうだなっていう予感はあったんですよね。ドラムのビート感もそうだし、ギターがもっと前に出てくる感じになるのかなと思って。

G1:僕らも練習するときに、これはポップなのかロックなのかって話したことがありました。どっちにしたほうがいいんだろうって。

-ただ、ライヴでやるのであれば、よりバンド感やロックな面を出したほうがいいだろうと。

IKU:そうです。G1さんの歌い方も、音源とライヴで結構違うんですよ。ライヴはロックっぽい発声で、音源はちょっとK-POPを意識しているのでなるべく聴きやすくっていう。本当に違うバージョンを楽しめるので、どっちも聴いてもらえると嬉しいです。

-ドラムに関してはいかがです?

SAY:この曲をライヴで演奏すると、いつからかファンの方が一緒に手を振って踊ってくれるようになっていて──

G1:僕が誘導したよ。

SAY:そう......か(笑)。一緒にノってくれているので、そのことを思い出しながらレコーディングしてました。ファンの方が気持ち良くノリノリになっているところの邪魔にならないように、自分も楽しみながら叩いています。あと、8Kさんのラップの部分はリズム的にも雰囲気的にもかなり変わるので、"あっ! 変わった!"っていうのをより感じてもらえるように、他のところと差をつけています。僕もヒップホップをよく聴いていたので、それを生かして、8Kさんがリズムに乗ってラップができるように叩きました。

-あと、この曲のタイトルには"12月24日"という日付も入っているわけですけども。

G1:僕が1年の中で一番好きな日なんですけど、その日に告白して成功したら最高だなと思って。そのことを思いながら歌詞を変えていきました。この日を逃してしまうと、また1年待たなきゃいけないじゃないですか。だから、今日は絶対に告白しようという気持ちを込めています。

-そうなると、歌詞は受け身になっている場合じゃないですね(笑)。Bメロのコーラスもきれいでした。

IKU:あそこは左右で10人ぐらいのG1さんが歌ってます。何テイクか歌ってもらっていて。

-それを重ねたと。ライヴのときはどうしているんです?

IKU:ライヴのときはスピーカーから10人ぐらいのG1さんが歌ってます(笑)。

-ははははは(笑)。それこそクリスマスというか、ゴスペルっぽさもありますね。

G1:あぁー! たしかに12月24日と合ってますよね。この曲は告白の歌ではあるけど、恋愛のことだけを歌っているのではなくて。僕はカトリックなんですけど、12月24日は恋人だけではなく、家族や友だちや、いろいろ人に愛をあげる気持ちがあるから、1年の中で一番好きな日なんです。愛がある日が12月24日だと思うから、それを考えてこのコーラスにしていたら(IKUは)天才ですよね。

IKU:ははははは(笑)。

-最後に、2023年はどんな1年にしたいですか?

GON:安定した1年というか(笑)。自分のことだったり、バンドのことだったり、全部安定して進んでいく感じの1年になれればいいなと思います。

8K:もっと大きなライヴ・ホールでやれるようになったらいいなと思っています。舞台に立っているときが一番幸せだから、もっと広いところで、たくさんの人たちの前でパフォーマンスしたいです。

SAY:東京以外の場所でライヴもしたいですね。僕たちは平日毎日配信しているんですけど、YouTubeに登録してくれている方の中には、ネットの友だちみたいな感じというか、まだ会ったことも、顔を見たことのない方たちもいて。コロナも落ち着いてそろそろツアーにも行けるんじゃないかなと思っているので、いろんなところでライヴがしたいです。

IKU:2022年はこれができると思っていなかったことがたくさん起きたので、2023年もできると思っていなかったことがもっとたくさん起きてほしいなと思っています。

-では、G1さん。2023年はどんな1年にしたいですか?

G1:今、僕たちは2023年に向けて大きなことを準備しているので、楽しみにしていてほしいです。自分としては、音楽やバンドって、仕事じゃなかったらいいなと思うこともあるんですよ。楽しくやることが一番大切で、お金はあとからついてくる。そういう気持ちで進んでいかないと、10年、15年と続けていけないなと思うんです。音楽が仕事だったらできないとダメなこともあるけれど、それも遊びだと思えば、失敗していてもそれはそれで面白いし、自分にとって音楽はそういうふうにやりたい気持ちもあるんですよね。でも、今はバンドのために日本に来ていて。バンドを結成したのが2018年で、2019年に日本に来て日本デビューは2021年、来年でもう結成5年になるので、希望が見えてきたらいいなと思います。