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INTERVIEW

Japanese

TOKYOてふてふ

2021年05月号掲載

TOKYOてふてふ

Member:楪おうひ 十叶のんの めありらすと ちむら詩文 神狩こはく世會 セツナウイネ

Interviewer:吉羽 さおり

-今こうしてTOKYOてふてふとして活動を始めて数ヶ月経ったところですが、グループとしてこう変わってきたなとか、こんなところがいいなとか、何か実感することはありますか?

楪おうひ:ライヴはまだ始まったばかりなので、まだまだ試行錯誤しながらやっているんですけど。メンバーとの一体感は結構出てきたかなって思っています。最初は、目標は同じだけど、まだお互いに相手のことを知らないから、ギクシャクしちゃったり遠慮しちゃったりする部分もあったんですけど。3月13日に初めてのワンマン・ライヴ("TOKYOてふてふ 1st ONEMAN LIVE~虚歪~")を終えてから、さらに団結力が増したじゃないですけど、相手のことを思いやったり、グループのためを思ってひとりひとりが行動できたりしているなって思うので。いい方向に進んでいるなとは感じます。

-グループとしてひとつになっていくにあたって、意識したことはありますか?

神狩こはく世會:おうひとのんのが、もっとメンバー同士で仲良くなれるようにって、家で鍋をやろうという会を設けてくれたんですよね。そこでみんな、なんでここに入ったのかとかを話すことがあったんです。私はみんなよりもふわ~っとした動機で入っちゃってて、みんなの話を聞きながら、みんなの夢や変わりたいっていう想いを自分も一緒に叶えたいなって思ったんですよ。より頑張らなきゃってなって。それ以外のこともたくさん話したから、その会でみんな仲良くなったんですよね。そこで関係性が変わったかなって思ってます。

-のんのさんは、その鍋パーティーの場は大事にしたかったんですかね。ここでやっておかないとっていう。

十叶のんの:のんのは、人と話したりすることが苦じゃないし、むしろ人が好きなので。初めてメンバーと会ったときも、"え? 今日会うの初めてだよね?"みたいな感じのテンションで喋っちゃってて── めありらすと:そうだね(笑)。 十叶のんの:でも、グループでは、自分みたいなタイプじゃない子もいるじゃないですか。話せなかったり、どうやったらいいんだろうってわからなかったりする子もいるなって思ったので。みんなで、自分の性格はこうで、こういうのが苦手なんだとかを知っておいたほうがいいなって思ったんです。これからてふてふとして長い付き合いになるし。ワンマンの前には、そういう場を設けたいなって思っていて。だから、のんの史上一番頭使った日(笑)。

-頼もしいですね。

ちむら詩文:自分を曝け出すのは得意なんですけど、周りの人のことを引き出すとかは苦手だったんです。でも、そこで自分から引き出せなかった相手の人生の話とか、どういうことを考えて生きてるのかも知れたので、メンバーのことを理解することができて。本当に大事な時間だったんじゃないかなって思います。 セツナウイネ:私は自分のことを出すのが苦手なので、その鍋パーティーがあって一緒にご飯を食べたり、喋ったりするなかで、みんな私のことをちゃんと知ろうとしてくれてるんだって。理解しようとしてくれてるんだなっていうのをすごく感じたので、もっと自分のことを出していこうと思えた時間でした。

-いい時間だったんですね。この数ヶ月で、みんなの役割みたいなものもできてきたなという感触はありますか?

楪おうひ:そうですね。例えばウイネだったらおっとりしていて、マイペースなんだなとか、かわいいものが好きなんだなとか。らすとは、Twitterとかではキラキラ~みたいなかわいい感じなんですけど、結構しっかりしていて、話し合いではちゃんと意見を出してくれるんですよね。そいうのがいろいろ見えてきているので。それぞれの個性をどんどん取り入れたり、生かしたりして活動をしていきたいなって思います。

-ではアルバム『impure』の話も聞いていきたいのですが、何よりまずてふてふの曲って、とにかくハイトーンのメロディの曲が多いじゃないですか。最初に1stシングル「innocence soar」を聴いたときはびっくりしたくらいだったんですけど。曲を貰ったときって、どう思いました?

ちむら詩文:実は最初にシングル「innocence soar」を貰ったときは、今よりも2キー高くて。

-さらにですか(笑)。

ちむら詩文:それでメロディが送られてきて、"高くない!?"ってなって。

めありらすと:"本当に?"ってなったよね。

ちむら詩文:結果的には今のキーに落ち着いたんですけど、それでも難しくて、みんなすごく練習してました。

-これがTOKYOてふてふなのかっていうインパクトは抜群でしたよ。

ちむら詩文:「innocence soar」は1曲目として相応しいインパクトがありますね。レコーディングのときはすごく大変だったんですけど、みんなの声が合わさった音源を聴いて、いいものが作れたなって思いました。

-「innocence soar」で一番ハイトーンなところを歌っているのは?

楪おうひ:ちむ(ちむら詩文)かな?

ちむら詩文:私ですね。あんなに高いキーの曲を歌ったことがなくて。ずっとカラオケに入り浸って、ひとりで練習をしました。

めありらすと:この「innocence soar」は部分的に高いパートがある曲なんですけど、アルバムの「cross」という曲はずーっと高い曲なんです。

楪おうひ:ずっと裏声みたいな感じでね。しかも歌いながら踊るので。

-そうですよね。ライヴでは大変だ(笑)。

楪おうひ:そうなんです。「cross」はダンスも結構難しいというか、細かい動きが多いので。大変ですね。

一同:(笑)

-でも、そこは、振付を担当するのんのさんとしては見せ場だなっていうところなんですよね。

十叶のんの:「cross」の振付は、メンバーがのんのばかり振付を考えると負担になっちゃうからっていう感じで、ちむらとおうひが考えてくれたんです。でも、やりたいことをいろいろ詰め込みすぎて──

楪おうひ:はははは(笑)。

十叶のんの:これは歌って踊るの無理だよってくらいたっぷり詰まった振付を持ってきてくれたんです(笑)。そこで、ここはちょっと直そうかとか、逆につけ足すとかっていうのはありました。でも、ふたりが魂で作った振付を大事にしたいなって思ったので、一応これだったら歌えるだろうなっていうくらいにして。それでも、やっぱりキーが高い曲だし、くるくる回るしで、歌いながら踊るということに関しては「cross」が一番、しんどいなと。

楪おうひ:難易度高いよね。

ちむら詩文:本当に難しいと思います(笑)。おうひと作ったんですけど、このふたりはわりと性格がゴリゴリしてるので、そんなところが垣間見えるなというか。振付をすると性格が出るなって思いましたね。

-他のメンバーも振付については、こういうのがやりたいっていうのは言うんですか?

十叶のんの:曲を聴いて、メンバーが"ここは回りたい"とか、漠然とした意見を出してくれて、それを形にするみたいなことをしているんですけど。例えば、アルバムの「phantom pain」という曲だったら、ちむらが"千手観音したい"って言って。

ちむら詩文:そうだね(笑)。

十叶のんの:千手観音っぽい振付が生まれたり。てふてふは、ファンの方が一緒にできるような振付の曲がなかったので、そういうのを取り入れたいねって意見を貰って、振付をしたりもするんです。メンバーからの意見は、それまでダンスばかりやっていた自分ではわからない、ライヴでのアイドルや、アーティストの盛り上がり方とかを言ってもらえることが多いので、勉強にもなりますね。