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INTERVIEW

Japanese

ES-TRUS

2020年04月号掲載

ES-TRUS

Member:kyoka(Vo) ゆうき(Gt) Aito(Gt) 風児(Ba) REO(Dr)

Interviewer:山口 智男

紅一点シンガーを擁する名古屋の5人組が満を持して、初の全国流通盤となるミニ・アルバム『True or False』をリリースする。ラウドロックという枠組みの中に、様々な音楽のエッセンスが凝縮されたES-TRUSの音楽は、まさに今日的なロックの在り方の実践と言えるものだ。2016年5月の結成以来、がむしゃらに突き進んできたというこれまでの活動の総決算とも言えるミニ・アルバムをステップに平均年齢22歳の5人組は、ここからさらなる飛躍を目指す!

-ES-TRUSの結成は2016年5月だそうですが、どんなふうに始まったのでしょうか?

kyoka:高校時代、軽音部の先輩だった風児君と後輩だったREOと私の3人でバンドを始めて、ゆうき君とAito君はその後、ライヴ・イベントで知り合いました。高校を卒業してから、ES-TRUSとして活動していたんですけど、ゆうき君とAito君がやっていたバンドが解散したタイミングで、入ってもらえないかと誘って、今の5人が揃いました。

-軽音部で始めたときはコピー・バンドだったんですか?

kyoka:そうです。実は、そのとき私はギターしかやってなくて、ヴォーカルじゃなかったんですよ。

風児:当時、僕がやっていたバンドにギターだけいなくて、1個下にギターの上手な女の子がいるよと聞いて、ほんとはその子を誘おうと思ってたんですよ。そしたら、間違えて、kyokaを誘ってしまったという(笑)。

kyoka:入ってから違う子だと気づいて、"おまえじゃなかったわ"って(笑)。

風児:でもまぁ――

kyoka:やろうか、みたいなね(笑)。

-そのときはどんなバンドのコピーをやっていたんですか?

kyoka:ONE OK ROCKとか。

REO:東京事変とか。

kyoka:RADWIMPSとか。

風児:あとVOCALOIDの曲もやってました。

-そのあと、kyokaさんがヴォーカリストに転じたきっかけはなんだったのでしょうか?

kyoka:高3のとき、音楽の専門学校のギター・コースに進もうと考えていたんですけど、風児君に"おまえはギターよりも歌のほうがいいと思う"と言われて、"じゃあ、ヴォーカルやります"って(笑)。

-歌いたいという気持ちは前からあったんですか?

kyoka:ギターをやっていた兄の影響で、中学からギターを始めたんですけど、YUIさんがすごく好きで、その頃からひとりで路上ライヴをやっていたんです。

-えぇ、そうなんですか。

kyoka:だから、もともと歌うことも好きだったんです。でも、高校に上がったら、SCANDALのコピバンをやりたくて、ほんとはガールズ・バンドを組みたかったんですけど、人違いから結局、混成バンドになってしまいました(笑)。

-ES-TRUSはどのタイミングでオリジナルをやるようになったんですか?

kyoka:REOと私が高校3年のときですね。

風児:俺はもう卒業してたよね。

kyoka:私はずっと曲にならないような曲を書いていたんです。それをちゃんと形にしようと思ったのがオリジナルをやるきっかけでした。

-オリジナルを作り始めたときというのは、現在やっているような音楽を演奏するバンドというイメージは、すでにあったんですか?

kyoka:いえ、こんな感じのことをやるとは思ってなかったです。

REO:ちょっと違ったよね。

kyoka:何を目指してたんだろう?(笑) 今もそうなんですけど、ジャンルにこだわらずにそのときかっこいいと思ったものを、"これかっこいい"、"あれかっこいい"というふうに、みんなで取り入れていくスタイルだったので、このジャンルが好きとか、このジャンルを目指そうっていうのはなかったです。だから、今もES-TRUSがなんのジャンルなのか自分たちでもわからないんですけど(笑)、とにかくかっこいいと思ったものをやろうっていう方針はずっと変わっていないです。

-それは今回の音源からも伝わってきますが、ラウドロックという容れ物があって、その中にいろいろな音楽の要素が詰め込まれているという印象がありました。ラウドロックという枠組みはもともとあったものなんですか?

kyoka:たぶん途中からですね。

REO:もともと、僕がそういう音楽が好きで、そういうのもやりたいと言ってたら、じゃあ入れようとなって、そこからみんな――

kyoka:重いのかっこいいってなっていきましたね。

-ラウドロックというところは、Aitoさんとゆうきさんのプレイによるところも大きいのかなと思いますが、Aitoさんとゆうきさんは、どんなきっかけでES-TRUSと知り合ったのでしょうか?

ゆうき:もともと、前にやっていたバンドで、ES-TRUSと対バンしたり、僕がバイトしていたライヴハウスで企画を打つとき、ES-TRUSに出てもらったりしているうちに仲良くなりました。

Aito:僕は高校生2年生のときコピバンイベントで知り合いました。当時、上手すぎてやばいベーシストいる! って風児を見て衝撃を受けて、仲良くなりたくて、TwitterのDMで僕から連絡をしました。そのあと、イベントでkyokaとREOともすぐ仲良くなりましたね。

-誘われたときは、どう思いましたか?

ゆうき:前のバンドが解散するとき、仲良かったバンドにその報告をしていたら、風児から、"今後どうするの? まだ決めてないかもしれないけど、サポートでもいいからいったんうちで弾かん?"とふわっと誘われて。だったら一緒にやりたいと思って、3ヶ月ぐらいサポートしてから、正式に加入しました。

Aito:僕は前のバンドが解散するタイミングで、自分からES-TRUSに入りたいと言いました。前のバンドのメンバーが年上だったので、同世代とバンドをやりたいと思って。3人がバンドをやっているのは知ってたので、ライヴを観に行って、"僕が入ったらES-TRUSをもっとかっこ良くできる"と思ったので(笑)。

-ゆうきさんが以前やっていたバンドはラウドロックのバンドだったんですか?

ゆうき:そうですね。ラウドというか、ハードコア/メタルコアみたいな感じでした。

-Aitoさんが加わったのは、ゆうきさんのあと?

kyoka:入ったのはあとなんですけど、出会ったのは前です。

風児:俺が高3のときに。

kyoka:Aito君がワンオク(ONE OK ROCK)のコピー・バンドをやっていて、そのときからギターがうまくて、めちゃめちゃかっこいいと思ってました。高校を卒業して、ES-TRUSが活動を初めて1年半たったくらいで、Aito君がES-TRUSのライヴを見に来てくれて、Aito君から"入ってみたいんだけど、どう思う?"って言われて、いいじゃんって入ってもらったんです。

ゆうき:でも、僕はそのとき、Aitoのことをまったく知らなくて、"え、誰だろう"って思ってたら、いつの間にか加入が決まっていて(笑)。それからですよ。僕が初めてAitoに会ったの。

-ギターのアンサンブルを考えるうえで、どんなギタリストなのかわからないと、合うのか合わないのかちょっと不安になりますよね?

ゆうき:でも、僕はバッキングとライヴのステージングに徹するから、あと上モノは全部任せるって思ったので、最初に合わせたときから違和感は全然なかったです。

Aito:ES-TRUSに入る前に何回かライヴを観た時点で、ゆうき君はこういうギターを弾くから、俺はこうしようっていうのはもう考えついてました。