Japanese
DATS
Member:MONJOE(Vo/Syn)
Interviewer:TAISHI IWAMI
主に90年代~10年代のインディー・ロックやエレクトロニック・ミュージックの洗礼を受け2013年に結成。"ダンス・ミュージック"をテーマに、時代や個の変化と愚直に向き合い、己のアイデンティティを高め、世に対して新しい価値観を提案し続けてきたバンド。それが筆者のDATSに抱くイメージだった。その気持ちをMONJOEに話したところ、彼の口から語られたのは、明確なバンドのコンセプトではなく、"過信の増長"。反省の弁とも受け取れる意外な言葉の数々に驚く。しかし、その"過信"は最終的にポジティヴなものとして回収される。そこにある彼の真実は、DATSの明るい未来を想起させるとともに、ひいてはものづくり全般における、ひとつの真理を突いているように思えた。
-DATSは、10年代という時代そのものや、パーソナルな心情や状況の変化と愚直に向き合い、チャレンジを繰り返し新しい価値観を提案し続けてきたバンドだと思います。そこで今回は改めて、その軌跡を辿るインタビューにできればと。まず結成は2013年。そこから2015年にEP『DIVE』をリリースするまでのことについて、話を聞かせてもらえますか?
そう思っていただけてるのはすごく嬉しいんですけど、結成した当時はまったく何も考えてなくて。ただの音楽好きな少年でした。
-どんな音楽が好きだったのですか?
僕らが結成したのは、ロックだと、ARCTIC MONKEYSの『AM』やFOALSの『Holy Fire』が出たタイミングだったんです。エレクトロも昔から好きだったし、時系列は前後しますけど、Robert GlasperやD'ANGELOのような、ヒップホップとも繋がるジャズやソウル/R&Bとかも好きでした。
-D'ANGELOの『Black Messiah』が2014年末。2015年6月に『DIVE』をリリースする約半年前です。
『Black Messiah』はめちゃくちゃ聴いてましたし、ヒップホップはまさにビッグなブームの前夜で、ロックやエレクトロも含めたいろんな音楽が面白かった時期でしたね。そこに、90年代っぽいストリート・ファッションの呼び戻しみたいな流れがリンクしているイメージもありました。
-そこで感じたことを、自分たちなりに咀嚼して、体現しようとしているバンドだったんですよね?
それは結果的なことで、そういうことをやろうって、しっかり考えていたわけではなくて。俺らのいた狭い界隈での話ですけど、クラブとかファッションとか、ライヴハウスで起こっていること以外に関心のあるバンドが少なかったんで、ちょっと目立ったのかもしれないです。でもその実態は、右も左もわからない大学生。すげぇイモくさい格好をして、街に繰り出して古着屋とかを巡ってました。そんなときに頭の中で流れていたのが、今言ったようなバンドやアーティストたちの音楽。"なんかすげぇお洒落だぞ。俺らもバンドやりたい"って、それくらいの感覚でしたね。
-当時のMONJOEさんは、物腰は柔らかいけど、心の奥には揺るがない信念を持っていて、何かあればいつでも刀を抜く準備はできている、尖ったカッコいい人だと思ってました。
それは思い過ごしですね(笑)。ほんとに何も考えてないから、そもそも尖る資格なんてない。
-ただがむしゃらに作った曲を集めたのが『DIVE』だった。
そうです。でも、そんな感じで周りなんてまったく見えてないから、"これ、めちゃくちゃ最強にカッコいいじゃん"って、どこかで変なスイッチが入っちゃって。そんな大学生の勘違いお遊びが、"出れんの!?サマソニ!?"とかにピックアップされて、それ自体はすごくありがたいことですけど、人間形成としてはもう最悪ですよ。そこに根拠なんてひとつもないのに、すっかり自信を持っちゃいました。
-そして、『DIVE』をリリースしたUK.PROJECTからRALLYE LABELに移籍して、シングル『Mobile』(2017年)をリリースします。その間に約2年のブランクがあったのは、自分たちのことを見つめ直していたからですか?
まさにそうですね。"勢いでここまできちゃったけど、どうする?"って。でも、今となっては全然見つめ直せてなかったように思います。
-なぜそう思うのですか?
その間に、DATSとは別で僕が仲間と立ち上げたyahyelが、小さなバズというか、ちょっと人気が出て騒がれたことで、またさらに根拠のない自信がついちゃったんです。それと同時に、DATSに対してはyahyelほど人気がないことに焦り始めて、ふたつの感情が混ざっちゃって。じゃあ、DATSも今までみたいにバンドとして曲を作るのではなく、yahyelのように、俺のトラックメイカーとしてのスキルをバンドに落とし込めば、絶対すげぇことになるから、みんな聴いてくれるだろうって。そういう安易な妄想が「Mobile」を生んだ部分もあったと思います。
-そして、その「Mobile」がまた話題になる。
そうなんですよ。さっきの"出れんの!?サマソニ!?"に続き、多くの人たちからいい反応をもらえたことはありがたいんですけど、人間的にはさらに最悪なことに。根拠のない自信がもはや無限に膨らんで、自分のスキルを甘やかしまくってたように思います。
-そうだったんですね。
でも、知名度や売り上げといった数字的なことに関しては、上を見ると全然大したことない。自分の自信なんて小さな世界の話で、その程度のことで満足してる自分を恥じるようにもなったんです。そこで、もっと数字が出るような、多くの人たちに評価されるような曲を作るには、どうすればいいのか考えるようになって、承認欲求がどんどん先行していった時期もありました。
-その承認欲求を振り返って、不健全なことだったと思いますか?
はい。めちゃくちゃ不健全、体に良くないと思います。もっと言うなら悪ですね。売れたい、つまり欲が出て色気づいた時点で、今の時代は特に終わりだと思うんです。だから、ここまでで話した根拠のない自信を、回収するわけじゃないですけど、むしろその自分を過信した状態のままで良かったんです。ただ好きだから、カッコいいと思ったからやる。それでいい。
-そして結果的に商業的な実績を得られたらなおよし、ということでしょうか? レーベルに所属し、曲を売り、ライヴをする。その経済活動の中で、ご自身がイニシアチブを持ってバンドをやっていること対する責任については、どう考えていますか?
そこに責任感はあります。ちゃんと売れたいし、自分たちをサポートしてくれる組織の売り上げにも貢献したい。だからこそです。しっかり金を稼ぐには、好きなもの作るしかない。俺らはバカ売れしたわけじゃないし、大きなマーケットからすればミクロな視点ではありますけど、経験上そう思います。
-それはどういうことですか?
これまで、ただがむしゃらにカッコいいと思うことをやってたら、運もお金も人も自信もついてきた。そこに、"売れたいな"とか"上に行きたい"とか、そういう欲が出てきて、それらの気持ちを実現させるためのアプローチを考えて活動していると、ちょっと引いた目線になるんですよね。今の立ち位置から上っていくのか落ちていくのかを、ただ見てるだけのような感覚。そんな状態で、いいアイディアが浮かぶわけないし、カッコいい作品なんてできないですから。
-結局、根拠のない自信をもってがむしゃらにやっていたころのほうが、納得のいく作品ができて、結果も出ていた。
そうですね。だから、それが正しくて健全なことなんだと思います。売れないからって変に病まなくていいし、クリエイティヴに対してストレスを抱える必要もない。欲ばかりが先に出て、そうなってしまうと悪循環。
-そこは作り手だけの問題ではなく、商業的な成功とクリエイティヴであることを対峙させる価値観が大きいことも、絡んでくると思うんです。
ある視点からネガティヴな意味で"アンダーグラウンド"とか"カルチャー色が強い"とか言われるようなものも、それを好む当人からすればそんな感覚は全然なくて、もっとフラットにそういうところに身を置いて、そういうものを享受してきて、さらにそれを後世にも味わってもらいたいと思ってるわけじゃないですか。だから、そんなストレスを抱える必要はまったくないと、声を大にして言いたいですね。
LIVE INFO
- 2025.06.01
-
DYGL
YUTORI-SEDAI
古墳シスターズ
怒髪天
Subway Daydream
TENDOUJI
ポップしなないで
おいしくるメロンパン
ヤングスキニー
緑黄色社会
サイダーガール
KALMA
浅井健一
yutori
打首獄門同好会
Myuk
androp
downy
斉藤和義
Baggy My Life × Comme des familia
オレンジスパイニクラブ
WHISPER OUT LOUD / Good Grief / CrowsAlive / UNMASK aLIVE
藍坊主
ネクライトーキー
HY
sumika
Creepy Nuts
WANIMA
サニーデイ・サービス × YOGEE NEW WAVES
arko lemming
DURAN × BONGFATHER
"CAMPASS 2025"
Academic BANANA
FIVE NEW OLD
ASIAN KUNG-FU GENERATION
indigo la End
星野源
Official髭男dism
- 2025.06.04
-
TENDOUJI
SIX LOUNGE
にしな
Saucy Dog
ビレッジマンズストア
Yukimi(LITTLE DRAGON)
オレンジスパイニクラブ
SUPER BEAVER
- 2025.06.06
-
荒谷翔大
にしな
People In The Box
SIX LOUNGE
sumika
downy
VOI SQUARE CAT
スカート
カメレオン・ライム・ウーピーパイ
Bimi
Nothing's Carved In Stone
THE YELLOW MONKEY
四星球
a flood of circle
ASIAN KUNG-FU GENERATION / 10-FEET / 羊文学 / Perfume
KiSS KiSS
"MILLION NEXT FEVER 2025"
東京スカパラダイスオーケストラ
Age Factory × ENTH × Paledusk
銀杏BOYZ
JYOCHO
なきごと
[Alexandros]
キュウソネコカミ
material club
- 2025.06.07
-
荒谷翔大
クレナズム
DIALOGUE+
Subway Daydream
People In The Box
浅井健一
FIVE NEW OLD
藤沢アユミ
WANIMA
yutori
Rei / 氣志團 / MIKAGE PROJECT ほか
斉藤和義
あれくん
Keishi Tanaka
HY
ブランデー戦記
SHISHAMO / ハンブレッダーズ / ねぐせ。 ほか
GANG PARADE
四星球
"百万石音楽祭2025"
スカート
チリヌルヲワカ
ザ・クロマニヨンズ × MAN WITH A MISSION
清 竜人25
CNBLUE
緑黄色社会
"SAKAE SP-RING 2025"
MUGWUMPS
Myuk
ネクライトーキー
阿部真央
LACCO TOWER
いきものがかり
パピプペポは難しい
[Alexandros]
ズーカラデル
藍坊主
- 2025.06.08
-
竹内アンナ
Bimi
荒谷翔大
SPARK!!SOUND!!SHOW!!
yutori
DIALOGUE+
Subway Daydream
浅井健一
Baggy My Life × Comme des familia
UNCHAIN
Novelbright / Dragon Ash / Kroi / 離婚伝説 ほか
斉藤和義
sumika
Keishi Tanaka
HY
鶴
"ツタロックDIG LIVE Vol.17 -OSAKA-"
DURAN × BONGFATHER
SPARKS
FIVE NEW OLD
GANG PARADE
"百万石音楽祭2025"
東京スカパラダイスオーケストラ
CNBLUE
緑黄色社会
"SAKAE SP-RING 2025"
SCOOBIE DO × デキシード・ザ・エモンズ
女王蜂
いきものがかり
WtB
indigo la End
cinema staff
眉村ちあき
THE BACK HORN
- 2025.06.09
-
SIX LOUNGE
DURAN × BONGFATHER
神はサイコロを振らない
Hello Hello
神聖かまってちゃん×大森靖子
"LIVEHOLIC 10th Anniversary series~恋せよ男子〜"
- 2025.06.10
-
荒谷翔大
Saucy Dog
斉藤和義
SPARKS
にしな
東京スカパラダイスオーケストラ
SIX LOUNGE
the dadadadys
TOOBOE
Age Factory × ENTH × Paledusk
- 2025.06.11
-
Saucy Dog
星野源
斉藤和義
Creepy Nuts
銀杏BOYZ
DURAN × BONGFATHER
SHE'S
AFTER SQUALL
- 2025.06.12
-
Laughing Hick
女王蜂
SIX LOUNGE
星野源
カナタタケヒロ(LEGO BIG MORL)
にしな
LONGMAN
SPARKS
ドレスコーズ
INHALER
Cö shu Nie
TENDOUJI
- 2025.06.13
-
サイダーガール
清 竜人25
緑黄色社会
PEDRO
あれくん
ザ・シスターズハイ
Nothing's Carved In Stone
四星球
カナタタケヒロ(LEGO BIG MORL)
downy × キツネの嫁入り
荒谷翔大
ビレッジマンズストア
Mr.ふぉるて
ヤングスキニー
INHALER
[Alexandros]
SAKANAMON
フリージアン
キュウソネコカミ
SHE'S
Baggy My Life / Am Amp / Comme des familia
神はサイコロを振らない
カメレオン・ライム・ウーピーパイ
WHISPER OUT LOUD / Good Grief / CrowsAlive / UNMASK aLIVE
SPARKS
ネクライトーキー
ポップしなないで
BREIMEN
THE YELLOW MONKEY
ExWHYZ
ACIDMAN
a flood of circle
- 2025.06.14
-
downy × SACOYANS
チリヌルヲワカ
浅井健一
緑黄色社会
UNCHAIN
Bimi
荒谷翔大
TenTwenty
Nothing's Carved In Stone
LACCO TOWER
SCOOBIE DO
ドレスコーズ
怒髪天
saji × GET BILL MONKEYS
コレサワ
YUTORI-SEDAI
ORCALAND
アーバンギャルド
ReN
そこに鳴る
清 竜人25
クレナズム
SPECIAL OTHERS
阿部真央
BRADIO
[Alexandros]
SAKANAMON
WtB
ヤングスキニー
the shes gone
サカナクション
yutori
にしな
キュウソネコカミ
FIVE NEW OLD
the dadadadys
THE BACK HORN
WHISPER OUT LOUD / Good Grief / CrowsAlive / UNMASK aLIVE
ビッケブランカ
"八王子魂 Festival & Carnival 2025"
BREIMEN
Plastic Tree
UVERworld
ASP
マカロニえんぴつ
- 2025.06.15
-
UNCHAIN
おいしくるメロンパン
浅井健一
LONGMAN
荒谷翔大
Bimi
清 竜人25
downy
ねぐせ。
いゔどっと
SCOOBIE DO
怒髪天
phatmans after school
ドレスコーズ
Kroi
なきごと
ExWHYZ
BRADIO
the shes gone
Chimothy→
MHRJ
WHISPER OUT LOUD / Good Grief / CrowsAlive / UNMASK aLIVE
ORCALAND
ReN
クレナズム
People In The Box
サカナクション
FIVE NEW OLD
鶴
Baggy My Life / Am Amp / Comme des familia
打首獄門同好会
DJ後藤まりこ / 東京初期衝動 / BELLRING少女ハート
"八王子魂 Festival & Carnival 2025"
DIALOGUE+
アルコサイト
OKAMOTO'S
GANG PARADE
UVERworld
マカロニえんぴつ
- 2025.06.16
-
MHRJ
YONA YONA WEEKENDERS
スケボーキング×NEO BURNING FIRES
ユアネス
RELEASE INFO
- 2025.06.01
- 2025.06.02
- 2025.06.04
- 2025.06.05
- 2025.06.06
- 2025.06.11
- 2025.06.12
- 2025.06.13
- 2025.06.16
- 2025.06.18
- 2025.06.20
- 2025.06.22
- 2025.06.25
- 2025.06.28
- 2025.07.02
- 2025.07.04
FREE MAGAZINE
-
Cover Artists
トゲナシトゲアリ
Skream! 2025年05月号