Skream! | 邦楽ロック・洋楽ロック ポータルサイト

MENU

INTERVIEW

Japanese

ASCA

2019年11月号掲載

ASCA

インタビュアー:杉江 由紀

爛漫と咲き誇る花々のような、色とりどりの歌たちがここに具現化されたと言っていい。デビューから2年の時を経て、1stアルバムを完成させることになったASCAがここに冠したタイトルは、"百歌繚乱"。彼女の名を世に広めることとなったアニメ"ソードアート・オンライン アリシゼーション"のOP曲「RESISTER」はもちろんのこと、これまでに発表してきた代表曲たちのみならず、新曲群も多数収録された今作は、現時点でASCAにとってのベスト・アルバムになっているとも解釈できるのではなかろうか。これを受け12月に行う東名阪ツアー"ASCA LIVE TOUR 2019 -百歌繚乱-"でも、きっとASCAの凛とした歌は力強く響いていくことになるに違いない。

-ASCAさんにとっての1stアルバム『百歌繚乱』が、デビューから2年の時を経ていよいよここに完成することとなりました。デビュー曲「KOE」はもちろんのこと、TVアニメ"ソードアート・オンライン アリシゼーション"のOPに起用された「RESISTER」や、TVアニメ"グランクレスト戦記"のOPになっていた「凛」、同番組のED曲でもあった「PLEDGE」なども含めた既発曲たちに加え、アルバムならではのアプローチが生きた新曲群も収録されている、この作品を仕上げていくのにあたり、ご自身が最も意識されていたのはどのようなことだったのでしょうか。

初めてのアルバムを出すことになったとき、まずは改めてここまでに発表してきた曲たちを聴き返してみたんですけど、とにかく感じたのは"自分ひとりの力だけでは、絶対にできあがらなかった曲ばかりだな"ということだったんですよね。これまでにいろいろなアーティストや作曲者の方々に協力をしていただいてきているなかで、本当に素晴らしい曲がたくさん生まれてきたので、今回のアルバムに関しても、きっと濃密なものになるんじゃないかな、という確信はしていました。

-聴かせていただいた側としても、間違いなく今作はそのお言葉通りに完成度の高い内容になっていると感じます。と同時に、印象としては1stアルバムにしてベスト盤であるようにも思えたくらいです。

ほんとですか? 嬉しいです! そして、実は私もベストのようなアルバムになったなと思っているんです。私にとっては、デビューしてからここまでの2年間の活動を集約したような、集大成的内容になっていますからね。そういう意味でもこの"百歌繚乱"というアルバム・タイトルは、収録されているすべての曲たちがそれぞれ咲き誇るようにという思いを込めて、名付けさせていただきました。

-あくまでも褒め言葉として受け取っていただきたいのですが、この『百歌繚乱』は1stアルバムにありがちな初々しさはあまり漂っていませんものね。むしろ、この威風堂々たる雰囲気から感じるのはASCAさんが放つ貫録や強い存在感だと感じます。

あははは(笑)、初々しさはたしかにあんまりないのかも。今回新録で入れた「セルフロンティア」とかも、今までの活動や経験があったからこそ書けた歌詞ですしね。そもそもこの詞は、以前「RESISTER」が"ソードアート・オンライン アリシゼーション"というアニメのOPになったときに書いた内容とも少し繋がっていて、あのときはどんな逆境にあったとしても、それに立ち向かっていくみたいなことを書いたんですけど、そのあと今年の4月に私は初めてのワンマン・ライヴをやったんですよ。

-まさにこのアルバムの初回盤タイプAには、そのライヴの模様をまとめた映像作品が付帯しておりますが、4月28日に渋谷duo MUSIC EXCHANGEにて行われた"ASCA LIVE 2019 -絶対零度-"のことですね。

あのライヴを経験したことが私にとってはすごく大きくて、とにかく自分が想像していた何十倍もの声援と温かさで、ファンの方々が迎えてくださったことが嬉しかったですし、あのとき"こんなに私はたくさんの人たちに応援されていたんだ"ということに、改めて気づけたんですね。そして、そのことを経て書いたのが「セルフロンティア」の歌詞だったんです。

-なるほど、そういうことでしたか。

「RESISTER」が、"何があっても自分ひとりで闘っていくぞ!"みたいな孤独な女のイメージだったとすると、「セルフロンティア」は自分の信じる道を、信念を曲げずに歩いてきたら、自分を支えてくれる大切な人たちと出会うことができたっていう物語になっているんですよ。諦めなければ必ず光は見えるんだっていう歌詞をここでは書きました。

-ここまでの2年間でASCAさんご自身が感じてきたことを言葉にしてあるだけに、説得力のこもった詞と歌がここには凝縮されているのでしょうね。

さすがにデビューしてからしばらくの間はもう無我夢中で、いろんなことがまだよくわかっていなかったっていうのもあるんですけど(苦笑)、私としてはあの初めてのワンマン・ライヴを経験したことがひとつのきっかけになって、"もっと楽しんでいいんじゃん!"って思えるようになったんです。だから、ここからに関してはみなさんの力を借りつつも、楽しみながらもっと前にどんどん突き進んでいきたいと思っていますし、同時に私の歌を聴いてくださる方たちに向けても、みなさんそれぞれの信念を曲げずに進んでいってほしいなという願いを込めた詞が、この「セルフロンティア」なんですよ。曲タイトルは、自分自身=セルフと、開拓=フロンティアを組み合わせた造語ですね。だから、意味合いやメッセージ自体は、"自分の限界を超えていけ"っていう「RESISTER」とかなり近いんです。でも、明らかに今回の「セルフロンティア」のほうが視野は広くなってます。