Lucie,Too

INTERVIEW

Japanese

Lucie,Too

2018年02月号掲載

Lucie,Too

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Member：Chisa（Vo/Gt）かなこ（Ba/Cho）シバハラナホ（Dr/Cho）

Interviewer：秦理絵

－「Lucky」のほかにもミニ・アルバムに入ってる曲は、ほとんどがラヴ・ソングですよね。

Chisa：そうですね。"恋する女の子のヒロインになりたい"って言ってるんですよ。やっぱり、憧れてきたのがYUKIちゃんとかaikoちゃんなので。そこが私の中では頂点なんですよ。そこにLucie,Tooも並びたい。高校生の女の子とかに聴いてほしいです。

－どうしてラヴ・ソングを書きたいと思うんですか？

Chisa：かわいい歌が好きなんです。YUKIちゃんの歌詞を見てると、自分で曲を作ってるときにも、（自分に）YUKIちゃんが乗り移ってほしいなって思ってます。

－でも、Lucie,Tooの曲はかわいさのなかに、グサッとくる毒もありますよね。

かなこ：そこらへんはChisaさんらしさですよね。私はあんまりラヴ・ソングは聴かないんですけど、Chisaさんの歌詞なら聴けるんですよ。なんか......全力で応援してあげるというより、ひとりで聴いてるときに寄り添ってもらえるイメージなんですね。

ナホ：ただかわいいだけじゃなくて、おてんばな感じがいいのかなと思ってます。例えば「Lucky」でも、普通の歌詞だったら"大きい"っていうところを"デカイ"って歌ってたりして、背伸びしないところが一緒にいるみたいに聴けるんです。

－「幻の恋人」とか「キミに恋」とか、好きな人に対してまっすぐで、とにかく"独り占めしたい"って歌ってるのも、素朴でいいですよね。

かなこ：ちょっと表には出しづらいけど、"みんな思ってるでしょ？"みたいなことですよね。誰しもが思ってるけど、意外と言えないところを言ってくれる歌詞だなと思います。

－Chisaさんは歌詞を書くときのこだわりとかありますか？

Chisa：私、"好き"っていう言葉は入れないようにしてるんですよ。でも、パッと浮かんだものが"好き"で、それがハマったら全然いいんですけど、直接的な表現はしたくなくて。"好き"を、別の言葉で言いたいなと思ってるんです。

かなこ：それがまたいいんですよ。例えば、「May」っていう曲とか、"好き"が入ってたら、私は"ちょっと違うな"と思っちゃうんですけど。

Chisa：「May」だけ失恋なんですよね。このアルバムは"片想い盤"なんですけど、「Lucky」と「May」だけは、ちょっと違う角度のラヴ・ソングになってます。

－「ドラマチック」も片想いなんですか？両想いにも感じましたけど？

Chisa：悪い男の子を好きになっちゃった女の子の曲ですね。

かなこ：この曲は、私たちの曲の中で一番テンポが速い曲なんですよ。すごく疾走感のあるサウンドなので、これにこういうドロドロとした歌詞がついているのも面白いなと思います。

－Lucie,Tooの曲って、基本的にメロディはポップで、歌詞もかわいい感じだけど、楽器隊のふたりがかっこいいロック・サウンドに仕立ててるから、すごくバランスがいいですよね。

かなこ：ホントそんな感じですね。

－さっき、今回は"片想い盤"って言ってたけど、最後に収録されている「リプレイ」だけは、恋愛がテーマの曲じゃないですよね。

かなこ：この曲、私はすごく好きな曲だったんですけど、初ライヴで1回やっただけだったんですよ。で、今回入れたいなと思って、そのとき録音してた音源を出してみたんです。ほかの曲だけはギターをがっつり弾いてるんですけど、この曲だけはすごくきれいなアルペジオが入ってたりするので、そのぶん歌詞を聴いてほしいなと思います。

ナホ：すごくいいスパイスになってる曲ですよね。

Chisa：私、最初はあんまり好きじゃなかったんですよね。でもかなこが"いい"って言ってくれるから、聴いているうちにいいなって思うようになりました。

－どうして好きじゃなかったんですか？

Chisa：歌詞が恥ずかしかったんですよ。"あぁ、曲ができないな"と思ってたときに、そのまま書いただけの曲だから。

－最後に"自分が嫌い"で終わりますよね。

Chisa："自分が嫌い"なんて言うのも恥ずかしいですよね。"好き"は言えないのに、"自分は嫌い"っていうのはストレートに言っちゃってるし。

ナホ：そりゃそうだよね。好きな人が自分のことを好きになってくれなくて、ずっと片想いだったら、どうしても自分のことを嫌いになっちゃいますよね。

Chisa：おー、上手！

かなこ：全部が繋がってるんだね。