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INTERVIEW

Japanese

TEDDY

2017年01月号掲載

TEDDY

Member:長部 峻(Vo/Gt) 高浦 充孝(Dr/Cho)

Interviewer:秦 理絵

-ラストの「Dominant」(Track.5)はクリスさんが書いた楽曲ですね。

高浦:クリスの曲は、誰が書いたかわかりやすいよね。歌謡曲っぽいというか。

長部:あいつはGLAYが好きじゃないですか。だから、20年ぐらい前に流れててもおかしくないんじゃないかっていうメロディなんですよ。"俺が歌ったらどうなるんだろう"と思ったけど、ちゃんとTEDDYっていう括りになるんだなと思いました。

-今回のミニ・アルバムの中では一番ソリッドな曲で、歌詞では"君は何を愛して生きるの"っていう自分だけの価値の基準がどこにあるかを問う曲になってますね。

長部:「Dominant」は、世間で当たり前だって言われてることが、本当にあなたにとっても当たり前なんだろうか? 本当は自分はこう感じてるっていうものがあるんじゃないか? っていうことを歌ってるんです。それが普通じゃないから言えないなら、この理不尽な世界がいけないんじゃないかって。僕にしてはメッセージ性が強い、僕なりのパンクです。

高浦:メロディを聴いたときから、広いメッセージ性を乗せられる曲だなと思ったんですよね。長部は普通を押しつけられて、"あれ?"ってなっちゃうタイプなんですよ。

-世の中の常識や当たり前に対して、首をかしげながら生きてる部分があって、それを長部さんは歌詞に反映されたりする。

長部:そうなんです。これが当たり前だって押しつけられてるものを、呑み込めるわけがないから、疑問を抱くべきなんですよね。普通であっちゃいけないと思うんです。もっと反発する精神があってもいいんじゃないかっていうことを投げ掛けてます。

-この曲を最後にしたことにもバンドの意志が表れてるんじゃないですか?

高浦:たしかにそうですね。今までだったら、それこそ「RPG」(Track.4)とかを最後にして、きれいに終わりましたっていう感じにしてたかもしれない。

長部:今回の終わり方はダーティですね。

高浦:ダーティ......(笑)。

-だから1曲目の「心のありか」で、自分自身の心のありかを探すことから始まって、最後の「Dominant」でも"何を愛して生きるの"って問いかけて終わる。答えが出ないアルバムだと思うんですよ。

長部:うん、このアルバムでは出ないんです、まだ。僕自身も何も見つけられてないですけど。だから、このアルバムを通して僕が問いかけた結果、何かを見つけてほしいと思います。本当はこれやりたいと思っても踏みとどまってる人がいたとして、このアルバムを聴いて"やっぱりやってみよう"って思ってもらえたら、それが嬉しいなと思います。

-この作品はこの先のTEDDYにとってどういう作品になりそうですか?

高浦:ようやくTEDDYがTEDDYである理由を見つけられたし、これからこういう方向にいくんだなっていう1枚になったと思います。これでいいんだなっていう。

長部:僕らは背伸びしてもかっこよくないなって気づいたんですよね。今の僕らが僕らなので。無理をしなくなったんです。まぁ、年も年なので......。

-年も年って、まだ22歳だし(笑)。大学4年生だけど、就職活動は?

長部:僕ら就職活動はしてないです。

-覚悟を決めたんですね。自分らしい生き方はどこなんだ? っていうことを問いかける今作には、今の自分たちの状況が影響を与えたんじゃないですか?

長部:あぁ、それはあると思います。就職するのが当たり前だとしたら、僕らは当たり前に進まない。そんな僕らだから見せられる景色を見せていけたらと思いますね。

-今作のタイトル"20170118"がリリース日そのままの日付なのは?

長部:記録の意味ですかね。今現在の日にちで、僕らはこの音を出してるけど、次のリリースではどうなってるかわからないから。ホーム・ビデオもそうじゃないですか。5年後にこの作品を聴いたときも、またこの場所に立ち返ることができると思うんです。

高浦:今後歩いていくうえでの布石になればと思います。

-最近は絞ってたライヴの本数も、リリース後には復活するんですか?

高浦:今は月に2、3本ぐらいですけど、また最低でも週1、2本ぐらいに戻そうかなと。

長部:今回のリリース・ツアーでは関東近辺のみで回ろうと思ってます。関西の方に行けないのは残念なんですけど。CDは全国どこでも買えるので、先に音源だけ聴いてもらって、あとでちゃんと言葉と一緒に届けていけたらと思います。

-どんなことを伝えるツアーにしたいですか?

長部:今回のアルバムが僕らのありのままだから、観に来てくれる人のありのままも見たいなと思います。嘘がない、誰も背伸びしてない、そんな空間を作れたらと。笑ったり、泣いたり、自分が思うものがためらわずに出てきてくれたらいいなと。涙もそうですし、笑顔もそうですし。まぁ、怒る人はいないと思いますけど(笑)。