Japanese
illion
2016年10月号掲載
Interviewer:沖 さやこ
-たしかに。野田さんと5lackさんのコラボレーションはいい意味で驚かなかったし、すぐ腑に落ちました。
5lackはヒップホップのアンダーグラウンド・シーンにいて、一見俺とは違う世界に住んでいるような人間だけど、彼も彼で自分のいる場所に閉塞感を感じて俺と一緒にやろうと思ったんだろうし。だから僕自身も分け隔てなく、"ここに自分の何かを提供したら面白くなる"というものには、今は何の迷いもなくそれを捧げたい。俺も他の人からもらいたいし、"こんなに人から受け取れるんだ!"とも思ったし。それが面白いし楽しいんですよね。いつも自分のために表現していたけど、新海監督やAimerのプロデュース(※2016年8月リリースの11thシングル表題曲「蝶々結び」をプロデュース&楽曲提供)で人のために表現をして。だからillionではどこまでもパーソナルに自分のためにできるし、自分の欲求に反応することができる。
-柔軟になってきたということ?
"自分はこれしかできないです"という開き直りでもあるのかな? 自分から生まれるものは全部自分でしかないし、自分が持ってるものなんてたかが知れてるなーって思うから、出し惜しみする必要もないし(笑)。聴いてくれる人がこれだけいるというのは本当に幸せなことで、そう考えると昔はほんと甘ったれてたなと思いますね(笑)。これまでいろんな想いで表現してきたけど、今思うとそこには必要のない想いもあったのかなと思うんです。聴いてくれる人がいて、その人たちなりにメッセージを受け取ってくれて、違う種を蒔いてくれる――それで十分だなとも思うし。どんどんシンプルになってると思います。
-"聴く人によって受け取り方が違って構わない"と思えるようになったのは、先ほどおっしゃっていた"自信"とも繋がりますね。
そうですね。昔は人を信用しなかったのに(笑)、人を信用し始めてるんだなーとも思うし。このアルバムに関しては、"こういうふうに受け取ってほしい"という思いは全然ないですね。"自分が気持ちいいと思うものは間違いない"という自信もあるし、それをより信用できるようになったのかもしれないです。
-"illionでは言葉の持つメッセージから離れたかった"とおっしゃっていましたが、illionにおいて言葉とはどういう存在なのでしょう?
"とりあえず筆を走らせる"という感覚そのものというか。最終的にどんなものになるのかわからないまま色を塗っていく、という感じですね。ただなんとなく色を乗せていくと絵になってたりするじゃないですか。そういう感じ。ひととおりすべてのフォーマット(の音楽)を書けるようになったうえで全然違うところに行こうと思って、具象画や線画のペンではなく、ぶっといブラシを持って"じゃあ自分は何が書けるかな?"と。だから人に見せる見せないを考えずに描き始めて、ふと客観的に見て"あ、面白い絵だな"と思うものですね。単純に目の前の"気持ちいいな"と思うものを追っかけて、それが立体感のあるものになって、すごく自分にとって居心地が良くて。
-『P.Y.L』には言葉と音の境目はあまりないのかもしれないですね。
メロディに引っ張られて出てきた言葉をそのまま......というのがほとんどですね。テイクもほとんど1本だし、そのときに出てくる言葉は、それはそれで面白い。言葉はロジカルだから、普段は思考してひとつのセンテンスにしようとしたり、センテンスが集まるとひとつの文章になるし、物語になっていく。そこからどう逃げようかな~......離れられるかな......という言葉の旅でした。そこを無意識的に、感覚的に楽しもうとして。それがRADWIMPSとの一番大きな違いですね。
-無意識的でありながら、歌詞に描かれていることは命や魂という生命の根源的な部分が多くて。特に「Water lily」の"胸の痛み お互いの中に 分かり合いきれるわけもない/だけど でも 今はそれがいい"という歌詞は、このアルバムの中でシンボリックな印象もありました。
"こういうことを歌いたい"と思って歌ったものは1曲もないんですけど、このアルバムはその"分かり合いきれるわけもない"という温度感かもしれない。どっかで冷たくて、どっかで皮肉があって、でも突き放さない。別に希望に満ち溢れてないし、でも別にいいじゃん、という常温さがある。それが僕にとってはフラットでニュートラルというか。音に引っ張られて歌詞を書いているから、音にも表れているのかなと思います。それが今の自分にしっくりくる温度感なんだろうなって。他の曲も共通してますね。
-そうですね。そしてTrack.7「Dream Play Sick」はストリングスやギター、プログラミング、サンプリング、言葉遊び、美しいメロディと、「Water lily」とは違う手法で生音とデジタルが融合している曲で。
この曲のチェロは、『君の名は。』でも弾いてくれている(徳澤)青弦君が弾いてくれて。その弾いてくれた音をコンピューター上でエディットしまくって、あれこれやって当初の譜面とはまったく違うものになってるんで、怒られるかもしれない(笑)。今はそういうことにまったく抵抗がないんですよね。バンドは録った生音ををどれだけきれいに保てるかを大事にするけど、今の自分にはトラック・ベースの発想があるから。トラックは基本的にBPMもピッチも変えるし、歪ませるしエフェクトもかけるし――生音をどれだけ加工するか? という今まで自分が生きてきた世界を真っ向から否定する概念。バンドの正しい音作りと、トラック・ベースの正しい音作りがまったく違うというのがまた面白くて。最終的に面白いと思えたり、感動できたりするものになるならば、なんでもする。そういう選択ができるようになったのも収穫でしたね。
-楽曲全体で捉えると生音とデジタル音がきれいに融合しているし、視点を変えるとどちらも干渉し合わず自立しているようにも感じられて。その不思議な距離感も心地いいです。
僕がもともと相反するものが好きなのもあるかも。そのふたつには摩擦もノイズも生まれるんだけど、そこで生まれる微妙な調和やバランスが好きで。今回なら有機的なものと無機的なもの。どれだけアンバランスであろうがなんか成立してる、自分の中で心地いいなと思う調和があれば......僕としてはそれが一番しっくりくる。
-アンバランスだけど成立している。なんだか男性と女性みたいです。
あぁ、そうかも! やっぱりそういうものが好きなんでしょうね(笑)。両方あってしっくりくる、みたいな。
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