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INTERVIEW

Japanese

ISAAC

2016年05月号掲載

ISAAC

Member:真田 修壱(Vo/Gt) 石黒 健晋(Gt) 平山 裕一(Ba/Cho) 河合 俊紀(Dr)

Interviewer:山口 智男

90年代っぽさと今っぽさが絶妙に入り混じるエモい日本語のロックを奏でる愛知県豊橋市出身の4人組、ISAACが1stミニ・アルバム『アップルエモインストール』をリリースする。聞けば、前々身バンドから数えると、約10年のキャリアがあるバンドなんだとか。その彼らが独善的にかっこいいと思うのではなく、ちゃんとリスナーの存在を意識したうえで、良いと思える音楽を作りたいと考えられるようになるまでの軌跡と葛藤を語ってくれた。ここから新たなスタートを切るISAACの挑戦、ぜひ注目を!

-そもそもどんなふうに始まったバンドなんでしょうか?

真田:もともと、The ChronoHEADっていうバンドだったんです。バンド名が違うだけで、同じメンバーでやっていたんですよ。ISAACに改名してから1年ちょっとになるんですけど。

石黒:The ChronoHEADとして4年ぐらいやってましたね。

真田:愛知のレーベルからCDをリリースしながら活動してたんですけど、もっともっと上に行きたいと考えて、当時所属していたレーベルを離れたんですよ。それから自分たちで新しいレーベルを探していたとき、ある人が"俺がやりたい"と言ってくれて、改名して新たなスタートを切ろうと動いてたんですけど、その人とはうまくいかなくて離れようって決めたんですが、それがを決めたときには、もう改名を発表してしまっていたんです(苦笑)。でも、"いいんじゃないか、そのままISAACで行こう"としたら、レーベルもやっている地元の豊橋club KNOTっていうライヴハウスのオーナーが、"それだったら絶対、俺がやりたい"と言ってくれて。僕にとっては先輩にあたる人なんですけど、昔から深い付き合いなんですよ。長年バンドをやってきて、1番近い人と一緒にやるなんて、これも縁だなと思って、そこからISAACが動き出しました。今作を、5月に出すってことも1年前から決めていて、そのために動けるようしっかりと計画を立てて、1年間、武者修行してきたんです。

-では、ISAACに改名しても音楽性が変わったわけではないんですね?

石黒:いや、以前はもっと洋楽っぽかったというか、JIMMY EAT WORLDを目指して、その音楽性を突き詰めようとしていたんですけど、自分たちが思ってることがなかなか伝え切れてないんじゃないかなーって思い始めちゃったんですよ(笑)。それで、もっといろいろな人に聴いてもらうために日本語(の歌詞)を取り入れたりしました。

真田:以前は英語と日本語両方でやってたんですよ。

石黒:リフ重視からメロディ重視になってきたんです。

平山:The ChronoHEADが終わるころにはライヴをほとんどやってなかったし、次のリリースに関しても全然、展望がなかったから。決して表には出しませんでしたけど、今後、このバンドに期待できるのかな?ってお客さんはみんな思ってたんじゃないかな。

石黒:正直、空気はあまり良くなかったですね。CDを出してツアーをやって、またCDを出してツアーをやってという繰り返しばかりで、"あれ? かっこいいことはやってるはずなのに"という気持ちをずっと抱えてました。

平山:そんなふうにアンラッキーな出来事もあったんですけど、結果、スタートラインにまた立つことができて、バンドのモチベーションもグッと上がりました。

-バンドの音楽的なバックグラウンドはJIMMY EAT WORLDですか?

真田:今はJIMMY EAT WORLDとは言いづらいんですけど、それを含め、エモが好きです。今回のアルバム・タイトルにも"エモ"っていう言葉が入ってますけど、そういうところは消そうとしても消せないものなんじゃないかな。

平山:シュウ(真田)と俺は幼馴染なんですけど、バックボーンはメロコアにあるよね?

真田:そうですね。メロコアで青春を駆け抜けましたね(笑)。

平山:俺らは同い年なんですけど、タカ(石黒)とトシ(河合)は年上なんですよ。地元にいたころから活躍している先輩だったんです。

-石黒さんと河合さんにはメロコアとは違うバックグラウンドがあるんですか?

石黒:俺は姉がいたんで、歌謡曲やJ-ROCK――B'z、X JAPAN、渡辺美里、LINDBERGなんかを聴いてました。その後、楽器やバンドをやるようになってからMÖTLEY CRÜEなどの洋楽のハード・ロック/ヘヴィ・メタルにどっぷり浸って。もちろんメロコアもその流れの中で聴きましたけどね。

河合:僕の音楽の入口はTHE BLUE HEARTSだったんですけど、基本的に流行りものが好きなので、メロコアのブームが来たらメロコアをやったり、ラップのブームが来たらラップをやったりしてました。だから極めて雑食でしたね。