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INTERVIEW

Japanese

SAKANAMON

2016年04月号掲載

SAKANAMON

Member:藤森 元生(Vo/Gt)

Interviewer:石角 友香

-大丈夫でしょう(笑)。

僕がたぶんそこぐらいしか通ってないからってところがあるんですけど。

-いろんなことをやってみるっていう意味ではTrack.9「ラストボス」も......。"ラスボス"と言わずに"ラストボス"と。

なんか単純に"ラストボス"の方がかっこいいなと思って。この曲も曲を作る段階では、"重いのやりたい"っていうイメージのまんまですね。だから普段使わないパワー・コードとか使ったりして、うちのメンバーにも楽しんでほしいっていうところもあって。ふたりがRIZEとかも通ってたみたいなんで、そんなイメージで作りました(笑)。

-ゲーマーの曲というより?

ラスボス側からの視点。"早く襲いにこいよ!"って。主人公が下手くそなんですよ。それで、"早くやってこい!"と。結果自分がやられるんですけど、"ああ、こんなに成長して。よくやったな!"っていう曲です(笑)。

-Track.10「スティッキーフィンガー」は年寄りしかわからないネタかもですが。THE ROLLING STONESの"チャックが付いた"アルバム・ジャケット(1971年リリースの『Sticky Fingers』)が思い出されるという。

ああ(笑)。でも実は僕、全然、ストーンズを通ってなくて、そもそも洋楽自体そんなに通ってないですよ。これは"ジョジョの奇妙な冒険"に"スティッキーフィンガーズ"っていうキャラクターがいて。それもストーンズの『Sticky Fingers』からきてるんですけど、なんでもチャックにしてしまう能力を持ってるんです(笑)。とはいえ、テーマはチャックしかかかってないんですけど(笑)。

-内容は世の中のお決まりのファッションについてです。

ファッションに関しては僕の中ですごく物申したい部分があって。結局着る人じゃん?って。流行もいい加減だし、みんながいいって言ってたらいいんでしょ?みたいな感覚でいます、僕は。絶対、僕が着てダサくても、木村カエラが着てたら正解ですからね。

-(笑)すごいな、それは思い込みが過ぎるかもしれませんが。

っていう僕の気持ちをぶつけました。ミーハー心への抵抗というか。

-そして今回はラスト・ナンバーの「追伸」(Track.12)で、逆にしんみりするんですけど(笑)。

これねぇ(笑)。これも結局はその好奇心なんですけど。でもこの曲は"どんな曲がやりたい"とかっていうイメージがあってできた曲じゃないですね。最後の曲って決まってた時点で、"追伸"ってタイトルを先につけて歌詞を書いたんです。今回、結構遊ばせてもらったので、ちょっとまともなこと言おうと思って(笑)。

-"明日が雨なら/当てを買い僕の家に来て/夜が明けるまで与太話をしよう"。こういう日常的なことができるのがわりと大事なんじゃないかなと。

そんな世界観の狭いことをこんなコードと壮大な曲で(笑)。この曲では世界がどうのこうのとかは言いたくなかったですね。

-SAKANAMONっていうバンドのカラーは理解されてきていると思うんですが、藤森さんの場合は"ほんとにいい曲できんのかな?"っていうのが命題で、人がどうとかあまり関係ないというか。

ですよね(笑)。自分がちゃんと納得できるというか、出して後悔しないものがちゃんとできるか?ってことでわりと頭がいっぱいかもしれないですね。

-それは強みな気がします。こういう曲、そろそろ人がやってるからやらないとか、そういう感じはしない。

なるほど。どうなんですか? 今回の『HOT ATE』。

-メロに対する藤森さんの歌のありえなさが、さらに高度な気がします。

たしかに今回、歌うのがすごく難しかったんですよね。結構言葉も詰めてるんで、レコーディングで相当苦労しました。ライヴもセットリストを組むのがなかなか大変そうですよ? 流れが難しいからなぁ......。

-それにしてもホタテ型パッケージって......。

僕もこの前、実物見て結構大きくてびっくりしたんですよ。ま、『PLAYER PRAYER』(2015年リリースの3rdシングル)のときのスルメの特殊パッケージからホタテって、完全に遊んでますね。アー写もクソコラっぽいのが逆にかっこいいなと思ってます(笑)。