Marmalade butcher × ATLANTIS AIRPORT

INTERVIEW

Japanese

Marmalade butcher × ATLANTIS AIRPORT

2015年11月号掲載

Marmalade butcher

Official SiteX

Member：Marmalade butcher：にえぬ（Gt） J氏（Gt）　ATLANTIS AIRPORT：y0den（Key）

Interviewer：岡本貴之

－明るい曲と暗い曲を2曲ずつということですが、お互いの曲は制作途中でも聴いたりしたんですか？

J氏：僕は両方の制作環境をずっと見ていたんですけど、リーダーはいつも唯一無二の自分らしさでずーっとやって行く男なので、対抗意識もあるんだろうなって感じましたね。自分たちの方が"暗い"というコンセプトには強いんで、"ぶっ潰してやる"みたいにゴリゴリな曲で来て（笑）。それを見て僕はニヤニヤしていましたね（笑）。

にえぬ：お互いに曲は隠して、投げずもらわずでギリギリまで（笑）。

y0den：今回は締切というものが設けられていたので。僕はこの前までカナダに行っていたんですけど、カナダから帰ってきて締切までに2曲作りあげました（笑）。ATLANTISらしさはありつつも、なんだかんだちょっとマ肉っぽく寄せて作ってるつもりです。だから、今回こういう企画をいただいたおかげでできた楽曲なのかなと思います。

にえぬ：そういう意味では、僕らはインスト・バンドなのでATLANTISのsonezakiさんに歌ってもらったTrack.1「降下する都市」は、絶対今回の企画じゃないと成り立たない曲ですよね。

－企画が持ち上がった段階からsonezakiさんに歌ってもらおうという考えはあったんですか？

にえぬ：せっかくだから歌ってもらいたいなというのは考えてましたね。楽曲自体は、それこそATLANTISに寄せたかもしれないですけど。今回はy0denさんがテーマを投げてきたときに"セカイ系作品好きでしょ？"みたいなオタクっぽい話をしていたんです。

y0den：あはははは！そうなんですよ、今回マ肉と作るにあたってちゃんと勉強したいなと思いまして。J氏からマ肉の全作品をもらって聴いて。その中で、"セカイ系作品"と言われるジャンル、"新世紀エヴァンゲリオン""最終兵器彼女"とか新海誠さんの作品とか、そういうものが見え隠れしていたので、直接訊いてみてやっぱり好きなんだなって。僕は結構なんでも好きなんですけど、そういうところにフォーカスしてやってみるのも面白いかなって。

にえぬ：「降下する都市」に関して言うと、そういう要素がバッチリありますね。あんまり語ると恥ずかしいんですけど......。y0denさんは結構、曲について話すタイプじゃないですか？僕、あんまり言わないんですよ（笑）。

y0den：ははははは！たしかに（笑）。

J氏：いや、それを訊きに来ているんだから（笑）。みんな絶対訊きたいって。

にえぬ：この曲は、"セカイ系"って話をy0denさんから聞いて、僕の好きな"セカイ系"のアダルト・ゲームにフォーカスを当てて......。

y0den：あははははは！

J氏：ああ～（笑）。

にえぬ：だから、あんまりTwitterとかでは言わないんですけど。恥ずかしいんで（笑）。そういうテーマで書いた次第です。sonezakiさんはそういうことを知らずに歌ってると思いますけど（笑）。

一同：（爆笑）

y0den（Key）：でしょうね（笑）。

にえぬ：世の中知らない方がいいことがいっぱいありますよ。

－途中でギターのカッティングから歌がラップ調に変わるところが面白いですね。

にえぬ：sonezakiさんにラップしてもらいたいなと思いまして。それは単純に僕の趣味だけです、なんとなくしてもらいたいなというだけで（笑）。あとは歌モノを作る機会がないんで、ヒップホップ要素とかラップを入れてみたいなって。ギターとかでラップみたいなことはできないですから。僕が考える"かっこいい女性ヴォーカル曲"みたいなものを頑張って作れたかなって。

－実際sonezakiさんとはスタジオで一緒に作業したんですか？

にえぬ：僕は歌録りに立ち会ってないんですよ。そのあたりは彼（J氏）が詳しいです。

J氏：制作過程としては、リーダーから曲をいただいて、sonezakiさんに投げて、ヴォーカルを録るときに"リーダーだったらたぶんこういうことだろうな"とか"この語呂合わせならここで切るんだろうな"とかディレクション的なことをやりました。そういうニュアンスはリーダーとは付き合いも長いので、僕が勝手に解釈してやっても何も問題がなかったです。

にえぬ：ただひとつだけ問題があったのは、sonezakiさんにキーが高いと言われたことですね（笑）。普段ヴォーカル曲を作っていないとこうなるわけだなと反省していますけど（笑）。でも結果的には音源としてはいいものができたと思いますけど。

J氏：これでギリギリだろうなっていう、ボカロ風じゃないけど、無機質な感じで歌ってもらったんです。

にえぬ：ATLANTISでは聴けないようなsonezakiさんの歌が聴けるのではないでしょうか。お互いのファン的にも面白いというか。

J氏：sonezakiさん的にも、普段はなかなかやることないし"すごく面白かった"って言ってましたね。