空きっ腹に酒

INTERVIEW

Japanese

空きっ腹に酒

2015年07月号掲載

空きっ腹に酒

Official SiteTwitterFacebook

Member：田中幸輝（Vo）西田竜大（Gt）

Interviewer：奥村小雪

－初っ端「BOOOOM」から、一気に空きっ腹に酒の世界観に飲み込まれました。ブームに対して"あんまり簡単に冷めんな"という歌詞がありますが、実際に、何か特定のブームについて思うことがあったのでしょうか？

幸輝：今ロック・バンドって世間的にブームじゃないですか。とてもいいことなんですけど、あのバンドは売れたから好きとか、あのバンドは落ちたから嫌いみたいな理由でくっついたり離れたりする話をSNSなんかでたまに目にするんですよ。ちょっと目線が冷めてるなって思います。もっと情熱にだけ突き動かされてもいいのにって、ずっと思ってます。

－「BOOOOM」のMVの監督を務めた長棟航平さんは、これまでに公開された空きっ腹に酒のすべてのMVを手掛けていらっしゃいますね。撮影はいかがでしたか？

西田：撮影現場がすごくカッコよかったです。監督の長棟君がフィルム映写機をライトとして使ってたんですが、その光の感じが良くて。これはいいものになるなと思ってました。監督の長棟君のアイディアにはいつも感心させられます。

－Track.2「愛されたいピーポー」のMVは新たに加藤マニさんを監督に迎えられてますが、何かきっかけなどがあったのでしょうか？

西田：いつもと違う監督さんに撮ってもらうと、どんな変化があるのだろうという興味が1番の理由です。「愛されたいピーポー」のMV撮影は当日、渋谷club asiaでのライヴで急遽エキストラを募集したんですよ。そのまま深夜からの撮影やったんですけど、思った以上にたくさんの人が来てくれまして。みんな眠いはずやのに頑張ってくれてるのを見てたら、愛情を覚えました。

－Track.5「in my room」はしっとりとしたベースの音色がすごく心地良いですね。コーラスで参加されている女性はどなたなのでしょうか？

西田：よく訊いてくれました。彼女は、岡山のシンガー・ソングライター植田章敬のコーラスを務めている、小橋茉由さんです。以前、岡山にツアーに行ったとき、彼女が別でやっていたThe Time Travelersというバンドと対バンで、その歌声に惚れ込んでしまい、オファーしました。

－シニカルな空きっ腹節が爆発している「オサレ」ですが、曲中に出てくる"ぷにぷにふわふわ丸書いてちょんちょんちょん"という部分がすごく印象に残りました。これは何かの絵描き歌なのですか？

幸輝：なんでもないです（笑）。ただ、ちょっと腹立つナメた感じを出したかったんです。

－Track.9「スマイル」は、タイトルとは裏腹にダークなナンバーで驚きました。"死にたい女の子の嘘みたいなブログより生きたいという気持ちの方が残酷だ"という歌詞が出てきますが、そう思わせる出来事があったのでしょうか？

幸輝：特定の出来事が生んだ歌詞ではないです。常日頃思っているようなことで、"死にたい"なんて思っているうちはまだかわいいワガママじゃないですか。"生きたい生きたいと何かを犠牲にしながら突き進む姿って残酷だな"って思うんです。売れたいって気持ちも似てるかな。

－最後に、8月から行われる"空きっ腹に酒～相手にされたい『愛と哲学』リリースツアー～"への意気込みをお願いします。

西田：前作の『踊れ細胞』でツアーを回ったときよりも、確実に成長してる実感があります。久しぶりに観てくれる人も、楽しいと思います。あと、僕らに興味を持ってて"ライヴ行ってみたいな......"って思ってるような人は、実際来たら絶対楽しいと思います。この機会にぜひ遊びにきてください。待ってます！