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DISC REVIEW

Japanese

しあわせ

空きっ腹に酒

『しあわせ』

Release Date : 2016-07-07
Label : apple of my eye

彼らが作風を意図的に大きくシフトすることはないが、1年前のシンディ(Ba)加入を機に、作り出す音楽のアップデートと表現の幅の拡張ぶりは顕著となっている。今作では楽器隊もラップもバチバチにせめぎ合い、個々のサウンドが冴え渡ることで生まれる強力なグルーヴを筆頭に、空きっ腹に酒の得意技が炸裂。さらに、パンキッシュなサビ&超王道のギター・ソロが遊び心全開な「青にかまけて」や、レゲエの要素を自己流に落とし込んだ「トラッシュ」など変化球も飛び出してくるからたまらない。歌う内容に合わせて表情を変える田中幸輝(Vo)のフロウも、楽曲をよりユーモラス且つ説得力のあるものに仕上げるのに大いに加担。前作からたった4ヶ月でこんなに濃厚なフル・アルバムを完成させてしまう、その底知れない表現欲に今後も期待せずにはいられない。(松井 恵梨菜)


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粋る

これまでの空きっ腹に酒の延長上にしっかりとありながら、どう聴いても一線を画すレベルでクオリティを上げていて、完全にしてやられた。まず、どの曲もとにかくリフのインパクトが強烈すぎる。繰り出される音はどれもがオリジナリティの塊だし、奇想天外なフレーズの数々は未知との遭遇的体験。しっとりムーディに奏でられる「雨」、ホーン・アレンジを前面に押し出した「グル」などは新境地と言えるだろう。しかし特筆すべきはサウンドだけではない。生きにくい世の中に対する嘆きを鋭いリリックで垂れ流しながらも、それをイキりながらあくまで自らがクールだと思う音楽として提示する。そういう彼らのスタンスが、最高に刺激的でかっこいいのだ。結成10周年を迎え、6枚目のフル・アルバムにして、言いたいことも鳴らしたい音楽もまだまだ底が見えない。(松井 恵梨菜)


しあわせ

彼らが作風を意図的に大きくシフトすることはないが、1年前のシンディ(Ba)加入を機に、作り出す音楽のアップデートと表現の幅の拡張ぶりは顕著となっている。今作では楽器隊もラップもバチバチにせめぎ合い、個々のサウンドが冴え渡ることで生まれる強力なグルーヴを筆頭に、空きっ腹に酒の得意技が炸裂。さらに、パンキッシュなサビ&超王道のギター・ソロが遊び心全開な「青にかまけて」や、レゲエの要素を自己流に落とし込んだ「トラッシュ」など変化球も飛び出してくるからたまらない。歌う内容に合わせて表情を変える田中幸輝(Vo)のフロウも、楽曲をよりユーモラス且つ説得力のあるものに仕上げるのに大いに加担。前作からたった4ヶ月でこんなに濃厚なフル・アルバムを完成させてしまう、その底知れない表現欲に今後も期待せずにはいられない。(松井 恵梨菜)


愛と哲学

空きっ腹に酒の4thフル・アルバムに収録されているのは、2014年9月から2015年6月にかけて行われた10ヶ月連続企画"10カウント"にて、毎月1曲ずつ披露された新曲10曲。キレキレのカッティングで初っ端から脳内をブチ抜く「BOOOOM」では、"薄っぺらいブームなんかくそくらえ"とでも言うように、田中幸輝(Vo)による鋭いリリックが駆け抜ける。マシンガンのようにぶっ放された言葉たちは遊び心も満載で、今作でも衝動的なサウンドとシニカルな視点は健在。かと思えば、「愛されたいピーポー」や「in my room」、「スマイル」などで垣間見えるセンチメンタルな一面も。6月に正式加入したシンディによるベースの音色も空きっ腹サウンドにドンピシャで、"新生 空きっ腹に酒"の活躍に期待が高まるばかりだ。(奥村 小雪)


踊れ細胞

ここ最近盛り上がりを見せている関西のバンド・シーンの中でも抜群の存在感を示す4人組、空きっ腹に酒の3rdアルバム。初っぱなからファンキーなミクスチャー・サウンドをぶっ放し、ちょっとハズした田中幸輝(Vo)のハイセンスな日本語ラップが駆け抜ける。なんだ、この中毒性は。RED HOT CHILI PEPPERSからの影響を感じるリズミカルなグルーヴに耳を傾けていると、聴こえてきたのは"グーチョキパーで何つくる?""Power To The People"など聴き馴染みのあるフレーズの数々。そんな誰もが知っているあの楽曲をあっという間に自分たちのものにしてしまうなんて、そんじょそこらのバンドにはできることじゃない。とにかく何度でもリピートして、踊れ細胞。(奥村 小雪)