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INTERVIEW

Overseas

SMALLPOOLS

2015年07月号掲載

SMALLPOOLS

Member:Sean Scanlon (Vo/Key)

Interviewer:村上 ひさし

キラキラ感満載のシングル「Dreaming」で一躍注目の的となったLA出身の4人組インディー・ポップ・バンド、SMALLPOOLS。日本でも輸入盤を中心に大人気を博す彼らが、遂に日本でもアルバム『Lovetap!』でデビューを飾り、"SUMMER SONIC 2015"で初来日を果たす。MGMT、PASSION PIT、FOSTER THE PEOPLEなどが中堅どころとなった今、その第2波というわけか。WALK THE MOON、NEON TREES、TWENTY ONE PILOTSなどとともに踊ってシンガロングできるポップ・ロック/シンセ・ロック勢が好調だ。その先頭を走ってくれそうな楽曲クオリティとスター性を備える彼ら。女子人気も絶大なフロントマンのSean Scanlonに電話で話を訊いた。

-初めてのヘッドライナー・ツアーはいかがですか?

昨年末、MAGIC MANというバンドとダブル・ヘッドライナーをやったときもいわゆるヘッドライナーだったけど、今回は僕らにとって正真正銘のショー全体のヘッドライナーだったから、とてもクールだよ。オーディエンスも増えてきたし、アルバムに入っている曲をすべて演奏している。

-アルバム『Lovetap!』がすでにリリースされているので、オーディエンスも曲を知っていて、やりやすいですよね。

そうなんだ。アメリカではツアーの直前にアルバムをリリースしたから、オーディエンスもすべての曲を一緒に歌ってくれて嬉しかったよ。アルバムをちゃんと聴いて来てくれたようなんだ。

-Track.3「Dreaming」は日本でも特に人気のある曲ですが、その誕生秘話があれば教えてください。

ええと、この曲はワン・フレーズから始まったんだ。僕のルームメイトのMikeMike(Michael Kamerman)......僕僕はギターのMikeと一緒に住んでいるんだけど、彼が"テレレンテンテレン"って弾いたら、それがすごくクールだったから、そのままリハーサル室に行って、その日1日中そのフレーズを演奏し続けて、最後の最後にその曲の骨組みができたんだ。たくさんの別のパートや、最終的なコーラスにもかなり時間をかけたよ。誕生秘話って感じではないけれど、ひとつのギター・リフのフレーズからできた曲で、それから僕らはただひたすらジャム・セッションをし続けて作り上げた。僕らはひとつの部屋に集まって、アイディアを出し合い、ジャム・セッションを行い、本当に価値があると思えるものが出てくるまで続けるからね。数え切れないくらいのアイディアやボイス・メモ、それに僕らはいつも部屋の真ん中に携帯電話をおいて録音する。でも、アイディアやギター・リフやピアノ・コードなど、日の目を見ない音もたくさんあるよ。部屋で弾いているときにはいいと思っていたのに、スタジオで1曲通して演奏してみると"やっぱりこれじゃない"と思ったりね(笑)。

-以前、MAKING APRILというバンドをやっていましたよね。

それは黒歴史だからなぁ......。

-アハハ。以前のバンドと比べて今のこのバンドの違い、SMALLPOOLSで大切にしていることって何でしょう?

このバンドは今までの過ちをやり直し、成就しなかったプロジェクトを実現させてくれるもの。僕らにはタフな時期があったからね。他のバンドにも上手く行かない過去ってあるよね。つまり、こういうのはみんな、演奏力や曲作りに磨きをかけて乗り越えていくものじゃないのかな。バンドにはありがちなことで"もう1度、挑戦してみるか"って感じでね。だが、今の僕らはガムシャラというより、すごくハッピーなんだ......上手く言葉が見つからないけれど、いや、本当にハッピーなんだ

-ハッピーな雰囲気はサウンドからも伝わってきますよ。

うん、それに科学的でもあるしね。歌詞やコードをきちんと作り込んであるし。でも、ガムシャラというわけではないんだ。

-シリアスすぎたり、皮肉屋という感じでもない。いい雰囲気を感じます。

あと歌詞も面白いよ。クールなエピソードをもとに作ったりしているから、曲に深みが加わっているんじゃないかな。且つ楽しい雰囲気をちゃんと残しつつ。

-このスタイルを確立するのに、特に影響を受けたアーティストというのは?

みんな違ったアーティストの影響を受けているよ。それぞれの親が聴いていた音楽なんだ。ドラマーのBeauはTHE POLICEが大好きで、叩き方がPOLICE風だったり。

-Stewart Copeland?

そうそうそう。僕の場合は、ママがよくPaul Simonを聴いていたから、彼の曲の作り方やメロディ、歌詞が好きなんだ。レイジーな雰囲気もあってカッコいい。あとはBruce Springsteenや、Billy Joelみたいなかっこいいピアノの歌かな。子どものころにはまったく気にも留めなかったけれど、今聴くと"これいいね!"って思うんだ。

-初めて夢中になったバンドは覚えていますか?

僕はGREEN DAYかな。たしか6年生のときだったと思うけど、初めて自分でCDを買ったんだ。

-パンク・シーンにのめり込んでいた?

中学、高校のころは、いろんなバンドが好きだったけど、ジャンルとしてはそうだね、そんな感じだった。他の音楽はあまり知らなかったよ。ギターを始めた最初の年は4コードを覚えて、演奏できる曲は片っ端から弾いていた。