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INTERVIEW

Japanese

depthqueuing

2015年05月号掲載

depthqueuing

Interviewer:奥村 小雪

-Track.8「煌々」は歌詞がたった4行と短く、オリエンタルな雰囲気がとても印象的でした。どのようなイメージで作られた曲なのでしょうか?

この曲のイメージは夏祭りです。夏祭りって僕の中で青春の象徴というか、過剰に美化された夢というか、実体験としてではないのですが、そういう憧れがありますね。僕はめったにお祭りとか行かないんで、どうしてもイメージ先行なんですけれど。行ったとしてもどうせ友達と出店を巡るくらいのことでしょうし。曲の歌詞は、浴衣の綺麗な女の子をいつの間にか見失ってしまう。それは夢か現か幻かというイメージ。サウンド的にはお囃子が念頭にありますね。笛太鼓の軽快な感じをどう表現するか考えました。

-ラスト・ナンバー「dawn」は、すごくキャッチーなんですがどこか切なくて。

クラブ・イベントに行ったときの楽しさを思い出しながら作った曲ですね。島根からわざわざ新幹線に乗ってクラブへ行きました(笑)。あっ、念のために言っておくと、島根にもクラブはありますからね。だけど、どうしても行ってみたかったイベントだったので。それで、イベントは楽しかったんですけれど、やっぱり独りぼっちで、誰かと一緒だったらもっと楽しいだろうなと思いながら作った曲です。普段から独りぼっちなんで、慣れているはずなんだけれど、ときどき急にどうしようもなく寂しくなる。その感傷的な部分が前面に出ていると思います。

-この曲を制作されたときについてのエピソードなどがあれば教えていただきたいです。

オケはわりとあっさりできたものの、メロディがなかなか思いつかなくて。悩んでいたときに、気分転換にドライブに出て、オケを流しながら車を運転していて、ふとサビの"イエーイエー"ってところを思いついて、忘れないように"イエーイエー"って歌いながら帰りましたね。すごく気分が高揚して、嬉しかったのを覚えています。

-"album ver."とあるように、SoundCloudやBandcampで公開されている音源とはだいぶアレンジが違いますよね。アルバム・バージョンでこだわったポイントなどはありますか?

もとの音源も切ない感じが出ていて個人的にはすごく好きなんですけれど、今回、アルバムに合うようにバンド・サウンドに変換しても、踊れる感じは残しておきたかったので、ドラムでどんなビートを刻むかは少し考えました。あとはギターをところどころキザっぽく弾いてみたりとか。なかなかお洒落な感じが出せずに苦労しました。できれば原曲と聴き比べていただきたいですね。歌詞もちょっと変えてますし、原曲とアルバム・バージョンで"僕"と"君"のイメージってきっと異なっていると思うんですよね。

-depthqueuingさんの今後の展望をお聞かせ下さい。

今後ですか......僕は普段インターネット上で活動していますが、今回CDをリリースしたこともありますし、もっとたくさんの方に僕の音楽を聴いていただけるように頑張っていけたらと思いますね。具体的にはやはりライヴがしたいです。全然予定はありませんけれど、聴いてくださる人と同じ空間で音楽をやれたらそれは気持ちいいだろうと。ライヴをやることになったら、それこそ島根県だけではなくいろいろなところでやってみたいですね。そして、そういったネットの外での活動もしながら、楽曲制作もきちんとコンスタントにやっていけたらと思います。SoundCloudなどで楽曲を公開するだけではなくて、もっといろいろな形で、みなさんの耳に届くようにあの手この手を使ってやっていきたいですね。またCDも続けてリリースしたいですし、何よりもまずMVを作りたいです。楽曲の世界をうまく表現できるような映像があったら、より理解してもらえると思うんですよね。

-最後に読者のみなさんへメッセージをお願いします。

はじめまして、depthqueuing(デプスキューイング)と申します。この度、アルバム『For My Adolescence』が全国流通することになりました。思春期に捧げる1枚を頑張って制作しましたので、どうぞ聴いてください!