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INTERVIEW

Japanese

depthqueuing

2015年05月号掲載

depthqueuing

Interviewer:奥村 小雪

-『For My Adolescence』はこれまで一部のCDショップのみでのリリースでしたが、全国流通されるにあたって、今のお気持ちはいかがですか?

まさか自分のCDが全国流通するとは思っていなかったので、驚きと喜びが、まずありますね。いろいろなところにCDが置かれるようになったら、それだけ手にとってくださる方も増えると思うので、どんな人と出会えるんだろう、どんな方が聴いてくださるんだろうという期待感もあります。あとは、お世話になった方々に感謝したいですね。ネット・レーベル"迷われレコード"、このCDを聴いてくださった方々、紹介してくださった方々、写真撮ったり手伝ってくれたりした地元の友達......いろいろな人に"本当にありがとうございます"と伝えたいです。本当、田舎でひっそりと作っていた音楽が日の目を見ることになったのは周りの人たちのおかげですから。

-今作に収録されている10曲はどのくらいの期間をかけて制作されたのでしょうか?

1番最初に作ったのが、Track.2の「Last Smile」で2014年の春くらいだったと思います。そして、1番最後にできたのがTrack.9の「人魚姫」でその年の秋くらい。なので、この10曲の制作期間はだいたい半年くらいです。

-depthqueuingさんの曲作りの方法についてもお伺いしたいです。

曲作りの方法についてはまちまちで。といっても、最初に好きなパターンのドラムのビートやベースのフレーズなどを組み合わせて土台を作ることにしているのは共通なんですが、そのままガーッと勢いで順番にギター、ヴォーカルと全パートできてしまう曲もあれば、曲の骨格を作っておいて、数週間ほったらかしにして、あとで聴き直して良さそうだなと思った曲の案にギターやシンセサイザーを付け足していった曲もあります。1週間でできた曲もあれば1ヶ月以上かかった曲もありました。普段こんなペースで楽曲制作しないので、結構しんどかったですね。普段は半年で3曲くらいしか作っていないと思います。それも、もうちょっとペース上げなきゃとは思っているんですけれどね。

-作詞はどのようになさってるのでしょうか?

歌詞を思いついたとき、例えば、僕はよく海を見に行くんですけど、海岸でぼーっとしているとき、あるいは寝る前、ベッドの中だったり、部屋でコーヒーを啜ってるとき、そういったときに思いつくことが多いんですが、スマートフォンのメモ・アプリで歌詞をガーッと勢いで打ち込んでみる。そうしてストックをいくつか貯めこんでおきますね。

-曲と歌詞ではどちらが先にできるのでしょうか?

完成という意味では曲と歌詞どちらが先にできるかというのは、やっぱり結構まちまちで、歌詞の案を実際に歌ってみながら、うまく当てはまるように形を変えていっています。あるいは歌詞がうまく曲げられないときはメロディの方を変えてみたり。思いついてもいざ歌ってみると"これじゃないな"っていうのは結構あって。実は歌詞のある曲を作り始めたのは2014年に入ってからなので、全然この作業に慣れていないんです。ただ、歌詞を書くのは結構面白いなと思うようになってきましたね。思いついたままで全然曲に当てはまらないことも多々あるんですけれど。

-タイトルに"Adolescence"とあるように、今作は"思春期"をテーマに制作されたのですか?

そうですね、いわゆる思春期って20代初めまでと言われているそうですが、その残滓みたいなものはいくつになっても持っていると思うんです。そういうもの、例えば青さとか甘酸っぱさとか、何年たっても蘇るというか、"あっ、この感じ"ってなる。そう考えれば、"いくつになったとしても思春期といえば思春期になるんじゃないか"と思って。だからテーマとして特定の時期が頭にあったというわけでは本当はないんですけれど、そういったいつまでも心のどこかに残っているような思春期に捧げるといった意味でこのタイトルをつけました。