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INTERVIEW

Japanese

ふくろうず

2014年06月号掲載

ふくろうず

Member:内田 万里 (Vo/Key) 安西 卓丸 (Ba/Vo) 石井 竜太 (Gt)

Interviewer:沖 さやこ

ふくろうずがメジャー・デビュー・アルバム『砂漠の流刑地』以来3年ぶりのフル・アルバム『マジックモーメント』をリリースする。昨年はミニ・アルバム『テレフォン No.1』でポップかつキャッチーに振り切れた側面を見せた彼女たち。今作はそんな側面と、かつてからのただ明るいだけではない要素も含む、二面性を楽しめるアルバムになった。Skream!初登場となるふくろうずに、『砂漠の流刑地』から『テレフォン No.1』、そして今作への経緯を伺いながら、現在のモードを訊いた。

-まず3年前のフル・アルバム『砂漠の流刑地』から去年リリースされたミニ・アルバム『テレフォン No.1』、そして今作のフル・アルバム『マジックモーメント』に至るバンドの流れはどういうものだったのでしょうか?

内田:『砂漠の流刑地』までは、割とその前に出した2枚のアルバムの延長で。『砂漠~』まではそんなにアップ・テンポじゃない、人によっては暗めに感じるものだったんですけど、『テレフォン~』でちょっと違うことに挑戦してみようと思って、できるだけ自分なりに明るいもの、明るい部分をちょっと出してみようと作って。それで『マジックモーメント』は最初、そのまま明るいところをもっと極端にしようと思ってたんですけど、途中からやっぱり暗い部分が自分にはあるなと思って。だから結果的に明るい部分も暗い部分もあるアルバムになったと思います。

-『テレフォン~』で違うことに挑戦してみた理由は?

内田:いちばんは『砂漠の流刑地』で出しきった感があって。......あれくらいでやり尽したなんて本当はないはずなんですけど、ちょっとワン・パターンになっている気がして、違うことに挑戦してみようかなと思いました。

-その結果"自分なりの明るいもの"に行き着いたのはなぜだったのでしょうか。

内田:......そこまでそれに理由はなくて。単純に明るい気持ちだったのかもしれない。

-では心境の変化があった。

内田:少しずつはあるんだと思います。

-おふたりは内田さんのそういう変化を感じたりは?

安西:明るくなったかというとそこは変わらない気がするんですけど......。

石井:(笑)

安西:昔よりも外向きになったのかな、というのは感じますね。曲もそうだし。昔より人に優しくなった感じがします(笑)。

石井:話しやすくなった。......いや、そんなことはないか(笑)。

内田:そんなことはないね(笑)。......心境の変化は自分のなかでいろいろ試行錯誤があるというだけで、そんなに外から見て"変わった"というのはないと思います。10代の頃よりはだいぶ丸くなったと思うんですけど。

石井:そうかなあ?

内田:お酒飲んで暴れなくなったし(笑)。あ、でもたまに暴れるかな。

-(笑)では『砂漠~』から『テレフォン~』が試行錯誤の期間だったと。

石井:『砂漠~』から後が結構空いたので、そこで変わったのかもしれないですね。

内田:せっかくだから違うことをやろうかな、と強く思ってました。

-『マジックモーメント』の制作のモードはどの時期からだったのでしょう?

内田:『テレフォン~』を出してすぐ"作ろうか"という話にはなりました。大きくわけると、今回入っている曲の半分はそのときにもうあった曲で、もう半分はこのアルバムのために作った感じです。『テレフォン~』の延長で明るい曲を作っていたけど、全て明るい曲は自分らしくないなと思って。最初の頃の2枚目(『ごめんね』)くらいまでのアルバムは、今思えば気に入ってはいるんですけど、"こういう人なんだな"という側面があまり多面的ではなくて結構一面的だったので。だから『マジックモーメント』は一辺倒になりすぎない、多面性を見せられるようなアルバムにしたいなとは思って作りました。