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INTERVIEW

Japanese

strange world's end

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Official Site

メンバー:飯田 カヅキ(Vo/Gt) 関根 ヒロユキ(Dr)

インタビュアー:天野 史彬

都内を中心に活動する3ピース・バンド、strange world's endの1stアルバム『君が死んでも、世界は別に変わらない。』は、聴き手を"優しく突き落とす"アルバムだ。生々しく荒れ狂ったギター・ロック・サウンドに乗せて、人生のくださらなさを、世界のくだらなさを、これでもかと辛らつに、暴力的に暴き立てる言葉。耳を塞ぎたくなる人もいるだろう。しかし、この音楽を福音として受け取る人もいるだろう。だって彼らは歌っているのだから。君が死んでも、世界は別に変わらない。だから――そうだから、君は君のままで、この世界で何だってできるんだと。

-プロフィールによると、最初は飯田さんのソロ・ユニットとして始まったんですよね。そのきっかけはなんだったんですか?

飯田:前にギタリストとして参加していたバンドが解散した後、新しいバンドを作ろうと思ってメンバーを探したんですけど、なかなかメンバーが見つからずにいて。で、自分自身で作詞作曲はできるので、とりあえず音源を作ったらいいんじゃないかって周りから言われ始めたんです。それを試聴サイトなりにアップして、そこからメンバーを探そうっていうことになったんですよ。それで、2006年にstrange world's endを"ひとりバンド"みたいな形で始めたんです。それから半年か1年後ぐらいですかね、試聴サイトを見た人から連絡が来て、その人たちとスタジオに入るようになったんです。その頃から、今あるような形の曲をスタジオでやるようになって。3ピースのバンドで始まったのはそこからですね。その後2回ぐらいメンバーが変わっちゃうんですけど、2012年に彼(関根)が入って、今に至る感じですね。

-あくまでもバンドでやっていくことが重要だったっていうことだと思うんですけど、ただ、飯田さんがソロ・ユニット的に活動を始めたのが2006年で、現メンバーで固定されるのが2012年、つまりその間に6年もあるわけですよね。それだけあれば、いろいろと紆余曲折もあったのかなって思うんですけど。

飯田:アルバム作ろうってなる度に、メンバーが辞めてしまったりして、なかなかバンド活動のテンションを保つのが難しかったんですよね(苦笑)。最初、試聴サイトを見て入ったベースとドラムがいて、そのドラムがまず辞めちゃって。でも、スケジュールは入ってるから、知り合いのバンドでベースをやってる人に"ドラム叩いてみない?"って誘ったんです。それが今のベース(平マサト)なんですけど(笑)。

-んん?

飯田:だから、今のベーシストは最初ドラムとして入ったんです(笑)。そこから2年ぐらいかけてドラマーとして成長したんですけど、そしたら今度はベースが辞めることになっちゃって。そこで、"やっぱりベースやんない?"って(笑)。やっぱ、ベーシストとしてのキャリアの方が長いですから。で、その時ちょうど彼(関根)のやってたバンドが活動休止になってしまってので、"じゃあ、ドラムやんない?"って。

-関根さんは元々ドラマーだったんですよね?

飯田:いや、彼は元々ギター&ヴォーカルだったんです。

-なんじゃそら。

飯田:最初は知り合いのドラマーに叩いてもらうとも思ったんですけど、なかなか上手くいかず。みんな演奏は上手かったんですけど、"なんか違うなぁ"っていうのがあって。でも、彼と最初にスタジオに入った時、もちろんドラムが上手かったわけじゃないけど、凄く息が合ったんです。なので、一緒にやろうって。それで今のメンバーで固まって、去年2枚作品――配信と無料配布なんですけど――を出して、それで今年、やっと1stアルバムを出せたっていう感じなんです。

-関根さんは、ギター&ヴォーカルからstrange world's end加入を機にドラマーに転身されたわけですよね。そこに抵抗はなかったんですか?

関根:いや、まったく。元々ツアーを一緒にやるぐらい仲がよかったので、曲を知ってたっていうのもあったんですけど、自分のバンドがなくなった時、とにかく何か面白いことがしたいっていうのがあって。で、(strange world's endに)ドラムがいないっていうのは聞いてたので、やりたいなって。

-そのぐらい、strange world's endに魅力を感じていた?

関根:そうですね。精神性が大きいんですけど、前に自分がやっていたバンドも暗い曲が多いバンドだったし、ここなら楽しいことができるのかなっていうのがありました。

-飯田さんは、今のメンバーで定まるまでの期間、なかなかアルバムが作れないことに対するフラストレーションはありましたか?

飯田:ありましたね、やっぱり。今回の1stアルバムは7曲入りなんですけど、それまでに音源自体はシングルとかで8枚ぐらい出してるし、曲はたくさんあるんですよ。それを早く出したいっていうフラストレーションはありました。今後ももっともっと出していきたいなって思うし。曲を作らなきゃいけないストレスみたいなものは全然ないんですよ。歌詞は結構悩むんですけど、曲に関してはどんどん出てくるので。だから、今度のツアーのファイナルがワンマンなんですけど、そのセットリストも、曲が多い分むしろ削らなきゃいけないなって。最初のワンマンだと、普通みんなそんなに曲を持ってないと思うんですけど、こっちは多すぎてどうしようかなって。

-じゃあ、今回1stアルバム『君が死んでも、世界は別に変わらない。』に収録された7曲はかなり厳選された7曲なんですね。

飯田:そうですね。7曲って、アルバムとしてはちょっと短い曲数だと思うんですけど、そうは感じさせない流れになってると思うし。全部を通してちゃんと聴いてもらえる内容と曲数になったかなって思います。

-活動を始めた当初、飯田さんの中にstrange world's endをこんなバンドにしたいっていうコンセプトや青写真はあったんですか?

飯田:ありました。前にギタリストをやってたバンドとstrange world's endの間にも1回バンドを作ろうとしていたんですけど、その時は歌詞を書く時にどっかしらで歯止めをかけていた部分があったと思うんですね。これは歌詞にするのはまずいだろうって思う言葉は書かないようにしたり。でも、このstrange world's endに関しては、そういう制限は一切なくそうと思って。"これ言っちゃいけないよね"っていう言葉もどんどん使う。たとえば、今回のアルバムに入ってる「破滅の庭」では最後に"今すぐお前を殺してやるよ"って連呼してたり、去年出した「皆殺し」では、サビは"殺せ"としか言ってなかったり。でも、そうすることで逆に聴いてくれる人が増えたんですよね。昔は"こういうのは歌っちゃいけないよな"っていうのがあったんですけど、今はそういうのは取っ払って、やりたいことやろうと。元々聴いてる人もそんなに多くなかったし、それなら余計なこと考えずに自分の歌いたいことを歌おう、やりたいことをやろうって思ったんです。あと、俺は元々鬱病なので、自分のそのままを歌うっていうのもコンセプトですかね。

-やっぱり今回のアルバムを聴いても特に思うんですけど、言葉の殺傷能力が異常に高いですよね。少し羅列すると、"生きてることが無駄にしか思えない"(「窒息」)、"劣等感目に映る全てが敵にしか見えない"(「唄」)、"くたばっちまえクソムシども"(「ミジンコ」)、"何時まで求める 生きてる意味とか/そんなのどうでもいいでしょう 今更"(「屍」)............こういった生傷を抉るような、人生の暗闇に焦点を当てていくような言葉っていうのは、飯田さんの頭の中にずっと渦巻いていたものなんですね?

飯田:そうですね。自分の中を切り取って歌っているようなものなので。凄くしょうもない歌でも、尖った歌でも、いい歌でも、全部自分の中から切り取ってる。この間、妹と母親と久しぶりに会ったんですけど、このアルバムを聴いて"あんた、自分のこと歌ってるね"って言われて(笑)。そんな感じで、自分の生活の中から出てくる言葉を変にオブラートに包まず、切って出してるんです。

-そもそも最初に音楽に触れたり、自分で音楽を奏で始めた時から、そうやって自分の中にある鬱屈とした思いや殺伐とした感情を音楽として吐き出したい気持ちはあったんですか?

飯田:元々はギタリストとしてバンドを始めたので、自分の言葉で歌詞を書こうとか、その時は思ってなかったです。それが、バンドが解散して新しくバンドを始めて、自分で作詞作曲を始めて、そこで初めて向き合った感じですね。

-なんで自分の中からはこんなにも生々しくて刺々しい言葉が出てくるんだと思いますか?

飯田:うーん......ありのままを歌ってるだけなんですけどね。普段、働きながらバンドをやってるんですけど、その中で日々疲弊していく感じがあったり、いろんな疑問があったりして。それをそのまんま歌うことで、この現代社会の中でだいぶ参っちゃってる感じが出るのかなって思います。特に狙って歌ってるわけでもないんですけどね。ただそのまんま歌ってるだけで。

-そもそも、自分は他の人に比べて傷つきやすいなって思ったり、いろんなことを感じやすいタイプだなって思ったりします? それとも、凄く当たり前のこととして、こういう言葉が出てくるんだと思います?

飯田:傷つきやすいのは傷つきやすいと思います。そんなことでそんなに傷つかなくてもいいじゃんって思うこともありますし。自分の今までの経験で、病気が1番キツかった時は寝たきりの状態になってて。今はそこからは回復して仕事をしながらバンド活動できるぐらいにはなったんですけど、だからと言って自分の中からそういうものがなくなったわけではないし。......そうですね......歌詞はなかなか悩んだりもしますね(苦笑)。