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INTERVIEW

Overseas

YOUR FAVORITE ENEMIES

 

YOUR FAVORITE ENEMIES

Member:Alex Foster (Vo)

Interviewer:石角 友香

カナダのモントリオールで2006年に結成されたエモ/オルタナティヴ・ロック・バンドのYOUR FAVORITE ENEMIES。SNSを通じた草の根的な活動を行いつつ、同郷のSIMPLE PLANの2008年の来日ツアーのサポートを務めるなど、日本にも根強いファンを持つ彼らが、結成7年目の今、自主制作ではなアルバムをしかも日本のメジャー・レーベルからもリリースする。東日本大震災の際にもいち早く来日し、様々なチャリティ活動で力づけてくれた彼ら。今回は初のフル・レングス・アルバムである『Between Illness & Migration』や、被災地で感じたことについてフロントマンでヴォーカルのAlex Fosterにメール・インタビューを敢行。誠実かつ情熱的な回答をじっくり読んでほしい。

-徹底したD.I.Y精神で結成から6年間、自主制作を続けてきたあなた方が今回、自主制作ではないフル・レングス・アルバムをリリースするに至った動機と経緯を教えてください。

他の多くの率直な質問と同じく、答もとてもシンプルだと思うな。そして僕の場合、時に簡潔さは複雑さと同じなんだ。君の質問のほとんどが、5年前僕が日本のファンと、人生やアートや音楽について会話をし始めた時に起きたことだって言おうか。僕は、自分の夢に従って生きるという望みを持った人々に深く励まされ、人生の辛い時期を生き抜こうとしていた人々の囁きに深く感動したんだ。たとえまったく違う世界に生きていようと、僕らは同じ言語で話していた……それはとても特別だったよ。そして熱心で意志をはっきり持ったある日本の友人に、彼らが東京で開いたYOUR FAVORITE ENEMIESのファンの集いに招待された時に、さらに特別になったんだ。来日ツアーのためでもなく、アルバム・リリースのプロモーションのためでもない、ただのミート&グリートのためだけに日本に行く僕のことを、みんなクレイジーだと思っていたよ。でも僕にとっては、それこそが鍵だったんだ。商売のためではなく、人との繋がりのため……ピュアでシンプルさ。違う視点からすると完全にナンセンスだったかもしれないけど、僕は、こうであるべきだからこうするっていうのには、一度も従ったことがない人間だからね!日本に行ったのは直感的だったよ……そして僕は正しかった。だってあの旅が僕の人生を完全に変えたんだから。日本文化に深く恋に落ちただけでなく、人生で初めてホームだと感じたんだ。“大切な人々を見つけたら、自らの生きる目的を見つける”って言うようにね。それが僕に起こったことだと思う。友人として、兄弟として迎えられ、扱われたことに感動し、名誉を感じたんだ。僕は、日本のコミュニティにいるファンに、バンドにとっての日本のホームを見つけると公式に約束したんだよ。人々に敬意を払い、彼らの価値を認めて扱ってくれる日本の場所、彼ら自身を認める場所をね。それが彼らの友情と歓迎に敬意を払う方法だった。それは大胆な約束だったけど、自分の言葉を守るのは肝心なことだったんだ。ここ数年で僕は多くの素晴らしい日本のビジネス・マンに出会ったよ。彼らからパートナーシップのオファーをもらえるのは光栄なことだったし、とても尊敬している人たちだ。彼らは今でも、ビジネスの枠を越えた誠実な友人だよ。誠実さと忠実さが、いつも僕にとっては大切なんだ。そして僕がキングレコードとの契約について彼らに伝えた時も、変な仲違いなどは生じなかった……会社を構成する人々の本質は、ビジネスを名誉あるもの、素晴らしいものにすると信じてる。僕らがキングレコードのRyoに出会った時、彼の音楽に対する情熱や、自らも音楽ファンとしてYOUR FAVORITE ENEMIESを長年応援してくれていたその敬意を通して、互いが同じ熱い血を持つブラザー同士だということを感じたんだ。キングレコードを代表する者としての彼自身に、彼らとのパートナーシップへの可能性を探求してみたいと強く思ったんだよ。人としての自分自身について、クリアなヴィジョンを持っていればビジネスは簡単だ。そしてパートナーが自分のヴィジョンや自分のアートに基づき、進化する主義を理解してくれるならね。だから僕らは本当に恵まれているんだ。僕らは、日本のコミュニティのメンバーたちへの約束を守るため、自分たちの自立した性質に真実であり続け、キングレコードのサポートを受けられる素晴らしい特権を得た。そして最も重要なことは、彼らのおかげで、僕は日本のコミュニティのメンバーとの約束が果たせたということ。今度は僕らがこのパートナーシップのチャンスに敬意を払うことによって、ファンを尊重する番だ。シンプルな答えだったかな?!?きっと長くて、全然シンプルじゃない答えだったろうね……でも正直で真実だ。それは確かだよ!