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INTERVIEW

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YOUR FAVORITE ENEMIES

 

YOUR FAVORITE ENEMIES

Member:Alex Foster (Vo)

Interviewer:石角 友香


-ちなみに前作『Vegue Souvenir』はフランス語によるカヴァー曲なども含み、ニュアンスは内省的だったと思います。そこでの経験や、表現したサウンド・スケープは今作にも影響していますか?

僕らにとって、それは自然なことだと思う…僕にとって『Vague Souvenir』は、“作られるべきもの”という型を破ったアルバムで、それは“ありのままのもの”となったんだ…音楽的にも詩的にも、僕にとっては解放だったよ…『Vague Souvenir』がなかったら『Between Illness & Migration』の創作は出来なかったと思う。両方のアルバムがライヴ形式でつくられ、レコーディングもほとんどライヴで、制限や抑制なく行われたんだ。バンドとして僕らが体験していた瞬間を曲の中で進化させた。3分45秒の似たり寄ったりのフォーマットの曲にカットしようとしたりせずにね。もしも僕らが体験した瞬間が本物で、もしそれが7分なら、それは7分の曲だ。それぐらい、ありのままなんだよ。僕らがレコーディングしている時には一度も“ラジオ・シングル”なんていう表現は聞かなかったけど、“本物の瞬間”という表現は常に使われていたよ!

-具体的に各楽曲についてもお聞きします。「Empire of Sorrows」や「I Just Want You To Know」では、ギター・サウンドにどこかシューゲイザーやポストロック的なニュアンスも感じるのですが、ギターの二人の嗜好に変化があったのでしょうか?

僕らはバンド内でも、みんな違う音楽的影響を受けている。それこそがYOUR FAVOLITE ENEMIESのメンバーであることを、面白いものにしているんだ。メンバーはみんな素晴らしいミュージシャンたちだよ。自分の音楽的心地良さの壁を越える時には、そのことが素晴らしくはたらくんだ!何ていうか、僕らがランチをしているときや、みんなで過ごす自由な時間のときに、ターンテーブルの操作をし、聞くアルバムを決めるのは僕なんだってこと!彼らには言わないでね。でも僕はおそらく、何度も何度も聞き続けていた“ノイズ”と“エクスペリメンタル”なアルバムで、彼らのハードロックやメタルに脳をちょっと変えられたかもしれない……!でも、このことは君と僕だけの秘密にしておいてね!

-「A view from eithin」では女性の日本語による語りが導入されています。このアイデアはどんな経緯で出てきたものですか? そしてこの詩はアレックスが書いたものを日本語に翻訳してもらったもの? そしてどんな意図で入れたのでしょうか。そして語っているのは誰ですか?

彼女の名前はTobari Momokaさん。出身は神奈川県だけど、僕らと一緒にカナダで生活をしている人だよ。彼女が翻訳のすべてを、そして日本の友人、パートナーたちとの会話を担っているんだ。僕らのレーベルの日本に関する事柄をリードしている人でもある。でも何よりもまず、彼女は素晴らしいアーティストだ。だから僕は度々クレイジーなアイデアで、彼女にチャレンジするんだよ。でも、「A View From Within」のような経験は初めてだった。アイデアは、僕がこの曲の歌詞を書いていたときに思いついたんだ。僕は自分のヴォーカルと詩にコントラストを生む、特別な魂の要素を探していた。だから僕が書いた言葉を訳して言ってくれるように、Momokaに頼んだんだ。彼女が発した最初のイントネーションから、それが「A view From Within」に必要なものだと確信した。彼女の声が持つ詩的な謎めいた感覚はとてもユニークだったから、「Obsession Is A Gun / Muets Aux Temps Des Amours」という曲でも、日本語で特別バージョンを行ってくれるよう頼んだんだ。

-アルバム後半は体験的な曲が多いように感じます。これはアルバム全体を物語として構成しているからでしょうか?

曲が僕らをその方向に導いたんだと思う。プロセスの最後には明らかになっていたよ。曲の創作はとても自発的で、直感的なものだったから、それがどんなものであるかを確かめるために立ち止まりたくなかったんだ。そういう方向に向かっていることは僕らみんな分かっていたけど、それについてオープンに話したことはない。僕らはどんな野心もなしに、曲をそのままにしておいたんだ。レコーディングの最終段階でさえ、曲にある感情が、想像もしていなかった場所や、今まで行ったことのない場所へと僕らを導いた……特にヴォーカルのパートではね!スタジオでは“レコーディングを中断するな”というポリシーがあり、最後のヴォーカル・トラックのレコーディングをしていた時も、アルバムへの色々なストーリーの要素が浮かんだんだ。だから、もし曲が長い場合は、僕のせいだと思う。