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INTERVIEW

Japanese

カラーボトル

2011年02月号掲載

カラーボトル

Member:竹森マサユキ(Vo) 渡辺アキラ(Gt)

Interviewer:花塚 寿美礼


-「情熱のうた」はラジオの企画から生まれたとのことなんですが。

竹森:これはラジオのレギュラーを地元・仙台でやっていて、リスナーとともに曲を作っていきたい、どんな曲をカラーボトルが歌ったらいいかっていうところからスタートしていて。リスナーのみんなに募集して、応援歌は応援歌なんだけど、どういう言葉で励まされた?とか、どういうときに(その歌が)必要なのかとか、リスナーの生々しい意見があって。がんばってるときに、がんばれって言われるとすごい腹が立つ、とかね(笑)。素直に受け止められない自分を支えてくれることって何だろうとか、そんなことを考えたときに、自分自身を鼓舞するような歌がテーマにあがって。試験の前とか、サッカーの試合の前とかに緊張してるんだけど、そこに対して音楽でアゲるというか。音楽ってやっぱりアガるし、それに支えられてきたし、自分もライヴ前にそうやって励まされてきたってのはあったので。またラジオで歌詞はどういうのがいいかって聞いて、とりあえずサビだけ出来たんで歌っていいですか?みたいなことをずっとしてました。弾き語りで歌って“この言葉は使わないほうがいいと思います”って意見があったり、リアルにリスナーからのメールを見ながら歌詞変えていったりして、1コーラスくらい出来た後にバンドで肉付けしていったら、本当にカラーボトルってこれだよね!っていうのが作ったっていうより、出来た!って曲になりましたね。

-まさにリスナーとともに作り上げた曲なんですね。「ありがとう」は九州のTV番組“ドォーモ”(九州朝日放送)に出演したときに作ったとのことですが。

竹森:前作『メッセージ イン ア ボトル』のプロモーションのときに、この番組に出演させていただいて、そのときに即興で歌を作るっていう企画をやってて。例えば海に行って失恋してる女の子の話を聞いて、失恋ソングを作るみたいな。番組で失恋メールを募集していて、“これだ!っていうのがあるので、この手紙をもとにスタジオで披露してください”と言われ、そのときにいただいた手紙をもとに作っていった曲が「ありがとう」の原型ですね。今まで誰かの経験をもとにして主人公の気持ちに寄りそうに曲をつくるのにチャレンジしたことがなくて。この手紙のテーマっていうのが13年前に亡くなった奥さんへの気持ちで、その手紙の最後の一言が“これが僕にとっての大切な失恋です”で締めくくられてて、それが自分らの中でグッときまして、こんな誇れる失恋ってなかなかないなと思ったし……。それでバンドサウンドで曲を作って、ライヴでやりたいなと思ったのが曲つくりのキッカケです。とにかく手紙をくれた男性の気持ちに寄り添うことだけを考えました。

-「ヒカリの街」は仙台のイベントをモチーフに作られたとか。

竹森:毎年12月に地元・仙台で“冬のページェント”っていうイルミネーションイベントがありまして、地元を愛する気持ちを何か出来ないかと思ってたんです。で、それは何かって考えたときに、やっぱり曲を作ることだと思って。毎年このイベントをやってて、地元に住んでる時はそれが当たり前の風景だったけど、デビューして東京に出てきて、改めて仙台に帰ったときにちょっとずつ新しいビルが建ってたり、この変わっていくときの切ない気持ちと変わり続けてく中で、変わらないでいてくれるこのイルミネーションイベントのことを歌おうと思いました。

-イルミネーションって結構ウキウキなイメージじゃないですか。なのに切ない曲になったのはなぜですか?

竹森:実はデモの段階ではフォーキーでもっと悲しい感じだったんですよ。でも、ちょっとそれだと暗すぎるだろってことで(笑)! キラキラしてるんだけど、心情としては年末のやるせない気持ちっていうか、また同じ一年を繰り返してるのかな、俺、みたいなことを考えるのがクリスマスくらいの時期だと思うし。恋人が手を繋いで歩いているのを見ている1人の男みたいな。でもその場所に帰ってくると、それさえも懐かしく思えたり。歌詞は仙台に住んでないとわからないんじゃないかなっていうのをあえて入れました。