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INTERVIEW

Overseas

RA RA RIOT

2010年07月号掲載

RA RA RIOT

Member:Wesley Miles(key&Vo)

Interviewer:伊藤 洋輔

ドラマーの死去という悲劇を乗り越えた音楽の力強さは、何ものにも代えがたい輝きを放っている。NYはシラキュース出身の7人組、RA RA RIOTがいよいよ『The Rhumb Line』で日本デビューを果たす。本国では08年にリリースされたデビュー・アルバムだが、あらゆるメディアで高評価を獲得し、ここ日本の早耳リスナーの間で話題となった名盤だ。しかもこの夏にはアジカン主催の「NANO-MUGEN CIRCUIT 2010」での初来日も決定!『「RIOT=暴動」という単語からは、このような豊かで奥行きのあるバンドアンサンブルは想像出来ませんでした。暴れていたのは瑞々しいメロディと芸術性。「それでRA RA RIOTか」と、納得の名盤です。』――と、後藤正文氏も素晴らしいコメントを送っています。ポップの幸福な暴動を、とくとご堪能あれ!

-日本デビューおめでとうございます!まさに待望のデビューですが、まずは率直な感想から聞かせてください。

二年も待ったから、ようやくアルバムが日本でリリースされて本当に嬉しいよ!

-いまさらな質問ですが、日本デビューということで基本的なプロフィールについて幾つか伺います。まず、バンド結成の経緯を教えてください。

みんな、シラキュース大学で知り合ったんだ。2006年の春学期が僕らみんなにとって、卒業前の最後の学期でね、ギタリストのMilo(・Bonacci)がそれぞれに声をかけて、「バンドを始めよう!」って全員を説得したんだよ。2週間ほど練習をしたあとに、ヴァイオリニストのRebecca(・Zeller)が住んでいた家の地下でやったパーティーで最初のライヴをしたんだよね。

-続いて、「RA RA RIOT」というユニークでインパクトあるネーミングの由来を教えてください。

思いついたのはMiloの友達だったんだけれど、みんなこのバンドにピッタリだって思ったよ(笑)

-RA RA RIOTの世界観から想像すると、ジャンル・レスにあらゆる音楽から影響を受けていると思います。影響を受けたアーティストをいくつでも教えてください。

メンバーのそれぞれが違った音楽的バックグラウンドを持っているんだよね、でも僕個人でいえばTHE POLICEとKate Bushかな。

-ほう、ちょっと意外です。次に結成当初から音楽観に対する明確なビジョンや指標、あるいは思想などは意識していましたか?RA RA RIOTの基本理念を聞かせてください。

大学でバンドを始めたころは、ハウス・パーティーでのライヴばっかりだったから、まずは踊るのにぴったりなラウドで楽しいバンドになることだけを考えていたんだ。いまでも基本的な哲学は、“楽しむこと”、それから“真面目になり過ぎない”ってことだね(笑)

-なるほど。次に、アルバム・レコーディング前にはドラマーのJon Pikeが亡くなるという悲劇がありました。答え辛いとは思いますが、親愛なる友人の死をバンドはどのように受け止め、悲しみを乗り越え、歩みを進めたのでしょうか?

すごく辛いけれど、それ以外に道はないからね。歩みを進めること、そしてJonのことは決して忘れないこと、それだけしかやれることはなかったんだ。いまでも悲しくなるけれど、彼の存在はこれからもぼくが作る音楽に影響を与え続けるだろうと思っているし、一緒に音楽を作ることができて本当にラッキーだったって思うよ。