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INTERVIEW

Japanese

Spangle call Lilli line

2010年04月号掲載

Spangle call Lilli line

Member:大坪加奈(Vo) 藤枝憲(Gt) 笹原清明(Gt)

Interviewer:佐々木 健治

Spangle call Lilli lineが3月のシングル『dreamer』から4月発売の『VIEW』6月の『forest at the head of river』と続けてリリースする。スウェディッシュやネオアコ・バンドを想わせる透明感のあるサウンドと流れるようなメロディ・ラインが印象的な彼ら。結成12年目に放つ瑞々しいポップ・アルバム『VIEW』についての話を中心に、3人にお話を伺った。

-3月のシングル『dreamer』から始まって、アルバムが4月発売の『VIEW』、6月に『forest at the head of river』と続けてリリースされます。2008年も『Purple』『Isolation』と2枚連続でアルバムをリリースされていますが、こういうリリースの形態を取るようになったのはどうしてなんでしょう?

藤枝憲:純粋に、調子がいい時にはやりたいことがたくさんあるだけですね。それを一枚に無理矢理まとめるととっちらかるので、やりたいことが3つあれば、3枚出すし。今回は、やりたいことが2つあったので…前作の時も、同じ理由で2枚にしたんです。2枚の制作時期を分けてゆっくり作るよりかは、いい意味で勢いが出るというか。多分、2枚別々に作っていったら、1枚作った段階で腰が重くなっちゃうと思うんですよね。

-それじゃあ、楽曲も集中して一気に作ってしまう感じですか?

大坪加奈:そうですね。結構一気に作りますね。


藤枝:3人とも曲を作るので、一人がアルバム2枚分というわけではないですしね。その時々で調子のいい人が多く書く感じですよね。

-それでも昨年にそれぞれソロ作や別ユニットでも作品を出されたり、かなり多作な時期ですよね。

藤枝:そうですね。凄く充実していて、出し切って、そろそろ枯れたのかな(笑)。でも、こういうガーッとやって出来てしまうのは、やはり調子がいいからなんでしょうね。

-アルバムは今回の2作で9枚目になるわけですが、それに対してシングルが『dreamer』で2枚目って言うのは、かなり極端な数字の気もしますが。

藤枝:一曲で「シングルです」っていう曲がなかなか作れないというのはありますね。


笹原清明:アルバム一枚で一つの作風って言うタイプなので、そんなにシングルを作ろうっていうのは頭にないんですよね。


藤枝:前回のシングル『nano』の時も、レーベルを移籍して一発目だったので、何かシングルを一枚出そうかっていう感じで。最初は全然出す気はなかったですからね。曲にシングル的な強度があれば、出してもいいかなというくらいで。


笹原:あと、今回は作詞を初めて外部の人に依頼したという企画性もあったので。


藤枝:そうだね。初めて歌詞を他の人に依頼したので、それは一つの企画というか世界観として1枚で完結させたかったというのはあるよね。


笹原:だからある意味、2枚のアルバムというよりは、3枚のアルバムを出すという認識に近いですよね。3パターン、やりたいことがあったということですね。だから、『dreamer』はアルバムには入らないし。

-なるほど。

藤枝:シングル一曲よりは、アルバム全体で伝えた方が間違いはないと思いますね。シングル一曲で伝わるようにとか、一曲にバンドの全部を入れなきゃってなると、どうしても作為的になってしまうので、全体の流れの中でいろいろなニュアンスが伝わればいいと思いますね。

-今回、歌詞を永井聖一さん(相対性理論)に依頼しようと思ったのは何故なんでしょう?

藤枝:最初に、コンパクトでポップなアルバムを作りたいという話をしていて。それは『VIEW』の話なんですけど、その話をしていた時に笹原君が「そうは言っても、歌詞がポップじゃないからね」って(笑)。


笹原:(笑)そんなこと言ったかな?


藤枝:うん。覚えてないかもしれないけど。で、じゃあ誰かに歌詞を書いてもらったらどうなのかなって話になって。アルバムだと全体で捉えたいから難しいけど、シングル1曲ならいいんじゃないかなと。10年もやってきているし、たまにはいいかもね、くらいのノリで。