Japanese
NAQT VANE
Writer 山口 哲生
チーム・プロジェクトの姿勢にも重なる 新たな扉を開くサウンド
作曲家/アーティストの澤野弘之率いるチーム・プロジェクト NAQT VANE(ナクトベイン)が、シングル『VISIONS』をリリースした。同曲は、テレビ朝日系で毎週日曜午前9時から放送中の"仮面ライダーゼッツ"の主題歌として、シリアスな空気を帯びながらも、前に向かって突き進んでいく姿を想起させる、力強いアップテンポ・ナンバーに仕上がっている。また新たな層にその名を響かせる会心作になりそうだが、本稿では、NAQT VANEのこれまでの歩みを辿りつつ、拡張していくこのプロジェクトについて探っていきたい。
澤野弘之と言えばドラマ、映画、アニメの劇伴制作やアーティストへの楽曲提供、さらにはヴォーカル・プロジェクト、SawanoHiroyuki[nZk]での活動等、多方面で活躍中。日本国内だけでなく、海外からも熱い支持を集めているヒットメーカーだ。そんな彼が新たに立ち上げたのがNAQT VANEである。
トータル・プロデュースを澤野が務め、ヴォーカルは学生時代を海外で過ごし、英語も堪能なHarukazeが、アートワークは独創性のある作品を国内外で発表しているクリエイティヴ・コレクティヴ、Classic 6が担当し、2022年9月16日にデジタル・シングル「Break Free」でデビュー。そこから立て続けに楽曲を配信していくのだが、多くの曲で配信後に"English Ver."を発表しているところからも、このプロジェクトが海外を視野に入れた活動を展開しようとしていることは明らかだった。
NAQT VANE / Break Free (Official Music Video)
音楽性としては、欧米のトレンドを参照した、クール且つスタイリッシュな澤野らしいエレクトロ・サウンドが基盤になっていて、壮大なスケール感を誇るミディアム・ナンバー「Beautiful Mess」や、トライバルな雰囲気を持ったダンス・チューン「NOWVERSE」等、方向性は幅広い。Harukazeの透明感のある力強い歌声が、"自由"や"解放感"といったポジティヴなイメージを喚起させ、視界が開かれていくような感覚を覚える楽曲が多いのも特徴だ。また、前述したように澤野はSawanoHiroyuki[nZk]というプロジェクトも展開。これは、当時劇伴を中心としたインストゥルメンタルを制作していた澤野が、ヴォーカルに重点を置いた楽曲を発表するために立ち上げたもので、過去にはゲスト・ヴォーカリストとしてAimer、Jean-Ken Johnny(MAN WITH A MISSION)、アイナ・ジ・エンド、suis(ヨルシカ)等錚々たる面々が参加している。楽曲ごとにシンガーを切り替えていくスタンスを取っているSawanoHiroyuki[nZk]に対し、NAQT VANEはHarukazeという"1人"のヴォーカリストを据えて活動をしていく──と思われていたのだが、2024年5月、プロジェクトの軌跡を詰め込んだ1stアルバム『Dispersion』を全曲披露するリリース記念イベントで、新ヴォーカリストとしてYunoaの加入を発表した。
NAQT VANE / Beautiful Mess (Official Visualizer)
凛としていて透明感のあるHarukazeと、どこかミステリアスでスモーキーなYunoa。そんな対照的な声質を持った2人がお互いの個性を認め合い、時に補い、時に主張し合うハーモニーは、澤野が得意とするドラマチックなトラックと絶妙に溶け合い、強烈な化学反応を引き起こした。また、Yunoaはラップを担当することも多く、楽曲全体がよりリズミカルで躍動的になったことも大きなポイントの1つ。既存曲を現体制で再解釈した"NV Series"と2人のソロ歌唱曲を収録した、コンセプトEP『NV』を一聴すれば、NAQT VANEの音楽性がどれだけ拡張したか、またここからそれがさらに広がっていくであろうことが容易に想像できるだろう。
最新曲「VISIONS」も、そんな現体制の旨みが存分に詰まった楽曲だ。疾走するビートの上で、2人の歌とラップがスピーディに切り替わっていくヴォーカル・ワークはとにかく圧巻。神秘的なイントロやダーク・シンセ・ウェーヴ系のサウンド等、澤野らしい洗練は纏いながらも、どこか熱さや泥臭さをも感じさせるところが、本曲の特徴であり味わいを生んでいる部分だ。静かに燃える青い炎を胸の奥に宿しながら、苦難や逆境にまっすぐに立ち向かっていく姿を描いた歌詞は、"挑戦者に追い風を吹かせるチームプロジェクト"というコンセプトと、重なり合う部分でもある。また、ここまで疾走感を強く感じさせるトラックもNAQT VANEにとってはかなり新鮮で、また1つ新たな扉を開いている。
【仮面ライダーゼッツ主題歌】VISIONS Music Video (Artist Only Ver.) / NAQT VANE
ユニットでもグループでもなく、あくまでもチーム・プロジェクトという形態を取っているNAQT VANE。このプロジェクトはここから先も柔軟に、時に意表を突きながら拡張を続け、刺激的な展開を繰り広げていくと思われる。その姿勢は"挑戦者に追い風を吹かせる"というコンセプトを、プロジェクト自体が先陣を切って体現しているとも言えるだろう。ちなみにNAQT VANEは、ドイツ語で"裸"を意味する"NAQT"と、英語の"翼"を意味する"VANE"を組み合わせた造語だ。ここからもより自由に、力強く翼をはためかせていくNAQT VANEの今後に期待が高まる。
RELEASE INFORMATION
NAQT VANE
NEW SINGLE
『VISIONS』

【CD+玩具】
AVZD-61598/¥4,730(税込)

【CD+DVD】
AVCD-61599B/¥2,420(税込)

【CD ONLY】
AVCD-61600/¥1,430(税込)
NOW ON SALE
[avex trax]
- 1
LIVE INFO
- 2025.11.25
-
打首獄門同好会
Another Diary
すなお
シベリアンハスキー
The Ravens
chilldspot
- 2025.11.26
-
Dios
桃色ドロシー
ザ・クロマニヨンズ
シベリアンハスキー
TENDRE
UVERworld
PEDRO
BLUE ENCOUNT
material club
Mirror,Mirror
Galileo Galilei
chilldspot
- 2025.11.27
-
打首獄門同好会
MONOEYES
Cody・Lee(李)
moon drop
桃色ドロシー
オレンジスパイニクラブ
OKAMOTO'S
ザ・クロマニヨンズ
TENDRE
Another Diary
cakebox(シノダ/ヒトリエ)
PEDRO
Tempalay
あたらよ
- 2025.11.28
-
Galileo Galilei
優里
BLUE ENCOUNT
go!go!vanillas
怒髪天
DJ後藤まりこ × クリトリック・リス
VII DAYS REASON
Dios
崎山蒼志
凛として時雨
ズーカラデル
コレサワ
SHERBETS
Another Diary
cakebox(シノダ/ヒトリエ)
ポルカドットスティングレイ
おいしくるメロンパン
sajou no hana
NEK!
CENT
OKAMOTO'S
meiyo
RAY
reGretGirl
- 2025.11.29
-
ビレッジマンズストア
Appare!
YOASOBI
NEE
暴動クラブ
brainchild's
Cody・Lee(李)
キタニタツヤ
優里
くるり
TOKYOてふてふ
MONOEYES
キュウソネコカミ
moon drop
THE BACK HORN
androp
The Biscats
フレデリック
チリヌルヲワカ
怒髪天
eill
LOCAL CONNECT
wacci
LACCO TOWER
大橋ちっぽけ
BLUE ENCOUNT
ドラマチックアラスカ
アーバンギャルド
ねぐせ。
ExWHYZ
UVERworld
フラワーカンパニーズ
愛美
浪漫革命
東京スカパラダイスオーケストラ
BACK LIFT / 魔法少女になり隊 / LEEVELLES / パピプペポは難しい ほか
Bentham
MONO NO AWARE
NANIMONO
カミナリグモ
9mm Parabellum Bullet
PIGGS
- 2025.11.30
-
ビレッジマンズストア
YOASOBI
NEE
TOKYOてふてふ
凛として時雨
キタニタツヤ
崎山蒼志
くるり
キュウソネコカミ
moon drop
SHERBETS
THE BACK HORN
TENDRE
アーバンギャルド
the paddles
秋山黄色
TOMOO
LACCO TOWER
ドラマチックアラスカ
LUCY
ExWHYZ
Maki / SIX LOUNGE / w.o.d. / KUZIRA / TETORA
UVERworld
フラワーカンパニーズ
ポルカドットスティングレイ
NANIMONO
ズーカラデル
ぼっちぼろまる×ポップしなないで×ぜったくん
コレサワ / ヒグチアイ / のん / ひぐちけい
miwa
MONO NO AWARE
Conton Candy
JYOCHO
離婚伝説
- 2025.12.02
-
RADWIMPS
LONGMAN
Dios
RAY
マカロニえんぴつ × DISH//
私立恵比寿中学
GLIM SPANKY
SUPER BEAVER
IneedS
- 2025.12.04
-
TENDRE
LEGO BIG MORL
私立恵比寿中学
SHERBETS
Homecomings
アーバンギャルド
キュウソネコカミ
吉井和哉
Hakubi
- 2025.12.05
-
桃色ドロシー
私立恵比寿中学
moon drop
ポルカドットスティングレイ
ザ・クロマニヨンズ
NANIMONO
eill
Laughing Hick
崎山蒼志
さかいゆう / 望月敬史 / L'OSMOSE(O.A.)
flumpool
とまとくらぶ
Another Diary
岡崎体育
Rei
ズーカラデル
打首獄門同好会
- 2025.12.06
-
キュウソネコカミ
AIRFLIP
ザ・クロマニヨンズ
凛として時雨
OKAMOTO'S
BLUE ENCOUNT
indigo la End / a flood of circle / Galileo Galilei / go!go!vanillas ほか
Cody・Lee(李)
brainchild's
LEGO BIG MORL
NANIMONO
怒髪天
ねぐせ。
CVLTE
UVERworld
eastern youth
キタニタツヤ
優里
Kroi / Jeremy Quartus(Nulbarich) / BREIMEN / luv
flumpool
チリヌルヲワカ
Aooo
Mirror,Mirror
心愛 -KOKONA-
THEラブ人間 / ビレッジマンズストア / 忘れらんねえよ / KALMA ほか
フラワーカンパニーズ
Ryu Matsuyama
MyGO!!!!!
- 2025.12.07
-
ぜんぶ君のせいだ。
崎山蒼志
キュウソネコカミ
MOSHIMO
moon drop
ポルカドットスティングレイ
凛として時雨
BLUE ENCOUNT
AIRFLIP
OKAMOTO'S
sumika / マカロニえんぴつ / Kroi / ズーカラデル ほか
NANIMONO
怒髪天
Devil ANTHEM.
ACIDMAN
eastern youth
小林私
UVERworld
優里
秋野 温(鶴)
LACCO TOWER
OAU
the telephones
BIGMAMA
フラワーカンパニーズ
9mm Parabellum Bullet
PENGUIN RESEARCH
トゲナシトゲアリ × RAISE A SUILEN
- 2025.12.08
-
ザ・クロマニヨンズ
BLACK COUNTRY, NEW ROAD
RAY × きのホ。
ドラマチックアラスカ
PACIFICA
シベリアンハスキー
雨のパレード
never young beach
RELEASE INFO
- 2025.11.26
- 2025.11.27
- 2025.11.28
- 2025.11.29
- 2025.12.01
- 2025.12.03
- 2025.12.05
- 2025.12.10
- 2025.12.12
- 2025.12.17
- 2025.12.20
- 2025.12.21
- 2025.12.24
- 2026.01.01
- 2026.01.07
- 2026.01.09
FREE MAGAZINE

-
Cover Artists
ザ・クロマニヨンズ
Skream! 2025年11月号








