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新しい学校のリーダーズ × H ZETTRIO

新しい学校のリーダーズ × H ZETTRIO

新しい学校のリーダーズ

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ライター:吉羽 さおり

4人組ダンス・パフォーマンス・ユニット、新しい学校のリーダーズのニュー・シングル『狼の詩』は、"新しい学校のリーダーズ×H ZETTRIO×阿久 悠"という、贅沢で、しかし、ななめ上をいくコラボレーションが実現した作品となった。レトロスペクティヴな昭和の映画看板を思わせるアートワークもインパクト大だが、平成生まれの新しい学校のリーダーズが、4人のリアルな感覚で、昭和が香る本格歌謡ジャズを歌いあげているのが面白い。そして、"踊る、セーラー服と奇行癖。"と称され、"つまらない現代社会を強く・楽しく生きるべく、個性を発揮し、許される自由を見つけることで社会に怒られないレベルでアンチテーゼを投げかけ、「はみ出していく」小さな小さなレジスタンス。"とそのモットーを掲げる、新しい学校のリーダーズのスタンスに当てたような歌詞となっていることもまた面白い。

2015年に結成し、2017年6月にシングル『毒花』でメジャー・デビューをした、新しい学校のリーダーズ。H ZETTRIOのピアニスト H ZETT Mとは、このデビュー・シングル時からの付き合いとなり、2018年3月にリリースした1stフル・アルバム『マエナラワナイ』も作曲&楽曲プロデュースを手掛けた。

名だたるミュージシャンが演奏し、H ZETTRIOも参加した、多彩なジャンルが混じったエッジーなハイブリッド・サウンドと、辛酸なめ子やモーモールルギャバンなど作詞家勢も捻りのきいた人選で、パンク精神溢れるアルバムとなっている。今夏は、多くの大型ロック・フェスやイベントにも初出演を果たしているが、メンバー演出による、歌詞の世界観をアクロバティックに表現したシアトリカルなステージングが、ロック・キッズにも好評で歓声を巻き起こしているところだ。歌って踊る、という女性のグループは数多いるが、クールなかっこ良さとも応援したくなるかわいらしさとも違う。カテゴライズ不能の厄介だが気になる存在感で、歌も振りも佇まいも、キャッチーだが絶妙な笑いの琴線やシニカルさを突いてくるあたりが、妙に心をざわつかせる。一見、とても真面目そうに見えるが、ふとしたときにマニアックさや、確固たる"マエナラワナイ"精神が垣間見えて、ある日"心のベストテン"に急上昇してくる"クラスのあの子"みたいな感じだ。今回の「狼の詩」は、そんな孤高のあの子の心を知るような1曲にも聞こえる。

この「狼の詩」は、作詞家 阿久 悠氏の未発表詞に、H ZETT Mが作曲、H ZETTRIOが演奏を担当した。レコーディングに立ち会ったという阿久 悠氏の長男 深田太郎氏は、"もしもこの歌が1978年に作られていたなら、おそらく沢田研二か西城秀樹が歌っていたのではないだろうか"とコメントしている。ちょっと無頼なふうでいて、"若さがこんなにつらいとは"ともがき、孤独を抱えながらも、情熱を頼りに己の道を行く無鉄砲な青春を描いた曲は、たしかに熱い、個性的な男性歌手が歌うのがよく似合いそうだ。そんな、寄る辺のない青春の一面を、新しい学校のリーダーズの4人が、エモーショナルに、哀愁感たっぷりに表現しているのも、またとてもしっくりときた。スピード感のあるビートと、行きつ戻りつで煩悶する感情を乗せた狂おしいピアノによるバンド・アンサンブルは、ドラマチックで、歌の世界観とヴォーカルを引き立てている。懐かしくも普遍的な叫びが詰まった曲は、広い世代に響きそうだ(MVは遊び心がふんだんだが)。カップリングの「雨夜の接吻」もまた阿久 悠氏の歌詞にH ZETT Mが曲をつけたもので、昭和の純愛映画的な1曲。80年代アイドルが歌っていたような、可憐な乙女心がスパークした歌唱と、シックでモダンなサウンドが、アンニュイな雰囲気を醸し出している。先日、H ZETTRIOのアルバム『Mysterious Superheroes』の全国ツアー"Mysterious Superheroes Tour 2018 ~濃縮還元遊戯舞台~"のファイナル公演(8月18日)、日比谷野外大音楽堂でのステージにゲスト出演した新しい学校のリーダーズだが、そこで今回のシングルの2曲もH ZETTRIOの演奏で披露され、H ZETTRIOファン、ジャズ・ファンの心も掴んだ。新しい学校のリーダーズ×H ZETTRIO×阿久 悠。アヴァンギャルドなコラボレーションで、ここからまた"はみだしっ子"の本領を発揮してくれそうだ。


▼リリース情報
新しい学校のリーダーズ×H ZETTRIO
ニュー・シングル
『狼の詩』
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NOW ON SALE
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[Victor Entertainment]
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1. 狼の詩
2. 雨夜の接吻

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