Overseas
MUSE
Writer 石角 友香
PRINCEがグラミー賞のプレゼンターとして発し話題になったあの言葉、"みんなアルバムって覚えてるかい?"――リスナーのアーカイヴがプレイリスト的になった最近のリスニング傾向に対する彼なりの音楽愛を示唆した言葉には、もちろんもうひとつの大きな意味もあったが、アルバム単位で音楽を聴く気にさせる作品そのものの強さも、同時に問われている。そこで肝心のMUSE、約3年ぶり、通算7作目となるオリジナル・アルバム『Drones』の登場だ。
今作のリリースがアナウンスされた今年3月、同時に配信されたTrack.3「Psycho」のMVで、印象的なヘヴィ・リフと偏執的な"A fucking psycho"のメロディが、アルバム全体のストーリーを想像させたが、そのあともTrack.1「Dead Inside」、Track.4「Mercy」、Track.5「Reapers」、Track.6「The Handler」とリリック・ビデオを公開。このアルバムがフィクションであったとしても、現実世界で起きている限定された思想を持つ強力な組織の横暴に震撼している様と重ねあわせて見ることが、決して大げさではないことを1曲また1曲と公開されるたびに実感した。そして、これら公開された5曲がアルバムの前半に位置することがわかると、後半のストーリーや楽曲がどう転がっていくのかが最大の興味になってくる。実際、その展開こそがアルバム『Drones』がアルバムであることの存在意義にもなっているからだ。
因みに本作にはAC/DCやDEF LEPPARD、Bryan Adams、MAROON 5やNICKELBACKを手がける世界的なヒット・プロデューサー、Robert John "Mutt" Langeを協同プロデューサーに迎え、MUSE初期のソリッドなロックを彷彿とさせながらも、楽曲によってはさらにUSのラウド/ヘヴィ・ロック的なニュアンスもあり、且つ彼らならではのクラシックを想起させるコーラス・ワークなども随所に盛り込み、カタルシスの塊のようなサウンド・スケープを展開。しかもサウンドの細部はアップデートされている。
Matthew Bellamy (Vo/Key/Gt)の言葉を借りれば"僕が考える『Drones』とは脈絡のない精神病質的な行為を可能にする比喩状のサイコパスのこと"だと言う。冒頭の「Dead Inside」は、ある種洗脳を感じさせる不穏な空気を漂わせ、件の「Psycho」で、主人公は自我を剥奪されるように闇の為政者にコントロールされる。
「Mercy」ではMatthewならではのエモーショナルで荘厳なヴォーカル、クランチなリフ、部分的には四つ打ちまで登場。1曲に搭載された要素の多さは若いリスナーにとっても中毒性の高い内容と言えるだろう。そしてMVで公開されていない重要な後半部へのキーとして引用されているのが、その名もTrack.7「[JFK]」と題された、John F. Kennedyの演説の引用。その後のTrack.8「Defector」、Track.9「Revolt」といった楽曲でコントロールされていた人間の本来の感情や強さを取り戻していくような展開に向けて大きな意味を果たしている。に、しても「Revolt」のメロコア的ですらある開放的なサビ・メロと背後に迫るヘヴィ・リフの融合......やはりMUSEでしかないアレンジだ。そして人間的で平穏な世界への帰還......いや、そんな予定調和はこのアルバムにはない。重層的な構造を持つ、その名もTrack.11「The Globalist」のジェットコースター級、ロック・オペラ調のカタルシスの後、ラストに据えられたのはタイトル・チューンTrack.12「Drones」。しかもこれ、まるで賛美歌を思わせるアカペラ・ナンバーである。ハッピー・エンディングどころか、ここからまた現実の不穏が始まるような怖さが残る。まるで1本の映画を見終わったあとのような一貫したストーリー性を3ピース・バンド究極のダイナミズムと繊細で表現したアルバムだ。
果たして、フジロックのセットリストはどうなるのか? これだけコンセプチュアルなアルバムの楽曲をどう配置するのか?そんなことも想像しながら聴くと楽しみは何倍にも膨らんでいく......。
MUSE
『Drones』
[WARNER MUSIC JAPAN]
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1. Dead Inside
2. [Drill Sergeant]
3. Psycho
4. Mercy
5. Reapers
6. The Handler
7. [JFK]
8. Defector
9. Revolt
10. Aftermath
11. The Globalist
12. Drones
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