Overseas
MUSE
Skream! マガジン 2013年02月号掲載
2013.01.12 @さいたまスーパーアリーナ
Writer 沖 さやこ
昨年『The 2nd Law』をリリースしたMUSEの、単独としては3年ぶりとなる来日公演。2日間開催された2日目に足を運んだ。3ピース・バンドという枠を飛び越え続ける彼ら。『The 2nd Law』はストリングス、混声合唱、ダブステップやエレクトロなど様々なサウンドを取り入れ、楽曲のディープさやスケール感は拡大。独自のロック道を追求した挑戦作となった。その大仰なまでの世界観は、さいたまスーパーアリーナという国内有数の巨大スペースをも窮屈だと感じさせるほど雄大なもので、ロックとエンタテインメントの頂点と言っても過言ではないほどだった。
赤い光で染まったステージに「The 2nd Law: Unsustainable」の物々しいクラシカルなイントロと、背景のモニターにはPVの映像が流れる。ドラム・セット裏の切穴(きりあな)からメンバーが登場すると、観衆の興奮もヒート・アップ。ダイナミックなライティングと映像の交錯に翻弄されているとそのまま演奏へ突入。ステージ中央に突き出た花見にMatthewが立つと「Supremacy」へ。彼がしっとりと憂いのある声で歌い出すと再び大きな歓声が起こる。ドラマティックな展開で一気にオーディエンスを引き付けると続いての「Hysteria」では花見にChris(Ba)が立ち、Matthewは上手のお立ち台スペースへ。フックではシンガロングが巻き起こる。Dominic(Dr)とChrisはヘヴィな音圧で打ち付けるようにリズムを刻み、Matthewのギターもまた胸ぐらをグッと掴まれるように迫ってくる。すると天井から無数のモニターが、逆ピラミッド型で下りてくる。クールなビートが心地よいファンク・ナンバー「Panic Station」。モニターには紫色のちょっと不思議なアニメ・キャラクターがダンスをした映像が流れ、Matthewのヴォーカルもキャッチーに響く。「Bliss」のイントロが流れるとモニターの映像は宇宙へとチェンジ。繊細さと強靭さのコントラストが美しく、どこまで清らかに伸びてゆくMatthewのヴォーカルは、我々を異世界へと連れて行くようだ。
「Supermassive Black Hole」を終えると“アリガトー、トウキョウ! ゲンキデスカ、トウキョウ!”と威勢よく叫ぶMatthew。「Animals」では切ないマイナーのアルペジオと共に、感情に色を挿すようなヴォーカルでメロディを縁取る。Chrisのブルース・ハープが鳴り響く「Knights of Cydonia」では、静寂から生まれる緊張感の流れを汲み、やわらかなシンガロングへ。モニターには歌詞が映し出され、会場中から巻き起こる歌声の生み出す高揚感は鳥肌だ。大曲であることを改めて思い知らされる。「Monty Jam」「Explorers」とMatthewはグランド・ピアノで膨らみを帯びた音色を奏で、“1stアルバムから1曲やるよ”と言い「Sunburn」のイントロを弾くと場内からは歓喜の声が。内なる怒りと悲しみが美しい旋律と共に襲い掛かり、感情が侵食されるようだった。
Chrisがリード・ヴォーカルを取る「Liquid State」では、Chrisがセンターを陣取り、その横でMatthewがギターを抱えステージ上をスライディングしたりとギタリストとして観客を魅了。その画は思いのほかしっくり来ていて、MUSEの音楽を表現する上で制約というものは存在しないのだなと心強い気持ちになる。「Undisclosed Desires」ではMatthewがアリーナに降り立ち、歌いながらファンと握手やハイ・タッチをしてアリーナを闊歩するというサービス精神溢れる一幕も。アリーナからもスタンドからも拳が突き上がった「Plug In Baby」、場内は歓喜の歌声で溢れる。「New Born」の終盤で、逆ピラミッド型のモニターは徐々に下降し、ピラミッド型となりドラムをすっぽりと包み込む。SE「The 2nd Law: Isolated System」から「Uprising」へ移行すると、ピラミッド・モニターにはテレビ・ゲームのようにドラム・スティックで敵と戦うDominicが映し出され、そのモニターがせり上がるとそこにはモニターと同じドラゴン・スーツのコスチュームを纏ったDominicがドラムを叩いていた……という非常にユーモラスでファニーな空気で本編ラストを飾った。
アンコールは「Starlight」と「Survival」。特にラストの「Survival」は、音が降り注ぐという形容がぴったりな、幸せに満ち溢れた広大な空間だった。ド派手なエンタテインメント要素溢れる大規模なステージを凌駕するほどの3人のグルーヴは、スタジアム・ロック中のスタジアム・ロックと言って良い。大きい会場が似合うバンドであると同時に、これから先も大きい会場で音楽を鳴らし続けるバンドだと思い知らされた。
- 1
LIVE INFO
- 2025.10.30
-
超☆社会的サンダル
LONGMAN
YOASOBI
凛として時雨
夜の本気ダンス
キュウソネコカミ
SIX LOUNGE
打首獄門同好会
Nikoん × Apes
挫・人間
- 2025.10.31
-
すなお
ExWHYZ
吉澤嘉代子
東京スカパラダイスオーケストラ
LONGMAN
YOASOBI
ガガガSP
フリージアン
FINLANDS
Newspeak
夜の本気ダンス
go!go!vanillas
超能力戦士ドリアン
インナージャーニー
岸田教団&THE明星ロケッツ
ポップしなないで
RAY
アイナ・ジ・エンド
- 2025.11.01
-
東京スカパラダイスオーケストラ
怒髪天
PIGGS
超☆社会的サンダル
ポルカドットスティングレイ
MONOEYES
シド
LACCO TOWER
Mrs. GREEN APPLE
ズーカラデル
LiSA
Omoinotake
"ボロフェスタ2025"
ドミコ
TOKYOてふてふ
Dannie May
SIX LOUNGE
hockrockb
go!go!vanillas
osage
WurtS
RADWIMPS
The Biscats
brainchild's
ぜんぶ君のせいだ。
INORAN
chilldspot
moon drop
インナージャーニー
KANA-BOON
AFTER SQUALL
松永天馬(アーバンギャルド)
NANIMONO
愛美
CYNHN
DeNeel
kobore
the cabs
離婚伝説
[Alexandros] / WANIMA / UNISON SQUARE GARDEN / くるり ほか
- 2025.11.02
-
osage
OKAMOTO'S
PIGGS
HEP BURN
秋山黄色
吉澤嘉代子
MONOEYES
セックスマシーン!!
ビレッジマンズストア
離婚伝説
Mrs. GREEN APPLE
ズーカラデル
"ボロフェスタ2025"
KING BROTHERS
wacci
Laura day romance
PIXIES
WurtS
Devil ANTHEM.
TOKYOてふてふ
RADWIMPS
Dannie May
ぜんぶ君のせいだ。
INORAN
キタニタツヤ
moon drop
KANA-BOON
AIRFLIP
ハンブレッダーズ×秀吉×囲碁将棋
羊文学 / sumika / クリープハイプ / マルシィ ほか
私立恵比寿中学
The Biscats
WtB
:[Alexandros] / 10-FEET / go!go!vanillas / マカロニえんぴつ ほか
bokula.
- 2025.11.03
-
irienchy × no more
NANIMONO
秋山黄色
フレデリック
怒髪天
OKAMOTO'S
東京スカパラダイスオーケストラ
Devil ANTHEM.
ポルカドットスティングレイ
セックスマシーン!!
キタニタツヤ
シド
LiSA
"ボロフェスタ2025"
yama
キュウソネコカミ
愛美
brainchild's
藤巻亮太
AIRFLIP
私立恵比寿中学
Bye-Bye-Handの方程式
moon drop
SPRISE
SCOOBIE DO
the telephones
フラワーカンパニーズ
清 竜人25
THE BACK HORN
凛として時雨
Age Factory
hockrockb
LACCO TOWER
阿部真央
- 2025.11.06
-
RADWIMPS
古墳シスターズ
ねぐせ。
超能力戦士ドリアン
吉澤嘉代子
TENDOUJI
東京スカパラダイスオーケストラ
THE SPELLBOUND
LEGO BIG MORL
LONGMAN
キュウソネコカミ
フィロソフィーのダンス
夜の本気ダンス
GLIM SPANKY / 神はサイコロを振らない / レトロリロン
礼賛
ブランデー戦記
- 2025.11.07
-
YONA YONA WEEKENDERS
コレサワ
Rei
SIX LOUNGE
古墳シスターズ
あたらよ
Chimothy→
NANIMONO
超能力戦士ドリアン
崎山蒼志
ザ・シスターズハイ
MONOEYES
インナージャーニー
PompadollS
LEGO BIG MORL
androp
reGretGirl
終活クラブ
フレデリック
DOES
brainchild's
LUCKY TAPES
大橋ちっぽけ
BLUE ENCOUNT
- 2025.11.08
-
VII DAYS REASON
Mrs. GREEN APPLE
ズーカラデル
ねぐせ。
FINLANDS
フラワーカンパニーズ
NANIMONO
Rei
SCOOBIE DO
打首獄門同好会
離婚伝説
PIGGS
終活クラブ
東京スカパラダイスオーケストラ
moon drop
キュウソネコカミ
eastern youth
wacci
Cody・Lee(李)
フレデリック
osage
怒髪天
優里
ASH DA HERO
irienchy × no more
パスピエ
MONO NO AWARE / ウルフルズ / Jeremy Quartus(Nulbarich) / SIRUP ほか
向井秀徳 / the band apart / ラブリーサマーちゃん / サニーデイ・サービス / 石野卓球 ほか
ザ・シスターズハイ
藤巻亮太 / SHE'S / SOIL&"PIMP"SESSIONS / 寺中友将(KEYTALK) / CENT ほか
ビレッジマンズストア
- 2025.11.09
-
コレサワ
VII DAYS REASON
Mrs. GREEN APPLE
Laura day romance
ねぐせ。
NANIMONO
SUPER BEAVER
フラワーカンパニーズ
あたらよ
ズーカラデル
osage
FINLANDS
SCOOBIE DO
MONOEYES
SPRISE
Devil ANTHEM.
崎山蒼志
打首獄門同好会
キタニタツヤ
リュックと添い寝ごはん
LUCY
水平線
KANA-BOON
ラックライフ
暴動クラブ
東京スカパラダイスオーケストラ
chilldspot
インナージャーニー
ドミコ
森 翼
PompadollS
Appare!
キュウソネコカミ
eastern youth
Cody・Lee(李)
BLUE ENCOUNT
優里
岸田教団&THE明星ロケッツ
Rhythmic Toy World / BIGMAMA / LACCO TOWER / kobore ほか
ASIAN KUNG-FU GENERATION / SHISHAMO / 水曜日のカンパネラ / TENDRE ほか
シド
"四星球放送局FESTIVAL"
Dannie May
a flood of circle
センチミリメンタル
怒髪天
- 2025.11.11
-
PEDRO
Age Factory×ジ・エンプティ
BIGMAMA
Laughing Hick
SAKANAMON
僕には通じない
Ado
RELEASE INFO
- 2025.10.30
- 2025.10.31
- 2025.11.01
- 2025.11.05
- 2025.11.07
- 2025.11.09
- 2025.11.10
- 2025.11.11
- 2025.11.12
- 2025.11.14
- 2025.11.17
- 2025.11.18
- 2025.11.19
- 2025.11.21
- 2025.11.26
- 2025.12.03
FREE MAGAZINE

-
Cover Artists
暴動クラブ
Skream! 2025年10月号



















