Overseas
THE SMASHING PUMPKINS
2013年10月号掲載
Writer 山口 智男
『Siamese Dream』と『Mellon Collie And The Infinite Sadness』の頃のTHE SMASHING PUMPKINS(以下スマパン)がベストと考え、Billy Corgan(Vo/Gt)、James Iha(Gt)、D'arcy(Ba)、Jimmy Chamberlin(Dr)というオリジナル・ラインナップのリユニオンを望むファンは少なくない。その気持ちは理解できるし、もしそれが実現したらどんなにか幸せだろう。
しかし、Billyにその気持ちがあるとは思えない。なぜなら、現在の彼には信頼できるメンバーたちがいるからだ。Jeff Schroeder(Gt)、Nicole Fiorentino(Ba)、Mike Byrne(Dr)――James、D'arcy、Jimmyに勝るとも劣らない凄腕たちだ。筆者がそれを実感したのは、遅ればせながら今年8月のSUMMER SONICのライヴでだった。現在のラインナップでレコーディングした目下の最新アルバム『Oceania(海洋の彼方)』からの曲だけではなく、オリジナル・ラインナップ時代の代表曲も披露した1時間強のステージからは、現在のスマパンが持つ可能性が十二分に感じられた。タッピング奏法による速弾きも交えながら多彩なフレーズを奏でるだけではなく、テルミンやキーボードも操るJeff。ベースをぶんぶん唸らせながらステージに花を添えるNicole。そして、やたらと手数の多いMike――ベーシストが女性だからか、ごくたまにオリジナル・ラインナップとの相似を指摘される現在のラインナップだが、3人はJames、D'arcy、Jimmyとは全然違う個性を持ったプレイヤーであることをアピールしながら、現在のスマパンがBillyと彼のバッキング・バンドではないことを証明したのである。 その彼らが今回、リリースするのが『Oceania: Live in NYC』。タイトル通り2012年12月のニューヨーク公演を収録したCD2枚とライヴの模様を捉えたDVDからなる3枚組のライヴ・アルバムだ。DISC 1には『Oceania』の曲をアルバムの曲順通りに収録。DISC 2には『Oceania』のラストを飾る「Wildflower」に加え、「Tonight, Tonight」「Cherub Rock」といったオリジナル・ラインナップ時代の代表曲が収められている。
『Oceania』は90年代的な轟音ギター・ロックに70年代のハード・ロックやプログレッシヴ・ロックの影響を加え、新しいスパマン像を印象づけた作品だったが、改めてライヴ・ヴァージョンを聴いてみると、アルバムを聴いた時とは印象が違い、いかにもスマパンらしい曲に聴こえるから不思議だ。それは『Oceania』の曲に耳が慣れたからなのか、ライヴ・ヴァージョンだからなのか。
いずれにせよ、グルーヴなんて言葉も連想させるダイナミックな演奏がかっこいい「Quasar」「Panopticon」、メロウなメロディがまさにスマパン節な「The Celestials」「Violet Rays」といきなり気持ちを鷲掴みにする序盤をはじめ、テンポを若干落としてBillyが紡ぎだすメロディの美しさを再認識させる「Pinwheels」「Oceania」「Pale Horse」、ギアを再びトップに入れ、ダイナミックなバンド・サウンドを聴かせる「Glissandra」「Inkless」。そして、DISC 2では代表曲の数々に加え、SUMMER SONICでもやっていたDavid Bowieの「Space Odditiy」のカヴァーも披露――と、今回のライヴ・アルバムは全編が聴きどころと言えるものになっている。
『Oceania』に取り入れていたエレクトロニックなサウンドやトラッド・フォークの影響が演奏に反映されていないという恨みは残るものの、『Oceania』の世界を再現したものではなく、ライヴ・バンドとしてのスマパンの現在を伝えるものと考えるべきなのだろう。このライヴ・アルバムを聴きながら、筆者が感じたのはSUMMER SONICで彼らのライヴを見た時と同じ"Billyはいいメンバーを見つけたな。彼らとならまだまだ何か新しいことができるにちがいない"という歓びだった。『Oceania』ではひょっとしたら伝わりきらなかった現在のスマパンの絶好調を味わわせるという意味で、このライヴ・アルバムがリリースされる意義はあまりにも大きい。
- 1
LIVE INFO
- 2025.07.15
-
有村竜太朗
板歯目
BLUE ENCOUNT
桃色ドロシー
[Alexandros]
Mirror,Mirror
TENDOUJI × 浪漫革命
SCOOBIE DO
キミノオルフェ
羊文学
Saucy Dog
Ivy to Fraudulent Game
- 2025.07.16
-
有村竜太朗
YOASOBI
BLUE ENCOUNT
桃色ドロシー
GLIM SPANKY
BIGMAMA × Dannie May
坂本慎太郎
Base Ball Bear × PEDRO
SHE'S × ヨイズ
TenTwenty
Saucy Dog
- 2025.07.18
-
斉藤和義
YOASOBI
フレンズ
[Alexandros]
SVEN(fox capture plan)
板歯目
東京スカパラダイスオーケストラ
ExWHYZ
GLIM SPANKY
the paddles
キュウソネコカミ
NEK! × komsume
KiSS KiSS
Organic Call
SIRUP
ぜんぶ君のせいだ。
SAKANAMON
ヤングスキニー
ACIDMAN
Laughing Hick
TENDOUJI
cinema staff × eastern youth
- 2025.07.19
-
豆柴の大群
浅井健一
フレンズ
"NUMBER SHOT2025"
コレサワ
YOASOBI
PIGGS
鶴
東京スカパラダイスオーケストラ
"KESEN ROCK FESTIVAL'25"
ASP
Novelbright
"JOIN ALIVE 2025"
shallm
Eve
"OSAKA GIGANTIC MUSIC FESTIVAL 2025"
キノコホテル
UNCHAIN
竹内アンナ
め組
"焼來肉ロックフェス2025"
SPECIAL OTHERS
ExWHYZ
LOCAL CONNECT
寺口宣明(Ivy to Fraudulent Game)
ぜんぶ君のせいだ。
いきものがかり
新しい学校のリーダーズ
"DAIENKAI 2025"
チリヌルヲワカ
片平里菜
PENGUIN RESEARCH
荒谷翔大
Nothing's Carved In Stone
マオ(シド)
- 2025.07.20
-
神はサイコロを振らない
"NUMBER SHOT2025"
斉藤和義
[Alexandros]
ビッケブランカ
"KESEN ROCK FESTIVAL'25"
ASP
"JOIN ALIVE 2025"
さめざめ
キノコホテル
HY
Eve
"OSAKA GIGANTIC MUSIC FESTIVAL 2025"
崎山蒼志 / NakamuraEmi / ズーカラデル / TENDRE ほか
GRAPEVINE
"焼來肉ロックフェス2025"
清 竜人25
PK shampoo
"DAIENKAI 2025"
LOCAL CONNECT
ROF-MAO
いきものがかり
GARNiDELiA
ブランデー戦記
- 2025.07.21
-
"NUMBER SHOT2025"
斉藤和義
PK shampoo
LOCAL CONNECT
東京スカパラダイスオーケストラ
ASP
鶴
TENDOUJI
jizue
め組
HY
PIGGS
小山田壮平 / 奇妙礼太郎 / 安部勇磨(Band set) ほか
ぜんぶ君のせいだ。
アーバンギャルド
LACCO TOWER
GOOD ON THE REEL
いゔどっと
ビレッジマンズストア
GRAPEVINE
Homecomings
SpecialThanks / レイラ / GOOD4NOTHING / THE FOREVER YOUNG ほか
アカシック
PENGUIN RESEARCH
- 2025.07.22
-
Hump Back
the telephones
- 2025.07.23
-
東京スカパラダイスオーケストラ
板歯目
フラワーカンパニーズ×アイボリーズ
9mm Parabellum Bullet
女王蜂
- 2025.07.24
-
水平線
板歯目
bokula.
ビレッジマンズストア
竹内アンナ
the paddles
- 2025.07.25
-
四星球
マカロニえんぴつ
セックスマシーン!!
東京スカパラダイスオーケストラ
"FUJI ROCK FESTIVAL'25"
キュウソネコカミ
FIVE NEW OLD
有村竜太朗
Ivy to Fraudulent Game
のうじょうりえ
輪廻
RAY
らそんぶる
UNCHAIN
ゴキゲン帝国
miida
bokula.
感覚ピエロ
- 2025.07.26
-
あれくん
[Alexandros]
Eve
"OGA NAMAHAGE ROCK FESTIVAL vol.14"
GANG PARADE
須田景凪
コレサワ
LOCAL CONNECT
アーバンギャルド
reGretGirl
"FUJI ROCK FESTIVAL'25"
ASP
Creepy Nuts
FIVE NEW OLD
PENGUIN RESEARCH
マオ(シド)
さめざめ
Academic BANANA
"MURO FESTIVAL 2025"
WtB
有村竜太朗
Czecho No Republic
Mrs. GREEN APPLE
- 2025.07.27
-
Eve
東京スカパラダイスオーケストラ
MAPA
神はサイコロを振らない
"OGA NAMAHAGE ROCK FESTIVAL vol.14"
LOCAL CONNECT
"FUJI ROCK FESTIVAL'25"
ASP
コレサワ
DURDN
"MURO FESTIVAL 2025"
Mrs. GREEN APPLE
- 2025.07.28
-
THE YELLOW MONKEY
パピプペポは難しい
のうじょうりえ
Hump Back
- 2025.07.29
-
大森靖子×銀杏BOYZ
斉藤和義
RELEASE INFO
- 2025.07.15
- 2025.07.16
- 2025.07.18
- 2025.07.19
- 2025.07.20
- 2025.07.23
- 2025.07.25
- 2025.07.29
- 2025.07.30
- 2025.07.31
- 2025.08.01
- 2025.08.06
- 2025.08.08
- 2025.08.13
- 2025.08.15
- 2025.08.20
FREE MAGAZINE
-
Cover Artists
Organic Call
Skream! 2025年07月号