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DISC REVIEW

Japanese

2022年08月号掲載

coordinate SIX

brainchild’s

『coordinate SIX』

Release Date : 2022-08-24
Label : アリオラジャパン

菊地英昭(THE YELLOW MONKEY/Gt)がプロデュースするソロ・プロジェクト"brainchild's"。第7期のメンバーに前期のメンバーでもあったキーボードのMALを追加した5人体制で活動を行っている彼らが、現体制としては初となるアルバム『coordinate SIX』をリリース。本作には、サウンド/歌詞ともに新しい世界への強い推進力を感じさせる「Brave new world」をはじめ、骨太なロック・サウンドで攻める「Heaven come down」、思わず身体が揺れるダンサブルなナンバー「FIX ALL」など全10曲を収録。なお、完全生産限定盤Bは近年需要が高まるアナログ盤で発売される。バラエティ感満載の楽曲群をお好きな形態で堪能してほしい。(山田 いつき)

ジョージ・オーウェルの"1984"がSFに思えないほどヒドい世の中だが、渡會将士(Vo)の固い押韻と、一気にタフに転換する「Brave new world」で幕を開ける、コロナ禍以降の彼らのストーリーテリングの底力を見せる、第7期初アルバムが完成。腰の座ったブギーでありつつ、MALのゲーム・ミュージック風の鍵盤使い、菊地英昭(Gt/Vo)と渡會の掛け合いで展開するサビがアップデートされたサーカス空間のような「Big statue ver.2」など、彼らだからこそ可能なロック・オペラ感も。一方、これぞUK! なメロディを歌う菊地が作品全体のグルーヴを担う「WASTED」の力強さと優しさ。絡まったままの凧を擬人化した「Kite & Swallow」での詩情も染みる。稀有なロック・バンドの最新型。(石角 友香)