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DISC REVIEW

Japanese

2019年10月号掲載

人の為の愛、人の憂いに謳う

2017年に神戸で結成されてから、ぐんぐんと頭角を現している男女混成4ピース。このたびリリースされた3rd EPには、ソングライティングも手掛ける佐藤摩実(Vo/Gt)のポエティックな世界観と、それをポップに昇華するメンバーの技量を知らしめる3曲を収録している。特に「泣いてしまえば」は、"月"と"太陽"、"夜"と"朝"という対照的な言葉を配置し、さらに"光"という言葉を散りばめることによって1曲に芯を通し、誰もが感じられるような歌詞に仕上げている。かと思えば、"ゴミ捨て場"、"グチャグチャ"、"うるさいな"などの激しい言葉が並ぶ(でも聴き心地は爽やかな)「spark」もあり。これから、どんなバンドになっていくのか? 楽しみになる。(高橋 美穂)

前作から約1年ぶりのリリースとなる、神戸の4人組 フラスコテーションの3rd EP。タイトルの"人の為の愛、人の憂いに謳う"は、人の為と書いて"偽"と読み、人の憂いと書いて"優"と読む、という組み合わせで意味が様変わりする漢字に、人の心情の複雑さを重ねているようなところが面白い。それぞれ色の違うエモーショナルなギター・ロック・ナンバーを3曲収録した今作には、爽やかさの中にどこか憂いや寂しさのようなものが漂っているように思えるが、そこには強く生きようという確かな意志や、闇を照らすような光を感じることができる。突き抜けるようなギターの音、佐藤摩実(Vo/Gt)の澄んだ歌声はもちろん、輪郭のはっきりとした存在感のあるベースと、タイトなリズムがエモいドラムのサウンドも聴きどころだ。(三木 あゆみ)