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DISC REVIEW

Overseas

2014年05月号掲載

Only Run

CLAP YOUR HANDS SAY YEAH

『Only Run』

Release Date : 2014-06-04
Label : CYHSY, INC.

セルフ・ネームのデビュー・アルバムで痛快なポジティヴティを発揮したCYHSYがなんと結成10周年!光陰矢のごとしとはこのことか......。今作は1st同様、リード・シンガー・ソングライターのAlec Ounsworthがレコーディング以前に大半の楽曲を完成。まさに彼の個のアイデアと脳みそを具体に落とし込んだような凄まじい自由度だ。人力ダブステップにAlecのあのヨレヨレなのにどこまでも伸びやかな声が乗るオープニング・ナンバーから既に、エレクトロ以降の時代のSSW、2014年のBob DylanやLou Reedのような替えの効かないSSWとしての存在感が際立っている。ミックスはDave Fridmann。細分化するUSインディーの中で特定のクラスタに収まりきれない個性と普遍性を備えた快作だ。(石角 友香)


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New Fragility

現在はフロントマン Alec Ounsworthの実質的なソロ・プロジェクトとして活動しているCYHSYの、約4年ぶり6作目となるアルバム。現代社会が抱える"新たな脆弱性"について歌った本作は、フォーキーなインディー・ロックを基調に、優しいドリーミーなポップ、そして叙情的なストリングスが同居した、どこか陰りのある作風だ。神秘的なコーラスとともに銃乱射事件の悲劇を歌い上げるTrack.2、1stアルバムのヒットで一変した生活を軽快なビートとどこか不安を煽る旋律で表現したTrack.7など、トレードマークであるヘロヘロとした歌声で紡がれる美しいメロディが、緻密なアレンジで引き立てられていて、CYHSYの作品群の中でもひと際切なく胸を打つアルバムと言えるだろう。(菅谷 透)


Only Run

セルフ・ネームのデビュー・アルバムで痛快なポジティヴティを発揮したCYHSYがなんと結成10周年!光陰矢のごとしとはこのことか......。今作は1st同様、リード・シンガー・ソングライターのAlec Ounsworthがレコーディング以前に大半の楽曲を完成。まさに彼の個のアイデアと脳みそを具体に落とし込んだような凄まじい自由度だ。人力ダブステップにAlecのあのヨレヨレなのにどこまでも伸びやかな声が乗るオープニング・ナンバーから既に、エレクトロ以降の時代のSSW、2014年のBob DylanやLou Reedのような替えの効かないSSWとしての存在感が際立っている。ミックスはDave Fridmann。細分化するUSインディーの中で特定のクラスタに収まりきれない個性と普遍性を備えた快作だ。(石角 友香)


Hysterical

いまやインディ・ロックの重要なアイコンとなりつつあるCLAP YOUR HANDS SAY YEAH(以下CYHSY)。07年リリースの『Some Loud Thunder』以降、作品としてはヴォーカルAlec Ounsworthのソロ作やメンバー個々の別プロジェクトなど課外活動が目立っていたが、ついにCYHSYとして待望の新作が完成した。実に4年振りの3rdアルバム『Hysterical』である。この間、スタジオ入り延期での解散説や来日公演中止など、なにかと負の話題が一人歩きしていたが、すべてを吹き飛ばす快作となっている。繊細であり親しみやすいメロディ、そして温もりあるAlecのヘロヘロ・ヴォイス、ここにしかない世界観はやはり胸を揺さ振るものだ。しかしトータルとしての構築美には本当に驚かされる。完全自主制作でリリースされたデビュー時を想うと、あのいなたさはどこへいったのか!?飛躍したCYHSYに拍手を送り、今後の活動も期待しよう。(伊藤 洋輔)



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