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INTERVIEW

Japanese

THE PINBALLS

2013年11月号掲載

THE PINBALLS

メンバー:古川 貴之 (Vo/Gt) 中屋 智裕 (Gt)

インタビュアー:沖 さやこ

2010年にTOWER RECORDS初のアーティスト発掘オーディション "Knockin'on TOWER's Door"でグランプリを獲得した4ピース・ガレージ・ロック・バンド、THE PINBALLS。彼らの1年9ヶ月振りのミニ・アルバム『ONE EYED WILLY』をリリースする。この期間ではレーベル移籍だけではなく、バンドとして解散の危機を迎えていたそうだ。バンドの結成からグランプリ獲得からの環境の変化、制作に向かう心境などを、古川貴之(Vo/Gt)と中屋智裕(Gt)に訊いた。

-まず結成の経緯は?

古川:小学校から同じメンバーが3人いまして、ドラムの石原 天と僕が高校で知り合って。その4人で22歳のとき、2006年に結成しました。なのでほぼ幼馴染で組んだバンドです。ギターは持ってなかったけど小学校の頃から音楽の話はしていて、中学の頃に周りがバンドを始めていたのをきっかけに音楽を始めて。僕と中屋は別のバンドだったんです。それで高校で僕が石原とバンドを組んで。それでそれぞれ音楽活動は続けていて。でも22くらいですから、どんどん音楽をやっていく奴らが減ってきてたんです。僕らもみんなプロになる夢を諦め気味だったんですけど、まだやりたい人が集まって"最後にもう1回やりたいね""諦めきれないね"という感じで始めました。

-その頃からブリティッシュ・インヴェイジョン的な音楽性は決まっていたんですか?

中屋:決まってました。好きな音楽は個人個人ばらけてるんですけど、4人集まったときの共通の部分がロックンロールというか、そういうところだったんでそこでいこうと。

-結成した2006年ぐらいは、あの系統の音楽は下火でしたよね。

古川:流行ってなかったです(笑)。僕らが高校生くらいの頃メロコアが流行っていて、僕らはどっちかというとTHEE MICHELLE GUN ELEPHANTとかBLANKEY JET CITYのほうが好きで。それでこのバンドを始める前にパンクの奴らと対バンしたときに"ちょっと何この音楽~!"とか言われて......あれ?みたいな(笑)。こういう音楽だめなのかーと思ったけど、自分は好きだったから。

-そうですね。そういう活動を経て2010年にTOWER RECORDS初のアーティスト発掘オーディション "Knockin'on TOWER's Door"でグランプリを獲得なさったと。

古川:藁にもすがる思いで応募しました(笑)。真剣にバンド活動をやっていたんですけど、本っ当になんの光も見えなくて......。"最後の頑張りでやろう"と始めたバンドですけど、ライヴハウスの看板になるようなバンドとも対バンできない。いろんなライヴハウスに出ては挫け、出ては挫け。ライヴハウスの店長にも"全っ然だめだなお前ら"とか言われたりもしてて、"そんなことないと思うんだけどな""このままバンドやっててもどうなんだろう"と悶々としていて。このバンドもスタートが遅かったので、そういう不安感もあって。そんなときに"デモ・テープをいろんなところに送ってみるのもいいのかもしれない"と思って、送りまくったんですよね。だからグランプリを取ったときはかなり嬉しかったです。

-中屋さんは?

中屋:最初報告をもらったときは"ああ、そうなんだ"全然ピンと来なかったんですけど、その後にいろいろとバンド活動をやっていくなかで、実感として来たという感じですね。

古川:まず、対バンが変わった。ずっと食い込めなかったライヴハウスの看板バンドとかと当れるようになってきて。嬉しいし、ずっとそういうバンドと当たりたい!と思っていたけれど、これは大変だなという感じもして。

-今作『ONE EYED WILLY』と限定シングル『蛇の目のブルース』は2012年にリリースされた『100 years on spaceship』以来の作品ですが、この間にレーベルを移籍なさったんですよね。

古川:そうです。大きいバンドと当たるようになって、ライヴハウスの店長にダメ出しされていた部分が明るみになるというか。飛び級しちゃったなという感じがして。ライヴハウスの周年ライヴの出演アーティスト・リストにこんなに小さい名前で下にしか載れなかったバンドが、いちばん上にあるでかい文字のバンドと急に当たれるようになったけれど、やっぱり実力の差は文字の大きさくらいあって。いろいろ打ちのめされることも多かったんです。僕らにはいろんな良さがあるし、自分たちが良くないとは言わないですけど、やっぱりライヴがいいバンドっているな、と。この期間はそういう壁にぶつかってつらい時期が続いていて......。今作を作っている辺りから、やっとそういう人たちと実力的にも渡り合えるような、バンドとしての体ができてきたような感じがしています。