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INTERVIEW

Overseas

KASABIAN

2009年07月号掲載

KASABIAN

メンバー:Sergio Pizzorno(Vo&Gt)

インタビュアー:佐々木 健治

KASABIANの新作『West Ryder Pauper Lunatic Asylum』。この19世紀に実在した精神病棟の名前を冠したアルバムで、彼らはさらなる飛躍を果たした。一音一音が整理された空間処理によって、彼らの持ち味であるビートとサイケデリアが増強された本作。KASABIANが誘う異次元への脳内トリップ。SUMMER SONIC09での来日が8月に迫り、期待は高まるばかりだ。Vo&GtのSergio Pizzornoにメール・インタビューで話を伺った。

-新作『West Ryder Pauper Lunatic Asylum』、本当に素晴らしいアルバムだと思います。一つの到達点と言っていい出来だと思いますが、アルバムが完成してみて、今の気分はいかがですか?

Sergio Pizzorno (以下、S):最高だね。自分でもかなり誇りに思える出来だし、こんなアルバムを作っているやつは、今はどこにもいないと思うよ。出来てからしばらく興奮しっぱなしだったくらいだ。

-かなりコンセプチュアルな作品ですが、アルバム製作に取り掛かる上で、はっきりとした世界観は見えていたのでしょうか。このアルバムのコンセプトを教えて下さい。

S:はっきりとしたコンセプト的なものは無かった。最近は適当に聞きやすいシングルが何曲か入ってるだけ、といったゴミみたいなアルバムが多いけど、このアルバムはアルバムとして頭から最後まで通して聴ける、聴いている人を一つの旅に連れていってくれるようなものにしたかった。

-KASABIANは、野心的なイメージがピッタリくるバンドだと思っています。シーンに荒々しく殴り込みをかけたファースト、独自の帝国を築こうとしているかのようなセカンドとあって、本作は、人々を招いた上で、降伏を迫るような作品だと思いました。「ほら、もう敵わないだろう?」と余裕タップリに言っているような印象を持ちました。この作品は、あなた方にとって、どういう位置付けのものでしょうか?

S:面白いことを言うね。俺たちは聴き手にそんなに高圧的になったことは一度も無いんだけど・・聴いている人はそういう印象をうけているようなのも事実だね。それも俺たちの一つの魅力なんじゃないかとも思う。この作品の位置付けは、これまでやってきたことの集大成ってとこかな?次のアルバムでもそう言うと思うけど(笑)。

-これまでの作品に比べ、ソングライティングも飛躍的に向上したように思ったのですが、いかがですか?

S:そう言ってもらえると嬉しいね。色々なことをやってきて、キャリアも付いてきて、技術的なところが上達したということもソングライティングの上達に役立ったんだと思うよ。

-ヴォーカルも、余裕があるというか、優しさすら感じさせるようになっていますね。それによって、説得力が増している。このヴォーカルの変化は意識されたものなのでしょうか?

S:それはトムが聴いたら喜ぶね。彼はヴォーカリストとしてここ数年物凄い成長を遂げたと思う。本当に素晴らしいヴォーカルを持ったと思うよ。意識したというよりは、自然にそうなったと言った方がいいと思う。

-本作を聴くと、やはりDJ SHADOWの『Endtroducing』が思い浮かびます。プロデューサーであるダン・ナカムラの影響も少なくないと思います。一音一音が凄く整理されていて、とても奥行きのある音になっています。セルフプロデュースで、いったんは完成して、OKも出ていた段階で、依頼をしたそうですが、彼と仕事をしてみて、いかがでしたか?

S:彼にプロデュースの話をしたのは、俺もDJ Shadowの作品が好きで、その音作りに深くかかわっていたのが彼だったからさ。だから彼に話を持っていった時には、彼に何をしてもらいたいかが俺の頭の中には明確にあったんだ。 だから一曲一曲、一緒に話し合いながら自分の求めている音を作っていったという感じだったね。 彼は君の言うとおり、入れる音をミニマムにすることによってサウンドに奥行きを出すことを教えてくれたし、望み通りの仕事をしてくれたよ。