Japanese
暴動クラブ
2026.02.03 @代官山UNIT
Writer : 吉羽 さおり Photographer:ゆうばひかり
メジャー1stアルバム『暴動遊戯』をリリースし、2025年11月から全国4都市でのツアー"暴動クラブ LIVE TOUR 2025 暴動遊戯"を行ってきた暴動クラブ。ファイナルとなる東京公演を12月21日に代官山UNITで予定していたがメンバーの体調不良により延期となり、改めて2026年2月3日に同会場でツアー・ファイナルを迎えた。フロアはこの日を待ち侘びたファンで埋まり熱気を放っている。
SEのなか、まずは鈴木壱歩(Dr)、城戸"ROSIE" ヒナコ(Ba)、マツシマライズ(Gt)が登場し、シンバルでのカウントからアンサンブルをスタートすると、フロントマンの釘屋 玄が登場。アルバムのオープニングでもある「ドライヴ・ミー・トゥ・ザ・ムーン」でファイナルのステージを開幕した。タイトに、それでいてダイナミックに躍動するビートやうねりを生み出すドラム&ベースが観客を踊らせ、照明をいっそうきらびやかにするような饒舌なギターにフロアのテンションも上がる。ボリューム感たっぷりの派手なロング・コート(序盤で早々に脱いでしまうが)を揺らして歌う釘屋のヴォーカルは、ざらりとした荒っぽさや勢いがあるが、どこか艶っぽい余韻も湛えている。叫びを上げるサウンドと、スウィングする4人のアンサンブル、ロックンロール・フィルムから抜け出てきたようなバンドの佇まいに、会場は歓喜に沸いている。
アルバム『暴動遊戯』収録曲を中心に、「暴動クラブのテーマ」等馴染みの曲やカバー曲を交えたセットリストによるワンマン。特に前半は、挨拶もそこそこにノンストップで鮮やかなギター・サウンドを編み上げていく。スピードを上げていくビートとロックンロールの王道なリフで爆走する「ラヴ・ジェネレーター」から「ダリア」、そしてメロディアスな「くだらない時代に唾を吐け」ときて釘屋のハーモニカが冴える「まちぼうけ」という流れは、疾走感に溢れているが、勢いやキャッチーなリフで真っ直ぐに走っているだけじゃない、景色の変化やドラマを存分に体感させてくれるものになっている。暴動クラブの肝になっているグッド・メロディ、ロマンチックでいて日本のロック・ミュージックの情緒的な歌心があるメロディやサウンドが、観客の体だけでなく身体も揺さぶっていくのが最高だ。
また、釘屋もギターを奏でる重厚なアンサンブルでサイケデリックな小宇宙を生み出していく「ギミー・ショック」や、ブルージィで哀愁たっぷりに歌うようなマツシマライズのギターが光る「いとしのクロエ」等、どっぷりとその音の世界に浸らせる曲やアンサンブルの妙味もあり、吸引力のあるステージで魅せる。
"スローなナンバーが続くけど、寝てたら置いていきますよ"(釘屋)と、アルバム『暴動遊戯』収録のレゲエ・ナンバー「FIRE」で突入した後半では、暴動クラブが変幻自在に音楽的な裾野を広げている姿でも魅了する。シンプルでいて跳ねたビートの軽やかさと、憂いの色が滲んだメロディラインとの妙味、さらに観客の歌声も重なってエモーショナルな空気を生んでいく「ひまつぶし」。また一転してTHE VELVET UNDERGROUNDが1968年に発表した「White Light/White Heat」のカバーで、高揚感と多幸感のボリュームを上げた。
この後半では改めて、待たせてしまったがこうして元気にツアーのファイナルを迎えられたことや、平日にもかかわらずたくさんの人が来てくれたことに感謝を述べた釘屋。"さっきからありがとうしか言ってない"と照れ臭そうに言いながらも、メジャー・デビュー・アルバムをリリースし、バンドにとって大きなツアーとなった"暴動遊戯"を完走した喜び、安心感は大きいだろう。年を跨ぐことになったが、このファイナル公演とともに新たな年やモードに突入していく晴れやかさも滲む。
マツシマのダブルネック・ギターに歓声が上がった「生活」からの終盤は、再びノンストップでボルテージを上げた。照明を落としたダークなステージで鈴木のアグレッシヴなドラミングが炸裂し、ヒナコのベース、マツシマのギターが重なっていく「ロケッツ」、そこから馬力も速度も上げてドシャメシャなガレージ・ロック「LIFE FUCK」で暴れまくると、大きなハンドクラップが起こるなか「欲望」で賑やかなサウンドのアクセルをぐんと踏み込む。マツシマがマシンガンのようにギターを構えて激しく音を迸らせると、フロアの熱気も最高潮だ。ラストにフロアに叩き込んだのは、「シニカル・ベイビー」。観客はビートやリフに頭を振り、ハンドクラップで盛り上げる。シンプルだが、華やかさを持ったドラムが会場を高揚感で包んでいく。エンドレスで上昇していくパワーが、1曲目同様に終わらないドライヴへと観客を連れていくエンディングとなった。
拍手やメンバーの名を呼ぶ声の響く会場に再び登場した暴動クラブは、この日2度のアンコールに応えた。"素敵な景色を見させてもらっています"(釘屋)とこのアンコールで自己紹介をし、"今後ともよろしく"と告げ3曲を披露、ダブルアンコールではフロアに煌々と明かりが灯ったなかで、釘屋の"ロックンロール!"の叫びで「とめられない」を演奏した。ここからも暴動クラブの賑やかなパーティーが続いていく、その狼煙を上げたステージとなった。
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