Japanese
NEK!
2025年12月号掲載
Member:Hika(Vo/Gt) Natsu(Gt) Kanade(Ba) Cocoro(Dr)
Interviewer:宮﨑 大樹
2024年に結成後、国内外で人気急上昇中の"スラングロックバンド"NEK!(読み:ネキ)。ネット発のバンドでありながらネット社会をシニカルに歌う歌詞や、技巧派なサウンドで、異彩を放つガールズ・バンド・シーンの新星だ。そんなNEK!に初インタビューを実施。バンドの楽曲制作や、1stアルバム『MEME』、今後の目標等について、たっぷりと話を訊いた。
-バンド名のNEK!は、ネットスラングで"頼れる存在のアネキ"を意味する"ネキ"が由来ということなんですが、なぜこの言葉になったんですか?
Hika:私たちはネットを通じて繋がったガールズ・バンドなので、それに合うバンド名がないかなってネット用語を調べたら"頼れるアネキ"って出てきたんです。そこからNEK!にしました。
-その"頼れるアネキ"感はメンバー間で感じたりするんですか?
Hika:ないです(笑)。ないですけど、"頼れるアネキ"みたいな存在になりたいなって。
-強いて言えば、誰が"ネキ"?
Hika&Natsu&Kanade:(※Cocoroを見る)
Cocoro:見られている(笑)。いろんなバンドでもドラマーがリーダーになっていることもありますし、ドラマー特有なのかもしれないですね。リーダーになろうというつもりはないんですけど、みんなの意見を俯瞰で見る節があるので、結果的にそうなっているのかもしれないです。でも、みんなそれぞれがしっかりしています。
Hika:Cocoroの笑顔で世界は救われています(笑)。
-バンドはミュージック・ビデオの再生数だったり、主催ライヴの動員だったり、まさに飛ぶ鳥を落とす勢いですが、この勢いは何が要因だと分析していますか?
Cocoro:今ってネット社会じゃないですか。いろんなことがまずネットから始まり、それが文化として定着してというのをずっと繰り返していると思うんです。そのネットの中で起きている争いみたいなものに対して、みんなが当事者じゃなくても"なんだかなぁ......"って思いながら生きているところに、私たちが一石を投じたいというか、風刺をしたものを曲にしていて。ネットはいいこともあるけど悪いこともある、そのなかでもみんなで前を向いて生きていこうという想いを曲にしています。世界のみんなが同じように思っているから、私たちの想いが届けられているのかなって気がしますけど、どうなんだろう?
Kanade:そうだと思います。こういう歌詞を書くバンドはあんまり見ないので。
Hika:うん。新しいバンドなのかなと自分たちでは思っていて。楽曲を聴いていただいたら分かる通り、バキバキのスラップにギターにドラムにと、みんなが主人公のようなバンドになっているので、そこもまた新しいのかなと考えています。
-2026年にPONY CANYONでのメジャー・デビューが発表されました。結成して間もないなかでのメジャー・デビューには、プレッシャーもありますか?
Hika:はい。メジャー・デビューに対する不安は大きいです。でも、このメンバーとならどこまでも行ける気はしています。
-頼もしい。そんなNEK!は"スラングロックバンド"と呼ばれていますよね。サウンド的にはガレージ・ロックや、曲によってはメロコアっぽい要素も感じますけど、この音楽性はどうやって生まれたんですか?
Natsu:自分たちがやりたい音楽を形にしたらこうなったみたいなのが一番近いのかなと思います。私たちが曲作りをするときは、基本的にはスタジオの中に入って、みんなでフレーズの種とかを出し合いながら1つの曲にしていくことが多いんです。それで生まれたものが結果的にこういうジャンルの楽曲になりました。
-この中の誰かが通ってきた音楽が主に反映されているというよりは、全員の要素がミックスされている。
Natsu:そうですね。
-そうなると、曲作りは曲先?
Cocoro:そうですね。曲先が多いです。
-NEK!の曲作りで一番大事にしていることってなんですか?
Cocoro:パートごとでこだわりがそれぞれありまして。例えばドラムだったら、目立ちすぎず、でもちゃんと歌詞を音で体現するようにしています。SNS社会に怒りをぶつける歌詞だったら、音でも怒りを表現できるようにとか。曲の内容に沿ってフレーズを作るように心掛けています。
Kanade:ベースはイントロで派手なことをして始まる曲があるので、そういうときは印象に残るフレーズを作るとか手数を詰めるとか。でも、逆にサビは歌メロを支えたいので、そこはあまり前に出ず、下で支える役割に回るとか、出るところは出て引っ込むところは引っ込むことを意識しています。
Natsu:私はリード・ギターを弾いているんですけど、Hikaがバッキングを弾いてくれるからこそ表現できる音、リードだから奏でられるものってなんだろうと考えながら、いつもフレーズを作っています。そのなかで主張は絶対に大事だなと思うので、いかに溶け込んで、いかに主張するかみたいなせめぎ合いを考えながらやっていて。曲に合ったギター・ソロはどんなものなのかを探して、こだわりながら作っています。
-作詞作曲はバンドのクレジットになっているじゃないですか。歌詞もメロディもメンバー全員で考えていくんですか?
Natsu:曲から作り出すので、曲ができてから基本的に歌詞の話し合いをするんです。"この曲は、私たちが言いたかったこれにぴったりなんじゃないか"とか、そういう案出しをします。その上で、最終的にはHikaがまとめてくれたり、あとは作家さんと一緒に考えていくような形で制作しています。
-ちなみに、歌詞とサウンドは何対何くらいの比重で考えていますか?
Cocoro:5:5ですね。ヴォーカルは歌うから違うかもしれないですけど。
Hika:どっちも大事にしていて。メンバー一人一人の各パートの曲に対する想いも大事にしていますし、でもそれに負けないくらいのニュアンスで歌いたい気持ちもありますし、どの曲に対しても歌うときは葛藤しています。どっちも大事で、そうでないとNEK!じゃない気がします。
-うん。なんでこんな質問をしたかというと、どっちも妥協していないなと思ったんですよね。メッセージ性はある、でも各々がプレイヤーとしてやってきたからこそ、押し引きやフレーズにもこだわり抜いているなと。
一同:ありがとうございます!
-さて、ここからは1stアルバム『MEME』の話に入っていこうと思います。ネット発のバンドなのに、ネットに対して冷笑的だったり、ネット上での葛藤や生きづらさだったりを歌う姿勢は、初期の頃から一貫していますよね。バンドとしてはそういうことを歌い続けていきたい?
Hika:う~ん......。
Natsu:"今は"って感じだよね。現段階ではそれを主軸にしている部分はあるかもしれないです。もちろん別の道に進むこともありますけど、"ネットで集まったからこそできる音楽ってあるよね"というところから始まっているので、それを逆に皮肉っぽく歌うのも面白いじゃないですか。"ネットで集まったのに"って。そういう個性、アイデンティティみたいなものはあるのかなと思います。
-その反応で疑問が確信に変わったんですけど、今回のアルバムってバンドとしてはまだ1stアルバムなのに、変化とか進化とか、そういうところをすごく考えて作ったんじゃないかなと思ったんです。NEK!らしさを大事にしつつ、でも新しいこともやっていかないと......みたいな葛藤というか。
Kanade:まさにその通りです。
Hika:次から次に新しいもの、新しいもの――っていうのを自分たちで取り入れているので、NEK!にとって新しい楽曲が入っているんじゃないかなと思います。
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