Japanese
SANDAL TELEPHONE
2024年02月号掲載
Member:小町 まい 夏芽 ナツ 藤井 エリカ
Interviewer:山口 哲生
"音楽で世界を笑わせたい、泣かせたい、踊らせたい"をコンセプトに掲げて活動している3人組ガールズ・グループ、SANDAL TELEPHONE。2019年に結成し、2022年2月から現体制になった彼女たちは、シティ・ポップ、ソウル/ファンク、ハウス、エレクトロ・ミュージックなど、多彩且つ洗練された楽曲を武器に、その存在感を強めてきた。このたび完成させた2ndミニ・アルバム『SHUTDOWN→REBOOT』は、そんな彼女たちのクールでスタイリッシュな面をさらに磨き上げた作品になっている。初登場となる今回は、最新作についてはもちろん、グループ・コンセプトをもとに3人のパーソナルな面も訊いた。
スタイリッシュな感じの楽曲が増えて、カッコいい私たちが見れる1枚になった
-みなさんが思うSANDAL TELEPHONEの強みや特徴というとどんな部分がありますか?
夏芽:今までは楽曲がいいと言われることが多くて、そこを売りにしていたんですけど、最近はパフォーマンスを褒められることも多くなってきて。最初の頃は全然褒められてなかったんですけど(笑)。
藤井:ダンスもバラバラだし、一体感ゼロみたいな(笑)。それぞれ個人プレイみたいなライヴばっかりしていたので。
小町:でも、3人になったタイミングで揃えようっていうことになって。
藤井:うん。イチからレッスンし直して。
夏芽:個人でダンス・スクールにも通ったりとか。前までは力みすぎていたというか、ひとりひとりが自分のことで精いっぱいだったのが、ちょっと余裕を持って周りを見れるようになって、みんなの心がまとまったのかなと思います。あと、最近はスタイリッシュな感じが多くて。今のアイドルさんたちにはあんまりいない感じですし、3人(グループ)というのもあまりいないので。だからスタイリッシュで、楽曲が良くて、パフォーマンスもカッコいいっていうのが私たちだぞ! と思ってます。
-小町さんはいかがでしょうか。自分たちの強みや特徴というと。
小町:さっきナツも言っていたけど、今のアイドルってブリブリなのが人気出るなぁって思っていて。私たちはそれにとらわれないというか、年齢的にもちょっとそういう衣装は着れないなと思っているんですけど(笑)。なので、衣装も今着ているようなスタイリッシュでカッコいい感じですし、3人とも顔がかわいいなと思ってます!
藤井:前は言われなかったんですけど、今は大人なお姉さんっぽい感じで言われるので、かわいさを捨てているというか(笑)。
小町:はははは(笑)。媚びてないというか。
藤井:うん。衣装も最近はパンツ・スタイルが多くて、ちょっと大人なお姉さんっていう感じですね。
夏芽:大人の魅力を出せるように頑張ります! "頑張ります"になっちゃった(笑)。
-(笑)大人なお姉さんと言われることに嬉しさはあります?
夏芽:最近は嬉しいなって思うようになりました。私はもともとアイドルっぽいアイドルが好きだったんですけど、最近はそのグループでの見せ方とか色があるなって。お姉さんっぽいと言ってくれるということは、それが自分たちの個性とかキャラになっていて、色がちゃんとあるんだなと考えるようになりました。
-自分たちに色がついてきたという嬉しさがあると。
藤井:嬉しいです。他のアイドルさんは言われなさそうですし(笑)。
-それは強みですからね。SANDAL TELEPHONEは"音楽で世界を笑わせたい、泣かせたい、踊らせたい"というコンセプトを掲げていますが、それをもとにお聞きできればと思っていて。まず"笑わせたい"のところから、みなさんが活動してきた中で、笑った瞬間やすごく楽しかった瞬間というと?
夏芽:私は、1年前ぐらいにライヴで声出しが解禁されて、ようやくファンの人が名前を呼んでくれたときに"ライヴってこんなに楽しかったっけ!?"ってなって。そこからライヴってやっぱり楽しいなと思うようになりました。なので、楽しかったのはみんなの声を聴いたときですね。
小町:ナツとちょっと被っちゃうんですけど、コロナが収束してきて、前よりもライヴを観にきてくれる人が増えたり、SNSの反応も多くなった気がするので、そういうときですかね。
-サンダルテレフォンとして始動したのが2019年4月で、しばらくしたらコロナの期間に入ってしまって。
小町:そうですね。でも、私たちはコロナ禍でも活動してきたので、その頃に比べると人は多いなって思います。
夏芽:余計感じるかもね。
-藤井さんはいかがですか? 笑った瞬間、楽しかった瞬間というと。
藤井:最近、単独ライヴで撮影可能にすることが多いんですけど、ライヴが終わったあとにファンの人が撮った映像をXにいっぱい載せてくれていて、それを観て、楽しそうだなぁって(笑)。自分たちのライヴを観返しても、楽しいなって自分でも思いますね。
-いわゆるライヴ映像とはまた違った視点で観れそうなところもありますね。
藤井:そうですね。ファン目線で、こういうふうに観ているんだなっていうのがわかるし、撮られることによっていろいろ気をつけようとも思うし。それこそ振りが揃っていないところがわかったりもするので、次はここを気をつけようとか思いますね。
-では、次は"音楽で世界を笑わせたい、泣かせたい、踊らせたい"の"泣かせたい"。嬉し泣き、悔し泣き、いろいろありますけど、活動していく中で印象に残っている涙というと?
夏芽:最近、今の衣装で撮影をしたんですけど、早朝の6時半ぐらいから屋上で撮ったんです。バイクと撮ったんですけど、そのときに大号泣しました。寒すぎて(笑)。
藤井:私、そのときの動画を撮ったんですけど、載せていいのかわからなくて、そのままにしてます(笑)。ヤバかったんですよ、ほんとに。
夏芽:撮影してくださっている方に"頑張って! 涙ここだけ耐えて!"って言われながら撮った写真が見れます(笑)。私はそれが最近一番泣きました。
藤井:ナツはそういうのでしか泣かないよね。
夏芽:私はそうかもしれない。悔しいと思っても涙は出てこないです。"次頑張ろう!"っていうポジティヴ・マインドなので。だから泣くとしたら、生理的な現象でしか泣かないです(笑)。
-藤井さんは、印象に残っている涙というと?
藤井:最近は何で泣いたかな......私はめっちゃ泣き虫なんですけど、最近はあんまりそういうことがなくて。昔は......デビュー・ライヴ("鳴らない電話")の日は泣いて帰りました。できなさすぎて、もうやめようと思って。
夏芽:言ってた(笑)。
藤井:私は悔し泣きが多いかもしれないです。メンバーの前で思いっきり泣いて、ひとりでスッキリして帰ることが多いですね(笑)。よく真似されるんです。
夏芽:なんか、赤ちゃんみたいに泣くんですよ(笑)。
-そうなんですね(笑)。小町さんが活動をしていて泣いた瞬間というと?
小町:最近は(渋谷)WOMBでワンマン・ライヴをやっているんですけど、毎回家に帰ってから泣いてます。
夏芽:そうなの!? 知らなかった。
藤井:隠れて泣くタイプだよね。
小町:うん。家で泣く。
夏芽:たしかに"ひとりで泣いてる"ってよく聞く。
小町:いいパフォーマンスができなかったと思って泣くんですけど、次の日に、それこそファンの方が撮ってくれた映像を観て、"え、全然かわいいじゃん!"って元気になります(笑)。
夏芽:想像で泣くってこと?
小町:そう。もっとできたのにっていう。
-感覚的には、もっとやれたのにという気持ちが大きいと。
小町:いつもそうですね。満足できない。全然うまくできなかったって思うんですけど、次の日に映像を観ると大丈夫です(笑)。
-いいライヴができていると。最後の"踊らせたい"に関しては後ほどお聞きできればと思いますので、ここからは2ndミニ・アルバム『SHUTDOWN→REBOOT』のお話にいこうと思います。1stアルバム『REFLEX』(2022年リリース)から約1年4ヶ月ぶりとなりますが、カバー曲もあったり、新たな挑戦をしていたり、かなり濃い1枚になりましたね。
夏芽:前作の『REFLEX』と比べて、曲の系統がガラッと変わったなと思っていて。そのときもカッコ良くはあったんですけど、ちょっと落ち着いている部分があったり、おしゃれな部分があったり、ちょっと明るい感じのイメージもあるアルバムだったんです。今回はそこから、さっき言ったスタイリッシュな感じの楽曲が増えて、カッコいい私たちが見れる1枚になったかなと思います。
小町:カッコいいに全振りじゃないですけど、これが今のSANDAL TELEPHONEだ! っていうアルバムになったんじゃないかなと思います。
藤井:最高のアルバムですね。好きな曲しか入っていないです。今日インタビューがあるのでアルバムを全曲聴いてきたんですけど、いいなぁと思いました(笑)。それを早くみなさんにお届けしたいです。
-特にこの曲がというよりは、全曲好きだと。
藤井:日によって結構変わりますね(笑)。
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