Japanese
AKUMATICA
2024年01月号掲載
Member:映由月 弘乃 紗藍 翠那 唯
Interviewer:山口 哲生
AKUMATICAが、1stアルバム『MEGATON PUNCH!!!』パッケージ版を2月28日の渋谷WWW公演"AKUMATICA 1st ワンマンライブ - Hello, New World!! -"からリリースする。先行配信された楽曲を含んだ全10曲は、どれも彼女たちらしい骨太なバンド・サウンドを軸にしつつも、親しみやすいキャッチーさがあり、グループの武器であり、名前の由来にもなっている"悪魔的な中毒性"を持ったものになっている。渋谷WWW公演も目前に控えた3人に、アルバムはもちろん、初のMVとなった「AKUMATIC RESISTANCE」の撮影裏話など、様々な話を訊いた。ちなみに、メンバーが今回のアルバム・タイトルを知ったのは、なんとこの取材中! そちらの様子も併せてお届けする。
-前回のインタビュー(※2023年10月号掲載)は8月にさせていただいたんですが、そのあとに主催イベント"AKUMATICAL PARADE vol.2"を下北沢SHELTERで開催するなど、様々なことをされてきましたけども、3人にとってどんな時間でしたか?
弘乃:あっという間でした。めっちゃ覚えてるんですよ、前回の取材のときを。でも、体感的に10月ぐらいだったかなと思っていたんですけど、8月だっけ!? と思って、急に焦りました(笑)。もうそんなに経ってたんだ......! って。
映由月:外部のイベントにたくさん出させていただいているので、それをひとつずつ取り組んでいくうちに、あっという間に過ぎていたという感じでしたね。サブスクで曲を出したのもインタビューのあとでしたし、MVの撮影をさせていただいたのもその間だったので、大きな1歩じゃないですけど、いろんなことをやってきたなって。
弘乃:濃かったよね。
映由月:うん。あっという間でした。
弘乃:今決まっているスケジュールが濃すぎて、それだけでいっぱいいっぱいではあるんですけど、2月28日の渋谷WWWに向けてやらなきゃいけないこともあるっていう。その焦りもすごくあって、ごちゃごちゃになってますね(苦笑)。
翠那:この半年は、その前の半年に比べても、こうやってインタビューをしていただいたり、MVとかサブスクとか、あとはアパレル・モデルをさせていただいたりとかもして。ライヴとはまた別の形の活動が増えていったのをすごく感じていたので、そういう意味でも充実した半年だったのかなって思います。
-充実した半年の中で特に印象に残っているものというと?
翠那:なんやろう......。
-3人の中でちょっとした事件があったりとか。
翠那:事件......。
弘乃:まだないね、事件は。
映由月:いや、ありますよ。(ライヴで)立ち位置を間違えられすぎて、私が行こうとした位置にふたりがいるとか。
弘乃:それはシンプルに本当にごめん。
翠那:申し訳ない。
-はははははは(笑)。
映由月:それってライヴ中にお客さんには伝わらないので、たぶん私が間違えたみたいに映ってるんですけど、3回くらいありました。
弘乃:ここで誤解を解いてもらって。
翠那:大変失礼しました(笑)。
映由月:あと主催ライヴのときに、私の両靴紐がほどけるっていう。
翠那:結構序盤だったよね?
映由月:序盤どころじゃないよ。始まって20秒ぐらいで。
弘乃:それもう逆に結んでなかったんじゃない(笑)?
映由月:いや、長めのロング・ブーツだったので、紐がかなり長かったんですよ。その片方がほどけちゃって。自分で踏んだら転ぶし、メンバーに踏ませてもよろしくないから、踏まない、踏ませないみたいな感じでかばいながらやっていたんですよ。それに、やっぱりお客さんに(ステージを)観てもらいたいので、客席に目を配りながらどうにかバレないようにやっていたら、反対側の足の紐を踏んで全部ほどけて、30分間ほどけたままでライヴしてました。その日のセトリは一応ちょっと暗転の時間もあったんですけど、間にMCを挟まない形になっていて。今思うとそれもフラグだったのかなと思ったんですけど。
翠那:あぁ(笑)。
映由月:その暗転も給水の時間だったので、そんなにいらないだろうって話してたんですけど、何があるかわからないから長めにしておこうよって言っちゃって。そしたら案の定、私がやらなきゃいけないことが多すぎるっていう。で、マイクを片手に持っているから、床に置くわけにもいかなかったので片方だけ結んで、もう片方は間に合わないと思ったから靴紐を靴に入れたんですけど、焦りすぎてマイクを逆さまに持ってて。
翠那:そうやったん!?
映由月:うん。自分がすぐ歌う曲じゃなかったから、ヤべッ! ってすぐに持ち直したんですけど。最近はちょっと事件多めでした(笑)。
翠那:手伝えず申し訳なかった。
映由月:いやいやいや。
翠那:水を持っていこうかなと持ったんですけど、"いや、それどころじゃない"と思って。
映由月:給水もせず、靴紐も片方しか結べず。
-大変でしたね(苦笑)。弘乃さんは印象的に残っていることはあります?
弘乃:私は初めてのMV撮影ですね。そのときに事件というか、ひとりで一瞬焦ったことがあって。MVで、3人それぞれ(顔に)ペイントしているんですけど、撮った順番がはゆちゃん(映由月)、私、唯ちゃんの順番だったんですよ。で、はゆちゃんがメイクしているところを見ていたんですけど、ワセリンをまず塗ってたよね?
映由月:そう。最初にワセリンで伸ばして。
弘乃:アクリル絵具をバーム状にして塗ってたんですよ。その次に私のメイクの番が来たんですけど、ワセリンを入れずに直でいかれちゃて、"えっ!? これ、アクリル絵具って言ってたけど、どうしよう!?"って思って。メイクが終わったあと撮影中に、"これアクリルって聞いたんですけど、ワセリン混ぜてないかもしれなくて、落ちますかね......?"ってカメラマンさんに言ってしまうくらい、ひとりで焦ってました(苦笑)。
-結局大丈夫だったんですか?
弘乃:全然大丈夫でした。ポロポロ落ちました。
-良かったです。でもたしかに焦りますね(笑)。翠那さんは初のMV撮影はいかがでした?
翠那:純粋に楽しかったです。めちゃ緊張もしましたけど、MV撮影はやってみたいことのひとつではあったので。どう動いて見せたらいいんやろうとか、撮影日までずっと考えてはいたんですけど、それもいざ本番になると結構楽しめてできました。メンバーとわちゃわちゃできる部分があったりとか、いろんなシーンに挑戦したのも楽しかったので、その楽しさが観ていただいた方に伝わればいいなって思ってます。
-以前からライヴでやっていた曲ではあるけど、カメラの前でパフォーマンスするのは全然別モノですよね。
翠那:やっぱり意識するところが全然違いますね。ライヴはお客さんに"これやってな!"とか、そういうのをアピールして一緒にやっていくけど、MVは表情とか曲の雰囲気、世界観を重視してやっていたので。どっちも大事ではあるんですけど、そういった違いはみんなの中でもあったかなと思います。
弘乃:あと、MVはマイクを持たなかったので、ずっと左手が不安でした。気を抜くと手が勝手にこう(※マイクを持つ動き)なっちゃうんですよ。無意識に握り始めてる。みんなもあったのかな......あった?
映由月&翠那:......。
弘乃:なさそうです(笑)。
-(笑)映由月さんはいかがでした? 初のMV撮影。
映由月:私は結構緊張しいなんですけど、緊張する暇もなく。結構いろんなところに駆り出されていたので。スタッフのみなさんのお弁当を買いに行ったりとか。
弘乃:ははははは(笑)。一緒にね、みんなで買いに行って。
映由月:あとはレーザーのテストで立ってたり、MVの衣装も最初に着ていたそのままの制服から、途中でアレンジされたものになっていたと思うんですけど、あれは現地でやってもらったんです。なので、ふたりがメイクをして衣装を直している間に、ちゃんと身体があったほうがつけやすいからって3人ぶん立ってて。
翠那:そこはメイキングで観てもらって(笑)。
映由月:またいつか(映像が)上がると思うので。お手伝いすること自体は全然問題ないんですけど、自分用の写真を撮る時間がなかったのと、何回かスタッフさんがカメラを回しにきてくれても、私だけ全然画変わりしないっていう(笑)。あと顔のペイントも......MVって観ていただけました?
-拝見しました。かっこ良かったですよ、あのメイク。
映由月:ありがとうございます(苦笑)。
-え、なんかあったんですか?
映由月:いや(笑)、途中経過を自分で見るじゃないですか。最初はAvril Lavigneみたいなちょっと濃いめの化粧で"わーい!"って思ってたんですけど、次に目を開けたらパンダみたいになってて。"平成狸合戦ぽんぽこ"みたいな。もう衝撃でした。でもこういうときしかできないからなぁって。
弘乃:そうね。
映由月:完成したMVを観たらいい感じかもと思ったんですけど、途中経過を見ていたので"これは大丈夫なのか......?"っていう気持ちしかなかったです。
-ちなみに「AKUMATIC RESISTANCE」を初のMVとして撮影することって、どういうところから決まったんですか?
弘乃:たぶんですけど、1発目のMVだからパンチを効かせたかったのかなぁって。
映由月:インパクトというか勢いというか。曲調がそういう感じなので。
弘乃:うん。AKUMATICAの中で一番攻めている曲だから......(※同席しているマネージャーに)ですかね?
翠那:でも、"これ来るんやぁ"って思ったのは正直なところでした。
弘乃:そうそう、最初はね?
翠那:うん。でもいい意味で異色な曲なので、そこが理由なのかなって思ってます。
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