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INTERVIEW

Japanese

Mirror,Mirror

2023年11月号掲載

Mirror,Mirror

Member:雲丹 うに 莉桜 みき 李縷 さき 巴月 もえ 紫煙 りん 星野 まお

Interviewer:フジジュン

"自分らしく突き進む個性派ピアノコア・アイドル"を自称する6人組アイドル・グループ Mirror,Mirrorが、最新ミニ・アルバム『MIRAISM 03』をリリース。カッコいい曲からかわいい曲まで、ピアノ・サウンドを積極的に取り入れたオリジナリティ溢れるサウンドに乗せた、バラバラの個性を持つメンバー6人の歌声がキュートで表現力豊かな1枚だ。"自分を受け入れて自信を持って表現する"という意味合いを持つ"Mirror=鏡"をコンセプトとした彼女ら。ワンマン・ライヴ("Mirror,Mirror 3rd ONE MAN LIVE「Super Miraism Ⅲ」")をソールド・アウトできなかった悔しさや無念さも受け入れて、7~9月に自信を持って配信リリースした新曲たちを掲げ、フェスにイベントにとがむしゃらに走り抜けたこの夏について、そしてミラミラ(Mirror,Mirror)を大きく成長させた、この夏の集大成と言えるミニ・アルバムについて、メンバー全員に話を訊いた。


悔しさを知って必死に頑張れたから、現在のMirror,Mirrorがある


-まずは自己紹介と、それぞれ他のメンバーに負けないところを教えてください。

紫煙:紫色担当の紫煙りんです。音楽とかライヴに対する"好き"って気持ちは、メンバーの中で一番強いと思います。音楽がずっと好きで、ライヴに行ってたり、小さい頃からピアノとかいろんな楽器をやってたり、吹奏楽部に入ってたり、生活にずっと音楽があったので、自分が表現する側になったとき、その気持ちを忘れずにいたいし、音楽ってところでは絶対負けたくないです。

李縷:赤色担当の李縷さきです。負けないところは、めちゃくちゃ考えまくったんですけど、私、感情表現を表に出すのがすごい苦手で。第一印象とかで冷めてると思われがちですけど、心の中はメンバーで一番熱いと思っています。

巴月:緑色担当の巴月もえです。私がみんなに負けないところは、いっぱい食べれること。お米が大好きです(笑)。あと、ライヴのダンスが元気いっぱいなところ。歌は自分の声が前はあまり好きじゃなかったんですけど、アイドルになって"自分の声って、ちょっといいかも知れない"と思えるようになりました。

雲丹:白色担当の雲丹うにです。うにの負けないところはふたつあって、ひとつ目は見た目や肩書のインパクト、覚えられやすさ。髪がピンクで派手髪が私しかいないから、パッと見のインパクトはあるかな? と思うのと、東大出身なので、肩書もみんなに興味持ってもらえるかな? というのが負けないところです。ふたつ目は6年くらい、アイドル系のダンスをいろんな場面でしていて、大学のサークルで踊ってたり、アイドルのライヴをたくさん観て、かわいさや魅力的な動きとかアイドルっぽさの研究をしてたので、アイドルっぽさみたいなところは負けないと思います。

星野:水色担当の星野まおです。名前が一番読みやすいところと、ツイ廃でずっとTwitter(X)をやってるところが負けないところです。Twitterは大好きで、全然アイドルに関係ないTwitterばかりやってて、Twitterが人生になってて。Twitterで全部言っちゃうし、ずっとエゴサして"いいね"してるんですけど、"人を嫌な気持ちにすることは書かない"ってことだけは決めているので、読んだらみんな元気になれると思います。

莉桜:黄色担当の莉桜みきです。他のメンバーに負けないところは、自分では正直思いつかないんですが、初めて観てくれた人やいつも観てくれてる人には"笑顔がいいね"ってライヴ中の笑顔をよく褒めてもらえます。

-では、ミラミラが他のアイドル・グループに負けないところはどこですか?

紫煙:楽曲で言うとすごく振り幅があって、偏ってなくて。かわいい曲もあれば、みんなで一緒に楽しめる明るい曲もあるし、エゴみたいな曲もあったり(笑)。まだ2年経ってないのに、ライヴを観るたびにMirror,Mirrorの違った魅力を見せられるくらいの振り幅と曲数があって。すでに25~26曲あるので、そこは強みですね。

-初期楽曲から聴いていくと、表現の幅がどんどん広がっているのを感じます。

雲丹:最初の数曲はエモカッコいい系が多かったんですが、かわいい曲が何曲か入ってきて。最初は受け入れがたいと思ってたんですけど、"かわいい系も好き"ってファンも増えたし、私たちも積極的にやりたいなと思うようになって、今はどっちも魅せられるのが武器だし、どんな曲にも挑戦したいと思うようになりました。

-"個性派ピアノコア・アイドル"を自称するMirror,Mirror。サウンドをいろんな表情に彩ってくれるピアノ・サウンドもミラミラの強い武器のひとつですよね?

紫煙:ピアノって普通の音楽にもアレンジで入れるだけで表情が変わりますけど、ミラミラの曲は全部にピアノの音が入ってて。今回のアルバムだと「back mirror」とか「REM」とか、ピアノを押し出すところがあって、"そこがめちゃくちゃいい"って言ってくれる人もいます。ピアノにしか出せない音階とか、粒の音が多かったり、明るい曲ではダイナミックに弾く音があったり、ミラミラの曲にはピアノの良さが全部出ていて。ミラミラのサウンドは大好きだし、ミラミラっぽさもそこにあると思うし。ピアノの音がライヴの雰囲気みたいなものを作ってくれて、そこに引っ張られてるところもあると思います。

李縷:主にあるリズムだけでなくて、ピアノの音で取ってる振りもあって。初めて観る人は"どの音で取ってるの?"って驚く人もいますし、初めて曲を聴いたとき、私たちも"どうやって歌ったらいいの?"って思うことがたまにあるんです。その単純明快ではない感じが新しいし、聴いていくうちにどんどんハマっていくところだと思うし、ミラミラの曲は繰り返し聴くことで、楽しさが倍増していくと思います。

-デビューしてもうすぐ2年。現在に至るまでで、特に印象的な出来事やターニング・ポイントはありましたか?

巴月:ミラミラのワンマン・ライヴって今までソールド・アウトできなかったんですけど、先日の渋谷WWW Xでの4thワンマン("Mirror,Mirror 4th ONE MAN LIVE「Super Miraism Ⅳ」")で初めてソールド・アウトできて、"目標を達成できた"って達成感があったのがすごく嬉しかったです。

雲丹:会場が大きくなっても、来てくれるお客さんの数が変わらなかったら意味がなくて。今までより大きな会場でやって、ちゃんとキャパの人数を集めたっていう事実が見えたのがWWW Xのワンマンだったので、"ちゃんとファンが増えてるし、これだけの人が期待してくれてるんだ"っていうのが見えたのは嬉しかったし、やる気に繋がりました。

李縷:"ここにいる全員がスケジュールを空けて、ライヴを楽しみにして来てくれたんだ"と思ったらすごく嬉しかったし、ステージを観る視線とか楽しそうな顔を見て、"愛だな、ここは!"と思って泣くかと思ったし、"すごい幸せだな"と思いました。

星野:私は逆に3rdワンマンでソールド・アウトできなくて、みんなで"悔しい"って言ったことが印象に残ってて。今まで"楽しかったね"、"良かったね"みたいなことしか言ってなかったけど、3rdワンマンをソールドできなくて悔しいと思ったからこそ、そのあとの夏があって。夏にいっぱい頑張った結果4thワンマンのソールド・アウトがあったので、私は3rdワンマンがターニング・ポイントになっています。

紫煙:そうだね。ミラミラって明確な目標を公言もせず、"いい音楽を提供して、私たちも楽しくやる"って感じだったんですけど、3rdワンマンで初めての挫折というか、悔しさを知って。フェスだったり、争奪戦みたいな企画に出させてもらって、頑張ってる姿を初めてお客さんに見せて、4thワンマンという明確な目標を掲げて必死に頑張ったのが今年の夏だったので、それをお客さんが応援してくれてることも目に見えてわかったし、見てくれてるお客さんが私たちの思ってることを感じ取ってくれてたし。そんな私たちを、今回収録された「REM」がすごい支えてくれたっていうのもありました。

-最新ミニ・アルバム『MIRAISM 03』は"2023夏の総集編"とありますが、ミラミラにとって今年の夏はすごく大きかったんですね。

李縷:7~9月に「Chewing Star」、「REM」、「ココロマリアージュ」って3作連続リリースがあって、その3曲に夏を支えてもらった感じがありました。フェスとかでやっても、明らかに夏以前よりも聴いてくれる人が増えたし、SNSの反応でも明らかな変化や手応えを感じて。"この夏、でっかいことが起きたな!"というのはすごく感じました。

雲丹:前までは、私たちの楽曲ってきれいめだし踊りも難しいので、ファンの人がステージングを観ちゃってる感があったんですけど、振りコピしやすい「REM」をファンの方が一緒に踊ってくれたり、私たちも"一緒に踊れるよね?"とか煽りながらライヴをやったりして。"みんな、一緒に楽しんでくれてるのかな?"と不安になることもあったんですけど。最近はそれぞれの楽しみ方で楽しんでくれたり、一体感を感じることが多くて。

紫煙:明らかにフロアが変わったよね? "沸いてる"って感じがあって、ライヴっぽくなってきてるよね。

雲丹:みんなを巻き込めている感じもあるし、ライヴに一体感やグルーヴが生まれてて。"これがライヴ感か!"っていうのがやっと掴めてきた感じがあります。"音源だけじゃなくて、ライヴに来たほうがいいよ!"って自信を持って言えるグループになってきました。