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INTERVIEW

Japanese

SPECIAL OTHERS

2023年11月号掲載

SPECIAL OTHERS

Member:芹澤 “REMI” 優真(Key) 又吉 “SEGUN” 優也(Ba) 宮原 “TOYIN” 良太(Dr) 柳下 “DAYO” 武史(Gt)

Interviewer:石角 友香

-リリースされた頃の季節感があるなと思ったんですよ。

宮原:録って出し、作って出しみたいなところから季節感が出るのかもしれませんね。

芹澤:たしかに、季節の中で作って季節の中で出すから、ちゃんと自分も気温を感じながら作ってるんで。

-1曲目の「Fanfare」はファンファーレっぽさと言いますか、始まりにぴったりで、これはこういう曲ができたから1曲目に、っていうことだったんですか?

宮原:そうですね。

芹澤:そのテーマが"ドラクエ(ドラゴンクエスト)"の曲っぽいから良太が"「Fanfare」がいい"と。

-連続リリースしてることの手応えを感じ始めたのはどの曲あたりでした?

宮原:曲というか、ちらほら"すごいカッコいいバンド発見した"みたいな書き込みがあったときに"刺さってるな"って思ったのと、あとすっごいおじさんがライヴに来るようになったんですよ。これって今まで来てなかった人がYouTubeを観て来てくれたんじゃないかな、みたいなところから反応を感じましたね。

-「Early Morning」は特に季節感があるなと思いました。

宮原:たしかに寒そうですね。霧っぽい。たしか"朝靄"ってタイトルで作ってたんですけど、霧っぽさは感じてました。

-「Fanfare」も「Early Morning」も午前中に聴きたいなと思って。

柳下:"Early Morning"ってタイトルの通りですね、ほんとに。

-柳下さんのギターが日常的に聴きたい響きでした。

柳下:あー、歳取ったから(笑)。肩の力が入ってないです。

-そのワードは禁じ手ということで(笑)。

柳下:あぁ、もうNGワード(笑)。

一同:(笑)

柳下:でもみんなそうだと思うんですけど、昔のようにガツガツと演奏を"聴かせてやろう"みたいな気持ちがそこまで強くなくなって、どちらかというと自分と向き合って出てきた音を誠実に出すみたいなゾーンというか、そういう時期に来てますね。

又吉:あと影響としてたぶんちょっとあるなって個人的に思っているのは、やっぱり自分たちのスタジオがあって、そこでみんなでああだこうだ言いながら音を決めてったり、アレンジの部分とかが昔よりも本当に環境が良くなって、やりやすくなったんですよね。だからそのへんが余裕として表れているのかなって。レコーディングするときにもうできあがってるというか、自分の中でこういうふうに弾こうっていうのがある程度決められてると思うので、そのへんが余裕に繋がって演奏に表れてるんじゃないかなと。

芹澤:自分が何者なのかが40過ぎるとようやくわかるのかなって思ってるところがあって。アルバムを重ねて、『Anniversary』で"ロックやりたい!"とかなってきたけど、結局諦めるじゃないですか、いろんなこと。音楽以外のことも、20代の頃は全部できそうな気がしてたけど、でも全部諦めたときに自分が何者なのかがわかって、どういう音を自分が出したらいいのかとか、どういう音を出したらすげぇアガったり満足したりするのかやっと照準が定まったから、やっと日常的に聴けるものになったり、等身大のものになる。等身大って言ってたけど、実は今まで全然等身大じゃなかったんだなっていうか、すげぇ背伸びをずっと続けて続けて、無理して無理して無理して、やっと等身大に辿り着いてたのかなと思いますね。これは年齢を重ねたすごいいいところだと思ってます。

-それは説得力ありますね。では、みなさんご自分で主導して作られた曲で、手応えがあった曲を教えていただけますか。

宮原:わりと俺が主導して作ってるんですけど、どれかな?「Apple」とか、カッコいいギター作れたなって思いました。

-ナイスな3拍子ですね。

芹澤:「Falcon」とかすげぇ理想的な鍵盤弾けたなって思いました。エレピの音が。

-ちょっとキューバっぽいですね。

芹澤:たしかに。オクターバーっぽいというか。

宮原:あと「Bed of the Moon」はすごいいい曲だと思ってて。まだみんなにいい曲だって伝える余地がある、まだみんな気づいてないって勝手に思ってます。相当いい曲ですね、これは。