Japanese
Fusee
2022年09月号掲載
Member:伊藤 純平(Vo/Gt)
Interviewer:蜂須賀 ちなみ
2019年結成、2021年にソニーミュージック次世代ロック研究開発室主催のオーディションで準グランプリを獲得した4ピース・バンド、Fuseeが2nd EP『SKELETON』を完成させた。今作には、バンドのフィジカルが前面に出たアッパー・チューンや包容力のあるロック・バラード、初めてDTMで制作した曲など5曲を収録。バンド・サウンドは力強く、歌声には芯がある一方歌詞には、人間関係に難しさを感じている人ならではの生身の言葉が詰まっていて、このギャップがFuseeの魅力だ。Skream!初のインタビューでは、作詞作曲を手掛ける伊藤純平のパーソナリティを探った。
-伊藤さんはどういうきっかけで音楽を始めたんですか?
音楽は小っちゃい頃から好きだったんですよ。将来の夢は歌手だと言っていたし、お母さんがウルフルズが好きで、一緒にミュージック・ビデオ集を観ながら、ずっと歌っているような子でした。一時期"人前で歌うなんて恥ずかしい"っていう時期もあったんですけど、中3の頃にカラオケにハマって、歌うのがまた楽しくなってきて。あと、高1の頃、深夜のオーディション番組を観て"歌をめっちゃ頑張ってる人ってカッコイイな"と思ったのも自分にとっては大きかったですね。そこからさらにカラオケにハマっていって、学校終わったら友達とカラオケ行って、歌って、録音して、家帰ってからそれを聴き直して......ということを週3、4ペースでやるようになって。それで高3の三者面談のとき、先生やお父さんの前で初めて伝えたんです。"俺、音楽がやりたいから、専門学校とか考えちゃったりしてるんですよね......"って。
-ずいぶんふわっとした言い方ですね(笑)。
そうなんですよ(笑)。だけど先生から"そんなに甘い世界じゃないよ"と止められて、まぁそう言われるよなと思って。だから将来のことも考えて全然興味ないけど、ビジネス科の大学に行くのもいいかなとなんとなく思っていたんですけど、お父さんにそう伝えたら"お前の人生それでいいの?"、"本当にやりたいことだったら応援するけどね"と怒られて。
-いつの間にか音楽の話がなくなっちゃってますもんね。
はい。それで"音楽やってみたいんだよね......"と本心を伝えたら、次の日に専門学校の体験入学に連れて行ってくれたんです。高校のときは授業中寝ていることもあったし、ノートもとらなかったんですけど、体験入学の授業はめちゃめちゃ面白くて90分があっという間に過ぎていきました。そこで"あ、音楽めちゃめちゃ楽しい"と思って、心を入れ替えて"俺、音楽がやりたい"と改めてお父さんに言ったら"じゃあやりなよ"と言ってくれて。そのままその学校の作曲科に通い始めて、今に至るという感じですね。
-Fuseeの曲を聴いたとき、本当に伝えたいことを上手く伝えられない人の歌だなと思ったんですよ。だから今話してもらったエピソードはすごく腑に落ちましたね。伊藤さんは、進路決定という大事な場ですら、自分の思っていることをはっきり言えない人なんだなと。
(笑)伝えたいことを上手く伝えられないというのは、たしかにそうだと思います。別に人と接することが嫌なわけではないんですけど、人間関係で悩むことはたくさんありますね。僕、結構わがままで、人と一緒に何かをするのが向いていない人間なんですよ。自分の意見は絶対に曲げたくないから、昔からスポーツをやるにしても、個人スポーツじゃなきゃ続かなくて。テニス部だったんですけど、ダブルスは絶対に嫌だったので"僕はシングルでお願いします"と言っていたくらいでした。そのくらい、人と何かを一緒にやるのが本当に苦手なんです。
-でもバンドをやっていると、メンバーと意見がぶつかることや、相手の意見を受け入れなきゃいけない場面も当然発生しますよね。
そうですね、だから最初は専門の先輩から"バンドやろうよ"と誘われてもめちゃめちゃ断っていたし、Fuseeの前に3ピース・バンドを組んでいたんですけど、バンドを始めたばかりの頃は"やっぱり無理だ"、"バンド向いてないかも"と思う瞬間も結構ありました。でもFuseeでは、俺がバーッと意見を言ったとしても、メンバー同士で揉めるような雰囲気にはならなくて。結成したての頃は(他のメンバーに対して)"やる気あるのか?"と思っていたんですけど、そうじゃなくて、みんなも俺のことを理解しようとしてくれていたんですよね。例えば、ギターのみとめはこだわりの強い人だから"ギターはこうしてほしいんだよね"、"え、俺はこうしたいんだけど"という感じで自分と意見がぶつかることもあるけど、最終的にはふたりの意見をいい塩梅で合わせたものを持ってきてくれるんです。ベースのななみは、俺が好き放題言った意見をまとめてくれるし。ドラムのふじーあきらは、高校と専門学校の同級生で唯一の同い年ということで、一番頼れるし。最近は、バンドに向いていない自分でも、この人たちとなら続けていけるんじゃないかと思えています。
-Fuseeとして活動を始めるときに、メンバーと"こういうバンドにしたいよね"と話すことはありましたか?
ギター、ベース、ドラムの順にバンドに誘ったんですけど、最初みとめとふたりだったときにそういう話をしました。ギターはNIRVANAとかが好きなやつなので、ロックな感じのバンドがやりたいと言われたんですよ。だけど俺はそういう音楽をあんまり聴かないし、back numberやウルフルズが好きなので、歌モノがやりたくて......だからちょっと意見が食い違ったんですよね。そこで自分が"俺らちょっと合わないかもしれないね"と言っちゃったんですけど、みとめが"こういうバンドをやっていこうぜ! と決めなくてもいいと思う。ジャンルにとらわれない音楽をやりたい"と言ってくれて、俺も"たしかに。そのほうが面白いかもな"と思って。なので、バンドの方向性は結局定まっていなくて、お互いのやりたいことを混ぜ込んでいって、いいものを作ろうという感じになりました。
-結果的に、音はロックだけど、歌がガツンと入ってくるバンドになっていて。伊藤さんとみとめさんのイメージが混ざり合って、今のバンド像ができあがっているような印象があります。
そうですね。前のバンドを組んでいた頃よりも今のほうが、(メンバーと)上手く交ざり合ってきたように自分も感じています。
-あと、歌や音がこれだけ力強いのに、歌詞は必ずしも逞しくはなくて。自分の弱さや情けない部分もそのまま書いていますよね。
あー......。さっき言いたいことを上手く言えないという話がありましたけど、たぶん俺は、人との揉めごとをなるべく避けるように生きてきたんですよ。揉めるのが単純に面倒くさいし、ケンカのあとに気まずくなるのが苦手だから、"別に深く関わらなきゃいいや"という感じで、友達を限定していったというか。だから結局上辺だけの付き合いでしかなくて、めちゃめちゃ仲のいい友達はそんなにいないっていう人間だった気がします。僕は歌詞であんまりカッコいいことを言っていないんですけど、友達とかにこういう話をしたら、ネガティヴな話に聞こえるだろうし、もしかしたら聞いていて嫌な気持ちにさせちゃうかもしれないなと思うんですよ。だけど、音楽に乗っけたら美しく聴こえるし、だからこそ歌詞には自分の情けない部分も書ける。音楽では、自分の思っていることを表現できるし、"こういうことを考えているんだよ"と発信できる。自分はそこに喜びを感じているし、そういう場ってなかなかないから、素晴らしい経験をしているな、音楽をやっていて良かったなと常に思っていますね。音楽を始めてからは、家族から"変わったね"と言われることが増えました。感情をちゃんと出すようになったというか、"怒ったりすることが多くなったね"とよく言われますね。
-それこそ「空に泣く君」は、人前で泣けない"君"に対して、"泣いてもいいんだよ"とと伝えてあげている曲ですよね。
そうですね。これは韓国ドラマを1本観終わったあとに歌詞を書いた曲です。このEPは恋愛系の歌詞が多いですけど、やっぱり俺は、何か上手くいっていない人にFuseeの曲を届けたいなと思うんですよ。上手くいっている人が聴いてくれても全然いいし、聴いてくれること自体がありがたいというのはもちろんあるんですけど、結局、自分が届けたいのは上手くいっていない人だなという気持ちがあります。
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