Japanese
Made in Me.
2021年11月号掲載
Member:彦(Gt/Vo) ゆかり(Syn/Vo) じゅんちゃい(Gt/Cho) U sucg :):(Ba/Cho) DAIKI(Dr)
Interviewer:吉羽 さおり
初の全国流通盤となるフル・アルバム『Re:Habilis』をリリースする、横浜/町田を拠点とするバンド Made in Me.。自身を"Xeno(異質な) mixture rock band"と呼び、その音楽は多彩なロックやヒップホップ、エレクトロ、ポップスなどジャンルを横断しているだけでなく、新しい自分たちだけのブレンドで、リズムで、鋭いエッジのものを作り上げ、それでいてキャッチーさや、リスナーが心惹かれる遊び心やトラップを仕掛けた、ワクワクするクリエイティヴな音楽を作り上げている。ギター1本でも歌えるような歌と、その音楽的な試みをしっかりと両立させているのが面白い。この独自の音楽はどんなふうに生まれているのか、バンドの始まりから話を訊いた。
こんなにも情報が溢れた時代に、リヴァイヴァル上映は興味がない
-Skream!初登場になりますので、まずはバンドの成り立ちから教えてください。結成は2015年ですが、どうスタートしているんですか。
U sucg :)::もともとのメンバーは僕と彦と、あとは男性ドラムの3ピースで始まっているんです。当時はわりと普通の歌モノのギター・ロックだったというか。
彦:アレンジがシンプルで、歌も日常的なものでしたね。
U sucg :)::ラップはしてなかったよね。
-それがどの時点で今のような形になっていくんですか。
彦:兆しがあったのは2017年くらいですかね。
U sucg :)::最初のドラムが抜けて、ゆかりがドラムとして加入して、3ピースでやっていたんですけど。BlackBlankという町田の後輩のバンドとツーマンでスプリット・ツアーを回ろうというときに、テーマをひとつに絞った曲を書こうとなったんです。それで「19hours」(同ツアーより発売されたスプリット・シングル『Reincarnation』収録)という曲を書いたんですけど、そのときにラップとかもやり始めて、大幅に展開していくような曲を作るようになって。そこからより複雑なほうにいきましたね。
じゅんちゃい:その曲を僕が聴いてハマって、Made in Me.に加入させてくれって言ったんです。もともと友達で、レコーディングに遊びに行ったときに、めっちゃいい! って思ったんですよね。そのあとライヴを観に行ったときに、"俺が入ったらめっちゃ良くなるから"とか"金になりそうなバンドだから"って言ったんです(笑)。
-将来性があるし、本気でやっているのが見えたんですね(笑)。
彦:じゅんちゃいとは以前、一緒にバンドをやっていたんです。で、当時じゅんちゃいが売れそうなほうのバンドを選んでやめていったこともあったので(笑)。その鼻が利いてるんだったら入ってよっていう。でも僕がこのMade in Me.を始めたときは、売れたいとかじゃなくて、なんとなくバンドに疲れちゃってたから適当に音楽がやりたくて始めたんです。U sucg :):は当時そんなにバンドのキャリアがなかったんですけど、同世代の仲間との企画があったときに僕らだけ全然ガツガツしてないっていうか──もちろんライヴはちゃんとやるんですけどね。そこで同世代の頑張ってる雰囲気を肌で感じるわけじゃないですか。U sucg :):がそこで何か食らったのかわからないですけど、打ち上げで"バンド、本気でやりたいんだよね"って言ったんです。いやいやいや、最初のコンセプトと違くない? って思ったけど、でもたしかにU sucg :):が言いたいことはわかるし。お前、俺を本気にさせるのはどういうことかわかるかっていうので、もう一度心に火をつけられた感じがありましたね。そうなったらそうなったでストイックなタイプなので。じゅんちゃいが、"売れそうだから入りたい"っていうのは、マジ? っていう感じだったし。じゅんちゃいが入ることで音楽的にかっこ良くなるのはわかっていたし、何より売れそうっていうのが潔かったし、ウケたし、じゃあ入ってよという感じで4人になりましたね。
U sucg :)::それが2018年かな。
DAIKI:その1年後くらいですかね、僕が関わり始めたのは。もともと別のバンドで活動していて、Made in Me.の友達みたいな感じだったんですけど。じゅんちゃいと似たような感じで曲がめっちゃ好きで、お前らマジで曲いいのに、音源の音がダメすぎるから騙されたと思って俺に録らせてくれっていうところから関わり始めたんです。それで1年くらいプロデュースみたいな形で関わっていたんですけど。その間に、ゆかりがドラムを外れてシンセ/ヴォーカルになったりして、バンドの形が変わってきて。
彦:最初はゆかりに歌わせるつもりはなかったけど、僕は歌が上手いわけじゃないので、コーラスとかでサポートしてほしいというところから徐々に歌うパートが増えて。声を足していったら曲も良くなっていったので、どんどんゆかりが歌う負担が増えていったんです。ドラマーだけど、結構な量を歌わせていたんです──それはそれですごくかっこ良かったんですけど、やっぱり大変で。でも歌も好きになってくれたから、シンセ/ヴォーカルとして前に出るのはどうかってなったんです。それですぐDAIKIにドラムとして入ってもらうというのはなかったんですけど、"お前(DAIKI)が入らんと、このバンド終わるで"くらいのムーヴに持ち込んで、口説きに行きました(笑)。
DAIKI:そういうことになっていましたね。
彦:見えたんですよ、この5人でやってる形が。これで最強だわっていう。これで売れなかったら俺の責任じゃないわっていうくらいまで見えていたので。どうにかそういうふうに人事異動をして。
-ゆかりさんはバンド加入当初から数年で、パートが大きく変化した感じですよね。
ゆかり:私自身、初めてのこともあったのでめちゃめちゃ迷惑もかけましたけどね(笑)。もともと私はふたり(彦、じゅんちゃい)がやっていたバンドのお客さんとしてもよくライヴに行っていたんです。そこから考えると、5~6年でこういう感じになっちゃったなっていう。
U sucg :)::驚きがあるよね。
-しかもそれぞれ濃いメンバーが揃ったじゃないですか。ゆかりさんは今もすごく控えめな感じですけど、この猛烈なメンバーの中でどういう感じでいるんですか。
ゆかり:そうですね(笑)。みんなが楽しかったらそれでいいかなって思います。
U sucg :)::ツアーのときにゆかりがメンバーの後ろを歩きながら、インスタのストーリーを撮ってることがあって。
じゅんちゃい:また男子が騒いでる~みたいな感じでね。
U sucg :)::そういう距離感なんですよね。お前も映れやって思うけど。
ゆかり:楽しそうで何よりだなって思うんです。そういう姿を見てるのがまた楽しいんですよね。
-もともと鍵盤楽器などもやっていたんですか。
ゆかり:ピアノはずっと習っていたんですけど、シンセでやるのは初めてだったんです。ヴォーカルというのも、やってみるまでまったく選択肢としてなかったくらいなので。でもいろいろ自分のパートを貰ってやっていたら、楽しくなってきて。すみません、ドラムはやめてもいいですかっていう流れになったんです。
-そのひと言があったからこそ、Made in Me.の音楽的な発想も広がった感じがありそうですね。
U sucg :)::でも、もともと俺以外のメンバーはほぼいろんな楽器が弾けちゃうんですよ。
彦:だから究極、いろんな入れ替えはできちゃうんです。ただ、それぞれのバランスを取ったときに、この状態が一番力を出せる状態で。でも、入れ替えてもそれはそれで良さがあるバンドだと思うから、そういうのも余興的にはやってもいいと思うし、いろんな形で表現はしてみたいですね。
-最初にバンドのレコーディングに関わったDAIKIさんは、Made in Me.のどんなところを引き出したいって思ったんですか。
DAIKI:当時、自分も他人のバンドをプロデュースするっていうものをやり始めたところだったので、悪い言い方をするとめっちゃいいモルモットやったんですよね。
彦:うんうん。
DAIKI:関係値的にも友人だったし、音楽に対しての思想とか、そもそもの脳みそにある音楽のボキャブラリーが大きい人たちなので。自分が、その脳みそで鳴ってるものを波形にするという感覚で。自分のスキルアップと合わせつつやってきたという感覚でしたね。
-いろんなタイミングや、それぞれの思いが噛み合ってこのバンドができていった感じなんですね。
彦:そうですね。でもここからもその噛み合わせをわざと外して、また違う形で噛み合わせるとかをやっていきたい感覚です。
-それは今回の作品にもすごく感じていて。なんでこういう音楽が生まれたんだろうっていうくらい一筋縄でない曲、サウンドだし。単純に、普通は嫌なんだなっていうのがわかります。
じゅんちゃい:はははは(笑)。たしかに。
彦:そうですねぇ。
U sucg :)::そのひと言に尽きますね。それはたぶん、じゅんちゃいが"逆張り"っていう言葉を持ってきたところからです。
じゅんちゃい:以前やっていたバンドでよく、人の期待に応えるとか応えたいというのが会話にあがっていたんです。でも人の期待に応えるってことは、みんなが予想しているものを出すってことじゃないですか。それじゃいつまで経っても、何も超えられないなって気持ちがずっとあって。みんなが予想すらしていなかった方向を打ち出すことで、より強く印象に残ると思うんです。一緒にやり始めたときに、彦ともそういう話をしていたんですよね。スタジオでも"お前リード・ギターで入ったけど、ずっとコード弾いてなよ"みたいな感じで、俺がコードばっかり弾かされるとか。で、彦が歌いながらリード・ギターを弾くみたいなのも、お客さんからしたら"あの人リード・ギターで入ったのに、なんでずっとコード弾いてるんだろう"っていう面白さがあるとか。そういうちぐはぐさが味になるんじゃないかっていう。これはどのバンドにも思うことなんですけど、ちぐはぐであればあるほどかっこいいのでは? って。そういう話をみんなにしたんです。
-それでそういう曲作りやアレンジに意識的にしていったんですか。
彦:その逆張り訓練が、3年前くらいからかな?
U sucg :)::そうだね。
彦:自分もそういう感覚がもともとあったけど、気づけてなかったというか、どこかで蓋をしていた感じだったんです。俺らは自分たちを、"Xeno mixture rock band"と言っているんですけど。Xeno(ゼノ)って異質とかそういう意味で、その異質性を持ってるバンドなんてほぼいないじゃんってなったときに、全然面白くないなって思っちゃったんですよね。ロックは死んだとかそういう論争があるけど、その次元でもないからっていう。そこへのヘイトがめちゃめちゃ強いんですよね。でも別にケンカを売っているわけじゃなく、その吐き出し口としてこういう形、絶対的に違うものを放っているっていうか。この時代に、リヴァイヴァル上映は興味がないんです。こんなにも情報が溢れているのに、それをもっとミックスしていく感覚の人間が少なすぎるなって思うので、新たなひとつの規範や土台を作るために、そういうジャンルを作りにいくっていう意味で、今このバンドをやっていってる感覚ですかね。
DAIKI:わかる。それはこのアルバムの説明になっていると思うよ。
じゅんちゃい:逆張りをしていった数年間をこの1枚にぶち込んだ感覚はありますね。
LIVE INFO
- 2025.07.02
-
ヤングスキニー
キュウソネコカミ
SHE'S
Saucy Dog
Hump Back
Laura day romance × Billyrrom
Jean-Ken Johnny(MAN WITH A MISSION)/ 寺中友将(KEYTALK)/ 谷口 鮪(KANA-BOON)/ アユニ・D(PEDRO)
ドミコ
岡崎体育
- 2025.07.03
-
ヤングスキニー
キュウソネコカミ
斉藤和義
go!go!vanillas
蒼山幸子
kobore × プッシュプルポット × Brown Basket
PK shampoo
TenTwenty
Saucy Dog
ビレッジマンズストア
クジラ夜の街
KALMA
the dadadadys
神聖かまってちゃん
サカナクション
フィロソフィーのダンス×清 竜人25
岡崎体育
- 2025.07.04
-
Nothing's Carved In Stone
MAN WITH A MISSION
斉藤和義
ExWHYZ
GRAPEVINE
SAKANAMON
LOCAL CONNECT
the shes gone
ビレッジマンズストア
蒼山幸子
kobore × プッシュプルポット × Brown Basket
女王蜂
ザ・シスターズハイ
のうじょうりえ
DOLL PARTS
カナタタケヒロ(LEGO BIG MORL)
GANG PARADE
佐々木亮介(a flood of circle)
大原櫻子
緑黄色社会
ポルカドットスティングレイ
リーガルリリー
浅井健一
サカナクション
Mom
- 2025.07.05
-
Nothing's Carved In Stone
SAKANAMON
鶴
THE ORAL CIGARETTES / ヤングスキニー / 水曜日のカンパネラ ほか
reGretGirl
GLIM SPANKY
チリヌルヲワカ
キュウソネコカミ
ART-SCHOOL
コレサワ
[Alexandros]
フラワーカンパニーズ
shallm
go!go!vanillas
アーバンギャルド
ExWHYZ
FINLANDS
"見放題大阪2025"
GRAPEVINE
片平里菜
HY
SCOOBIE DO
the shes gone
怒髪天
荒谷翔大
the dadadadys
envy
サイダーガール
緑黄色社会
め組
Helsinki Lambda Club
androp
WtB
ASP
Conton Candy
The Slumbers
有村竜太朗
- 2025.07.06
-
PEDRO
Creepy Nuts
UVERworld
鶴
ビッケブランカ
sumika / Novelbright / Omoinotake ほか
荒谷翔大
reGretGirl
[Alexandros]
竹内アンナ
go!go!vanillas
ネクライトーキー
FIVE NEW OLD
DYGL × Newspeak × ANORAK!
片平里菜
PK shampoo
GLIM SPANKY
"見放題名古屋2025"
女王蜂
SCOOBIE DO
怒髪天
チリヌルヲワカ
ART-SCHOOL
Bimi
jizue
クレナズム
halca
HY
SIX LOUNGE
ドレスコーズ
LEGO BIG MORL
有村竜太朗
フラワーカンパニーズ
- 2025.07.07
-
ビレッジマンズストア
ナナヲアカリ
NakamuraEmi
浅井健一
- 2025.07.08
-
TENDOUJI
Hump Back
go!go!vanillas
ビレッジマンズストア
the dadadadys
kobore × プッシュプルポット × Brown Basket
銀杏BOYZ
- 2025.07.09
-
SHE'S
いきものがかり
Maki
山内総一郎(フジファブリック)
- 2025.07.10
-
TENDOUJI
Saucy Dog
礼賛
いきものがかり
浅井健一
ヤングスキニー
キュウソネコカミ
BBHF
the dadadadys
Hello Hello
GRAPEVINE
ザ・シスターズハイ
Organic Call
downy
四星球
- 2025.07.11
-
TenTwenty
女王蜂
TENDOUJI
なきごと
the shes gone
フレンズ
Saucy Dog
Laughing Hick
浅井健一
WtB
yutori
ビレッジマンズストア
古墳シスターズ
東京スカパラダイスオーケストラ
ヤングスキニー
キュウソネコカミ
のうじょうりえ
賽
ヤバイTシャツ屋さん × Perfume
wacci
KALMA
LITE / DO MAKE SAY THINK / HOTEL NEW TOKYO
GLIM SPANKY
Mirror,Mirror
reGretGirl
四星球
Rei
- 2025.07.12
-
大原櫻子
星野源
藤沢アユミ
FIVE NEW OLD
ASP
コレサワ
あれくん
ART-SCHOOL
SAKANAMON
女王蜂
LOCAL CONNECT
BLUE ENCOUNT
竹内アンナ
いゔどっと
PK shampoo
荒谷翔大
ACIDMAN
ズーカラデル
夜の本気ダンス × BRADIO × 8otto
チリヌルヲワカ
Homecomings
ブランデー戦記
[Alexandros]
鶴
SVEN(fox capture plan)
YUTORI-SEDAI
ビレッジマンズストア
GRAPEVINE
Nothing's Carved In Stone
ADAM at
WtB
Eve
有村竜太朗
Bimi
MAPA
安藤裕子
蒼山幸子
古墳シスターズ
斉藤和義
原因は自分にある。
怒髪天
渡會将士
マオ(シド)
- 2025.07.13
-
星野源
あれくん
SVEN(fox capture plan)
CYNHN × タイトル未定 × fishbowl
TenTwenty
板歯目
SAKANAMON
LOCAL CONNECT
FIVE NEW OLD
ASP
YOASOBI
BLUE ENCOUNT
コレサワ
鶴
"HELLO INDIE 2025"
なきごと
ズーカラデル
UNCHAIN
ART-SCHOOL
有村竜太朗
アルコサイト
[Alexandros]
寺口宣明(Ivy to Fraudulent Game)
チリヌルヲワカ
GRAPEVINE
Nothing's Carved In Stone
Homecomings
ADAM at
ブランデー戦記
Eve
神はサイコロを振らない
荒谷翔大
カミナリグモ
FUNNY THINK
ぜんぶ君のせいだ。
VOI SQUARE CAT
安藤裕子
古墳シスターズ
東京スカパラダイスオーケストラ
reGretGirl
斉藤和義
原因は自分にある。
トラケミスト
- 2025.07.14
-
Mirror,Mirror
- 2025.07.15
-
有村竜太朗
板歯目
BLUE ENCOUNT
桃色ドロシー
[Alexandros]
Mirror,Mirror
TENDOUJI × 浪漫革命
SCOOBIE DO
キミノオルフェ
羊文学
Saucy Dog
Ivy to Fraudulent Game
RELEASE INFO
- 2025.07.02
- 2025.07.03
- 2025.07.04
- 2025.07.05
- 2025.07.06
- 2025.07.07
- 2025.07.08
- 2025.07.09
- 2025.07.10
- 2025.07.11
- 2025.07.13
- 2025.07.15
- 2025.07.16
- 2025.07.18
- 2025.07.19
- 2025.07.20
FREE MAGAZINE
-
Cover Artists
音ノ乃のの
Skream! 2025年06月号