Japanese
Rei
Interviewer:石角 友香
ミニ・アルバム『SEVEN』から1年ぶりとなる新作は通算2作目のアルバム。卓越したギター・プレイはもちろんのこと、ヴォーカリストとして繊細で孤独だったり、幼さや儚さの残る表現も聴かせてくれる新鮮な1枚だ。奇しくもコロナ禍における制作となった本作は、自然ともとからあった作品テーマに、リスナーがリアリティを感じられる側面も大いにあるだろう。加えて、今回はSOIL&"PIMP"SESSIONSとのコラボレーションを実現するなど、音像の新しさや多彩さも魅力。シンガー・ソングライター&ギタリスト、Reiの音楽家、そして、人としてのポジティヴな前進を体感できる作品の制作プロセスについて訊いた。
-「Categorizing Me」のMVが新鮮でした。儚いような心地よいような仕上がりで。
はい。素直な曲が書けたと思います。
-今回そういう側面が濃いアルバムかなと思いました。ちなみに最近のブログに"もう、新しい音楽を世に放つだなんて傲慢なこと許されないんじゃないか"と書かれていましたが、どんな思いがあったんですか?
誰もが生きてる意味とかを考えた時間だったとは思います。私もやはりライヴでステージに立たないので、受け取ってくれる人がもういなくなってしまったんじゃないか? みたいな恐怖にも駆られまして。受け取ってくれる人がいないのに、新作を出す必要があるのか己に問いただしていました。でも、自分と音楽の関係というのは、切り離せないものですし、生きることは表現することそのものなので、誰もそこにいなかったとしても、今湧き出ている感情を形にしたいなと思って作った作品になっています。
-もう少しカジュアルな話をすると、春の自粛期間中はどう過ごしていらっしゃいましたか?
ものをたくさん作ってました。いろんなものを作りましたね。机とか棚とか作りましたし。あとはペーパー・クラフトのミニカーを80台ぐらい作りました。
-すごい! 80台は壮観でしょうね。
壮観でした。駐車場を作りたいっていう発想から、駐車場を作るにはたくさんの車が必要だろうということで。
-何かを自分で作って楽しむ機会は増えましたね。
私も含めてですけど、たくさんの人が"作る"を体験したっていうのはとっても素晴らしいことだと思います。作るってとても難しいし、とても楽しいことだし、完成したときの達成感もありますけど、やっぱり作った人にしかわからない気持ちがあるんじゃないかなと。私たち音楽家だったり、芸術家はみなさん作る過程があって、レンジでチンしたみたいにいきなり作品ができるわけではないので。その"作る"経験をみなさんがしたからこそ、こういうひとつひとつの丁寧な過程を辿って作品ができるんだなっていうことに、少しでも思いを馳せていただけたら嬉しいなと思います。
-没頭できて良かったという人も結構多いみたいですね。
そうですね。コロナによってというよりは、みなさんに時間ができたことによって、視界がクリアになって自分が必要としてるもの、必要としていないものの区別がよりついたのかなと思います。
-作品の話に移ると、前作の『SEVEN』(2019年リリースのミニ・アルバム)で第2章の軸を作られたということだったんですが、今回のアルバムは強気なReiさんもすごくパーソナルなReiさんもどっちも近さを感じて。
そうかもしれないです。
-アルバムのヴィジョンは考え始めたときと、この春以降の状況で変化した部分はありますか?
奇遇なことにもともとこの作品を作ろうと思った去年末ぐらいに、メッセージのテーマとして"Naked"があって、サウンドのテーマとして"NEO-TRAD"っていうその2本軸で作品を作ろうと思っていました。ADELEの『25』とか、ああいう人となりがあらわになるような作品を作りたいと思って作り始めたら、こんな事態になって、偶然そこがすごくリンクした感じです。
-今回はお馴染みの真船勝博さんとHAZEさんとのトリオや、Reiさんの歌とギターと打ち込み、あとはSOIL&"PIMP"SESSIONSとのコラボなど、曲によってフォーミュラが変わりますね。
今回成功したなと思ったのがメッセージ・テーマだったり、歌詞の質感だったり、音楽の耳心地、そういうものはすごく統一感のある1本筋の通った作品になった一方で、飽きのこない作品にもなったかなと思います。一曲一曲、すごく丁寧に立ち位置の棲み分けみたいなものをしていったので。同じような曲がないので、それぞれお楽しみいただけると思います。
-楽曲の最初の始まり方、作り方は変わっていないんですか?
作り方は変えた部分もあります。例えば、SOIL(SOIL&"PIMP"SESSIONS)さんとのコラボレーションの曲(「Lonely Dance Club (w/ SOIL&"PIMP"SESSIONS)」)はもともと私が作っていた曲があって、それを持ってスタジオに入ったんです。イントロが2パターンあったんで、"どっちがいいかな"って実際に演奏してみて作るとか。あとはバンドで録音が終わったあとに、メンバーの社長(Agitator)さんと一緒に、"ここは打ち込みにしてみよう"とディスカッションをしながらアレンジした部分とか、そういうのは自分にとって新しいアレンジの試みでした。
-SOILのサウンドの中にこれだけギターが入っているのが面白いですね。
たしかにそうですね。
-すごくハードボイルドな音が聴けます(笑)。
(笑)ギター・ソロはこだわりましたんで、ぜひ聴いてください。
-SOILのファンの方にギターが入るとどうなるかも聴いてほしいですね。
そうですね。そういう意味ではいい席が空いてました(笑)。
-冒頭はSOILのカラーというか、"DEATH JAZZ"から始まっていくけど、内容は女性の心情だったりするので、そこも面白くて。
"Lonely"と"Club"は、相反する意味を持つ言葉だと思うんですけど、そういう離れ離れだけど、同じ場所にいるような、表現としてあえて逆の意味を持つ言葉をタイトルに持ってきたら面白いかなと考えました。
-たしかにLonelyであることを共有してれば、架空ではあるけれども、繋がれる。
そうですね。架空なんだけれども、すべての人が孤独と向き合った2020年だったと思うので。でも、幸い地球上には自分以外の人間も生きているということで、ひとりきりなのは自分ひとりじゃないよということです。
-この「Lonely Dance Club (w/ SOIL&"PIMP"SESSIONS)」のあとに、"同じ人なのか?"というようなテンション感の違う「Stella」があって。
でも、「Stella」と「Lonely Dance Club (w/ SOIL&"PIMP"SESSIONS)」の主人公って、私の中ではおんなじ人なんですよ。今回、主人公をとても明確にひとりの人物として描けたので、表現がワンステップ上がったかなという自負はあります。
-「Stella」はヴォーカルに関して無防備というか、かわいい印象を持ちました。
今作では歌の印象を強く残したいなという気持ちがあったので、それはものすごく意識しながら作りました。言葉もとても丁寧に紡ぎましたし、アレンジメントもギターが歌を凌駕しないよう気をつけました。「Stella」は自分の無防備さとか、声質の幼さみたいな部分を包み隠さずにレコーディングした曲です。そういうのは自分にとってコンプレックスではあったんですけど、声の幼さみたいなものはある意味、純粋な印象を与える資質なのかなと思ったので、そのあたりは今回チャレンジしてみたことではあります。
-"Naked"というテーマの部分ですね。
ひとりの人間の中にいろんな色合いがありますから、そういうものをブレずに描くというのはひとつの挑戦でした。いろんな側面を見せていくと、まるで違う主人公がそこにいるかのように見えてしまう危険性もあると思うんです。でも、基本的に同じ人なんだけど、機嫌がいいときと悪いときや、落ち込んでるときと楽しいとき、みたいな感じで描くっていうのはちょっとしたチャレンジでしたね。
-アルバムの冒頭部分の力強い曲に続いて、柔らかい「Categorizing Me」がくると、よりグッとくるというか、すごく言葉が入ってくるのもそのせいかもしれないですね。
嬉しいです。今回は自分らしい言葉に出会えた制作期間だったなと思います。
-この楽曲の肩の力を抜けさせてくれるというか。
サウンド的には柔らかい部分もあるんですけど、根本には怒りとか悔しさとか、実はそういう感情がもとになってる曲なので。そういう、繊細に描いた感情表現を何度も聴いて汲み取ってもらえたらいいなと思います。
-パーソナルで癒される理由がちゃんと述べられているからだと思うんですよね。みんな同じような心情を思い浮かべるというか。
そうですね。弱さとか、傷ついてる様子とか、そういうものを表現するのは自分自身もとても勇気を要しました。だけど、それを表現して私自身失うものなんてないかなと思いましたし、同じような気持ちを抱いている方がいらっしゃったら、"あ、私とおんなじ感情を抱いている人がここにいる"っていうふうに感じてもらえたらいいなと思っています。
-何曲かReiさんの歌とギターと打ち込みの曲がありますが、それらもシンプルにして十分という感じがして。
そうですね。日常の中でも必要なもの、不必要なものがわかったところがあるのですが、まさに音楽の中でもそうで。本当にこの楽器がここに必要なのかとか、この歌詞はここまで説明しなくても、きっと私たちわかり合えてるよねっていう、リスナーとの信頼関係で説明しすぎなくても済む部分があったので、音楽の中でも不必要な部分をなるべく排除して作りました。
LIVE INFO
- 2025.10.28
-
終活クラブ
SIX LOUNGE
アイナ・ジ・エンド
YOASOBI
吉澤嘉代子
藤巻亮太
超能力戦士ドリアン
サニーデイ・サービス × NOT WONK
リュックと添い寝ごはん
- 2025.10.29
-
吉澤嘉代子
Damiano David(MÅNESKIN)
amazarashi
キュウソネコカミ
moon drop
怒髪天
- 2025.10.30
-
超☆社会的サンダル
LONGMAN
YOASOBI
凛として時雨
夜の本気ダンス
キュウソネコカミ
SIX LOUNGE
打首獄門同好会
Nikoん × Apes
挫・人間
- 2025.10.31
-
すなお
ExWHYZ
吉澤嘉代子
東京スカパラダイスオーケストラ
LONGMAN
YOASOBI
ガガガSP
フリージアン
FINLANDS
Newspeak
夜の本気ダンス
go!go!vanillas
超能力戦士ドリアン
インナージャーニー
岸田教団&THE明星ロケッツ
ポップしなないで
RAY
アイナ・ジ・エンド
- 2025.11.01
-
東京スカパラダイスオーケストラ
怒髪天
PIGGS
超☆社会的サンダル
ポルカドットスティングレイ
MONOEYES
シド
LACCO TOWER
Mrs. GREEN APPLE
ズーカラデル
LiSA
Omoinotake
"ボロフェスタ2025"
ドミコ
TOKYOてふてふ
Dannie May
SIX LOUNGE
hockrockb
go!go!vanillas
osage
WurtS
RADWIMPS
The Biscats
brainchild's
ぜんぶ君のせいだ。
INORAN
chilldspot
moon drop
インナージャーニー
KANA-BOON
AFTER SQUALL
松永天馬(アーバンギャルド)
NANIMONO
愛美
CYNHN
DeNeel
kobore
the cabs
離婚伝説
[Alexandros] / WANIMA / UNISON SQUARE GARDEN / くるり ほか
- 2025.11.02
-
osage
OKAMOTO'S
PIGGS
HEP BURN
秋山黄色
吉澤嘉代子
MONOEYES
セックスマシーン!!
ビレッジマンズストア
離婚伝説
Mrs. GREEN APPLE
ズーカラデル
"ボロフェスタ2025"
KING BROTHERS
wacci
Laura day romance
PIXIES
WurtS
Devil ANTHEM.
TOKYOてふてふ
RADWIMPS
Dannie May
ぜんぶ君のせいだ。
INORAN
キタニタツヤ
moon drop
KANA-BOON
AIRFLIP
ハンブレッダーズ×秀吉×囲碁将棋
羊文学 / sumika / クリープハイプ / マルシィ ほか
私立恵比寿中学
The Biscats
WtB
:[Alexandros] / 10-FEET / go!go!vanillas / マカロニえんぴつ ほか
bokula.
- 2025.11.03
-
irienchy × no more
NANIMONO
秋山黄色
フレデリック
怒髪天
OKAMOTO'S
東京スカパラダイスオーケストラ
Devil ANTHEM.
ポルカドットスティングレイ
セックスマシーン!!
キタニタツヤ
シド
LiSA
"ボロフェスタ2025"
yama
キュウソネコカミ
愛美
brainchild's
藤巻亮太
AIRFLIP
私立恵比寿中学
Bye-Bye-Handの方程式
moon drop
SPRISE
SCOOBIE DO
the telephones
フラワーカンパニーズ
清 竜人25
THE BACK HORN
凛として時雨
Age Factory
hockrockb
LACCO TOWER
阿部真央
- 2025.11.06
-
RADWIMPS
古墳シスターズ
ねぐせ。
超能力戦士ドリアン
吉澤嘉代子
TENDOUJI
東京スカパラダイスオーケストラ
THE SPELLBOUND
LEGO BIG MORL
LONGMAN
キュウソネコカミ
フィロソフィーのダンス
夜の本気ダンス
GLIM SPANKY / 神はサイコロを振らない / レトロリロン
礼賛
ブランデー戦記
- 2025.11.07
-
YONA YONA WEEKENDERS
コレサワ
Rei
SIX LOUNGE
古墳シスターズ
あたらよ
Chimothy→
NANIMONO
超能力戦士ドリアン
崎山蒼志
ザ・シスターズハイ
MONOEYES
インナージャーニー
PompadollS
LEGO BIG MORL
androp
reGretGirl
終活クラブ
フレデリック
DOES
brainchild's
LUCKY TAPES
大橋ちっぽけ
BLUE ENCOUNT
- 2025.11.08
-
Mrs. GREEN APPLE
ズーカラデル
ねぐせ。
FINLANDS
フラワーカンパニーズ
NANIMONO
Rei
SCOOBIE DO
打首獄門同好会
離婚伝説
PIGGS
終活クラブ
東京スカパラダイスオーケストラ
moon drop
キュウソネコカミ
eastern youth
wacci
Cody・Lee(李)
フレデリック
osage
怒髪天
優里
ASH DA HERO
irienchy × no more
パスピエ
MONO NO AWARE / ウルフルズ / Jeremy Quartus(Nulbarich) / SIRUP ほか
向井秀徳 / the band apart / ラブリーサマーちゃん / サニーデイ・サービス / 石野卓球 ほか
ザ・シスターズハイ
藤巻亮太 / SHE'S / SOIL&"PIMP"SESSIONS / 寺中友将(KEYTALK) / CENT ほか
ビレッジマンズストア
- 2025.11.09
-
コレサワ
Mrs. GREEN APPLE
Laura day romance
ねぐせ。
NANIMONO
SUPER BEAVER
フラワーカンパニーズ
あたらよ
ズーカラデル
osage
FINLANDS
SCOOBIE DO
MONOEYES
SPRISE
Devil ANTHEM.
崎山蒼志
打首獄門同好会
キタニタツヤ
リュックと添い寝ごはん
LUCY
水平線
KANA-BOON
ラックライフ
暴動クラブ
東京スカパラダイスオーケストラ
chilldspot
インナージャーニー
ドミコ
森 翼
PompadollS
Appare!
キュウソネコカミ
eastern youth
Cody・Lee(李)
BLUE ENCOUNT
優里
岸田教団&THE明星ロケッツ
Rhythmic Toy World / BIGMAMA / LACCO TOWER / kobore ほか
ASIAN KUNG-FU GENERATION / SHISHAMO / 水曜日のカンパネラ / TENDRE ほか
シド
"四星球放送局FESTIVAL"
Dannie May
a flood of circle
センチミリメンタル
怒髪天
- 2025.11.11
-
PEDRO
Age Factory×ジ・エンプティ
BIGMAMA
Laughing Hick
SAKANAMON
僕には通じない
Ado
RELEASE INFO
- 2025.10.29
- 2025.10.30
- 2025.10.31
- 2025.11.01
- 2025.11.05
- 2025.11.07
- 2025.11.09
- 2025.11.10
- 2025.11.11
- 2025.11.12
- 2025.11.14
- 2025.11.17
- 2025.11.18
- 2025.11.19
- 2025.11.21
- 2025.11.26
FREE MAGAZINE

-
Cover Artists
暴動クラブ
Skream! 2025年10月号











