Japanese
ももすももす
2020年03月号掲載
Interviewer:宮﨑 大樹
独特の空気を身に纏いながら、純文学を思わせるような歌詞をロック・サウンドに乗せて歌い上げるシンガー・ソングライター、ももすももす。彼女が、記念すべき1stアルバム『彗星吟遊』を完成させた。どことなく哀愁が漂い、また随所に遊び心も散りばめられている本作は、まさに彼女自身の心の宇宙を旅しているかのような仕上がりになっている。そんな本作と、ももすももす自身に迫ってみると、どうやら彼女は音楽を絵画のように捉えていることが伝わってくる、非常に興味深いインタビューとなった。
-幼少期でピアノ、中学生でギターを始めたそうですが、どういう音楽を聴いて育ってきたんですか?
高校生のときは、ART-SCHOOLとかsyrup16gとかが大好きだったんですけど、そこから派生してJ-POPも、J-ROCKも、洋楽も聴くし、昔の曲を遡って聴いたりもしました。ノージャンルでいろんな音楽から刺激を受けてきています。
-自分で曲を作ろうと思ったきっかけはなんだったんですか?
中学生のときはコピー・バンドをやっていたんです。自分で曲を作るまではギターしか弾いてなくて、歌は歌ってなかったんですね。そこから自分の弾きたい曲、歌いたい曲を作り出すことによって、自分の内臓をはっきり見ることができるんじゃないかっていうふうに思い始めて。そうして曲を作りだしました。
-誰かに発信したいというよりは、自分自身を知るため、みたいな。
それもありますね。でも、曲を作っていくうちに変化していきました。"言葉だけじゃ伝わらないことが世の中にいっぱいあるんだ"って実感したので、今は歌を聴いてもらうために、音楽を作ることを中心に生きている感じがします。
-"言葉だけじゃ伝わらない"というのは、例えば、どんなときに感じていたんですか?
人と関わっていくにあたって、伝えたいけど、伝えることがどうしてもできないみたいな出来事があって。その伝えたいことって、私が音楽をやることで伝えられるんじゃないかなと思ったんです。でも、結局は伝わらなかったというか、伝わっているか伝わっていないかはわからないんですけど......。ただ、その行為をしていくにつれて、自分が音楽を作ることによって何かが昇華されていくことを感じてました。しかも、それが誰かのエネルギーになっているのを目にして、音楽を伝えることが生きがいになったなっていうのはあります。
-音楽をする動機が変化していった。
最初は、自分の中に優しさとか思いやりとか、そういうものが欠落していたんです。だけど、音楽をやっていろんな人に会ったり、助けてもらったり、そして新しい音楽を知ることによって、それらが補充されてきて。で、今は勢い余って"猫を飼う"という目標のために音楽を作っています。
-猫ですか。
はい、昨日から(笑)。"ジャパニーズカワイイキャット"を飼いたいんです。この間、撮影で台湾に行ったときに猫村にも行ったんですけど、台湾の猫は感情がなさそうな顔つきをしていたんですよ。そういう猫よりは、日本の猫みたいな、目の大きい感じの猫が飼いたいなと。
-その目標は、早い段階で達成できちゃいそうな気もしますが。
そうしたら、また新しい目標を作ります(笑)。
-(笑)ももすさんの音楽は、ロック・サウンドで表現されていることが多いですけど、そこについての理由やこだわりはありますか?
自分の声ってなかなか特殊な声だなって思うんですよ。この声に一番合う"紙質"ってなんだろうって考えたときに、ロックというジャンルの紙質だったんですよね。普段はR&Bみたいな曲も好きで、そういうのを口ずさんだりもするんですけど、"あ、これ私の声にはあんまり合わないな"とか思って。自分の声って、歪んだギターの音とか、ゴリゴリのキックとかベースの音と相性がいいんだなと感じて、今はロックをやっているんです。ただ、ロックをやっていくうちに、"他の楽器も合うな"っていうのが今回のアルバムを通してわかったので、今後はいろいろ挑戦をしていきたいですね。
-そして何より、口語であまり使わない文学的な言葉を取り入れた歌詞が特徴的ですよね。
自分が知っている言葉だらけの、"平地の歌詞"ってあまり面白くないと思うんです。ちょっと隕石を落としてみたり、全然知らない花を植えてみたりしたほうが、見たり聴いたりしていて面白いなと思うので、いろんな言葉を使うようにはしています。
-そういう言葉って、ももすさんの中にもともとインプットされていたものなんですか?
外国の詩集を読むのがすごく好きで。そこからいろんな言葉に出会うこともあったので、文学の影響は大きいですね。
-外国の詩集の魅力ってどういうところにあるんですか?
外国の詩集は、日本人の方が訳していることが多いんですよ。好きな日本人の翻訳者さんに堀口大學さんという方がいるんですけど、その方が訳した文章は、日本語では見たことのないような言葉の組み合わせだったりとか、漢字の配置だったりとかして、すごく美しいんです。宝石を見ているような気持ちになるときもあれば、工事現場みたいだなって思うときもあって、とても面白いですよ。
-だからこそ、ももすさん自身も文学的な歌詞が書けるんですね。
あとは"ここにはこういう言葉が欲しいけど、今の私の中にはないな"って思ったら調べることもあります。
-あぁ、その感覚はライターをやっている人間にも近いものがあるかもしれません。
そういう感覚が大きくなると曲の規模になるのかなって思います。例えば、"火星よ、こんにちは"(アルバム『彗星吟遊』1曲目のタイトル)という内容を表す単語って、世の中に何もなくて。表現することができないから、これだけのボリュームの歌詞として表しているのかなと。
-ももすさんの歌詞の全体から漂う哀愁みたいなものは、どこから生まれているんですか?
悲しみのようなものは、心の中に染みついているんです。世の中には音も聴こえなくなるような深い絶望が存在していると思うんですけど、それと正反対に幸せとか光とかも存在していて。その光を見つける動機に私の曲がなったらいいなって思いながら書いています。
-ここからは1stアルバム『彗星吟遊』について聞いていきます。これまではシングルのリリースを重ねていましたが、アルバムが完成しての気持ちはやはり違うものですか?
"どうぶつの森"でめっちゃいい魚が釣れた、みたいな気持ちです(笑)。そういう達成感がありました。
-なんとなく伝わってきました(笑)。アルバムのリリース発表のタイミングで"心の宇宙に浮かぶ彗星を、観測したアルバムです"とコメントしていましたよね。
この間、台湾に初めて行ったときに"写ルンです"を持って行ったんですね。いっぱい写真を撮って、現像して、写真を並べたときに"あ、これアルバムみたいだな"と思って。そのときそのときの瞬間を撮影したものを、あとになって並べることで、やっとひとつの物語として俯瞰して見ることができる、みたいな。そういうアルバムになったと思います。意味が伝わらないかもしれないですけど......。
-それぞれの曲が、ある時点のももすさんの内面から生まれたものになっていて、それらが連なることで、心の中を吟遊したような作品になっていると。
はい、そうです!
-既発曲以外はストックから収録されているものが多いんですか?
ストックとしてあった曲も多いんですが、新しく作った曲もあります。「桜の刺繍」とか「saboten」は最近の曲ですし、1曲目の「火星よ、こんにちは」は、『彗星吟遊』に合わせて作りました。曲を作っていて、これはアルバムの1曲目に相応しいなと思ったんです。アルバムを聴き終わったら、また最初の曲に戻ってきてほしかったので、最後の「ハネムーン」から繋がるような曲にしました。
LIVE INFO
- 2025.01.18
-
マリンブルーデージー
片平里菜
Ivy to Fraudulent Game
HY
あいみょん
夜の本気ダンス
クジラ夜の街
SpecialThanks
9mm Parabellum Bullet
ADAM at
ずっと真夜中でいいのに。
内澤崇仁(androp)
ぜんぶ君のせいだ。× TOKYOてふてふ
WurtS
ビレッジマンズストア
OAU
Helsinki Lambda Club
ストレイテナー
上白石萌音
Dear Chambers
bokula.
Bye-Bye-Handの方程式
Homecomings
go!go!vanillas
米津玄師
the engy / Chevon / Billyrrom / E.scene
ayutthaya
女王蜂
SILENT SIREN
OKAMOTO'S
LACCO TOWER
Vaundy
眉村ちあき
FRONTIER BACKYARD
- 2025.01.19
-
マリンブルーデージー
片平里菜
夜の本気ダンス
クジラ夜の街
CYNHN
Lucky Kilimanjaro
ADAM at
Homecomings
HY
あいみょん
Ivy to Fraudulent Game
9mm Parabellum Bullet
内澤崇仁(androp)
GANG PARADE / ASP / ExWHYZ ほか
THE BACK HORN
THE YELLOW MONKEY
ブランデー戦記
神聖かまってちゃん
Age Factory / FINLANDS / PK shampoo ほか
the quiet room
SpecialThanks
ストレイテナー
People In The Box
終活クラブ
崎山蒼志
bokula.
Helsinki Lambda Club
上白石萌音
Uniolla
FES☆TIVE
ぜんぶ君のせいだ。× TOKYOてふてふ
Shiggy Jr.
フィロソフィーのダンス
the paddles
ヒトリエ
琴音
Maki
Vaundy
macico
Czecho No Republic
パピプペポは難しい / ゴホウビ / shallm / HATE and TEARS ほか
- 2025.01.20
-
ヤバイTシャツ屋さん
SUPER BEAVER
österreich
- 2025.01.21
-
片平里菜
終活クラブ
Homecomings
WurtS
SUPER BEAVER
PEDRO
- 2025.01.22
-
ASIAN DUB FOUNDATION
WurtS
ずっと真夜中でいいのに。
シノダ(ヒトリエ)
SVEN(fox capture plan)
go!go!vanillas × NEE
RAY
アイナ・ジ・エンド
BRADIO
米津玄師
- 2025.01.23
-
終活クラブ
ずっと真夜中でいいのに。
a flood of circle
小山田壮平 / kanekoayano
ヤバイTシャツ屋さん
ASIAN DUB FOUNDATION
米津玄師
暴動クラブ / 板歯目 / M.J.Q(山本久土+クハラカズユキ)
- 2025.01.24
-
片平里菜
東京初期衝動
ザ・シスターズハイ
終活クラブ
Homecomings
夜の本気ダンス
ego apartment
LEGO BIG MORL
神聖かまってちゃん
かりんちょ落書き
ハシリコミーズ
MONO NO AWARE
くるり
Ivy to Fraudulent Game
THE YELLOW MONKEY
RAY
Wez Atlas
- 2025.01.25
-
片平里菜
ブランデー戦記
女王蜂
BLUE ENCOUNT / UNISON SQUARE GARDEN / ヤバイTシャツ屋さん / フレデリック ほか
Helsinki Lambda Club
SpecialThanks
ストレイテナー
上白石萌音
the paddles
bokula.
HY
SCOOBIE DO
Umisaya
ぜんぶ君のせいだ。× TOKYOてふてふ
Dear Chambers
sajou no hana
Aimer
あいみょん
め組
IDLES
かすみん(おこさまぷれ〜と。)
神聖かまってちゃん
Czecho No Republic
GOOD BYE APRIL
フラワーカンパニーズ
パピプペポは難しい
Rhythmic Toy World
眉村ちあき
Mega Shinnosuke
サカナクション
Hedigan's
kobore
tacica
9mm Parabellum Bullet
Cloudy
- 2025.01.26
-
マリンブルーデージー
ASP × ExWHYZ
[Alexandros] / キタニタツヤ / マカロニえんぴつ / Creepy Nuts / ヤングスキニー ほか
Helsinki Lambda Club
THE BACK HORN
SpecialThanks
ぜんぶ君のせいだ。× TOKYOてふてふ
the paddles
ストレイテナー
HY
上白石萌音
SCOOBIE DO
SILENT SIREN
夜の本気ダンス
東京初期衝動
Homecomings
アイナ・ジ・エンド
Dear Chambers
Mega Shinnosuke
崎山蒼志
Bye-Bye-Handの方程式
CYNHN
Aimer
あいみょん
I Don't Like Mondays.
フラワーカンパニーズ
tacica
琴音
Lucky Kilimanjaro
ADAM at
LEGO BIG MORL
篠塚将行(それでも世界が続くなら)
サカナクション
阿部真央
Bubble Baby
- 2025.01.28
-
マリンブルーデージー / かたこと
the HIATUS
WurtS
米津玄師
SUPER BEAVER
ぜんぶ君のせいだ。× TOKYOてふてふ
the quiet room / Maki
安藤裕子
- 2025.01.29
-
THE ORAL CIGARETTES
the HIATUS
Saucy Dog
米津玄師
Hakubi
君島大空
Appare!
Helsinki Lambda Club
ポルカドットスティングレイ
ネクライトーキー
- 2025.01.31
-
ビレッジマンズストア
神聖かまってちゃん
LEGO BIG MORL
UNISON SQUARE GARDEN
KNOCK OUT MONKEY
Wez Atlas
くるり
ザ・ダービーズ
インナージャーニー / 板歯目 / Apes ほか
ヤユヨ
WANIMA × MONGOL800
TYCHO
Aooo
AYANE
9mm Parabellum Bullet
小林私 / Redhair Rosy / INF ほか
Halujio
the telephones
Bye-Bye-Handの方程式
RELEASE INFO
- 2025.01.18
- 2025.01.19
- 2025.01.20
- 2025.01.22
- 2025.01.24
- 2025.01.25
- 2025.01.28
- 2025.01.29
- 2025.01.31
- 2025.02.01
- 2025.02.05
- 2025.02.07
- 2025.02.10
- 2025.02.12
- 2025.02.19
- 2025.02.26
FREE MAGAZINE
-
Cover Artists
ヒトリエ
Skream! 2025年01月号