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INTERVIEW

Japanese

stellafia

2020年01月号掲載

stellafia

Member:花森 りえ(Vo) キャサリン(Gt) 勝部 巧朗(Ba) 大野 達哉(Dr)

Interviewer:三木 あゆみ

-先ほど話にあったように、今回、鈴木Daichi秀行さんをプロデューサーとして迎えられておりますが、どういった経緯で一緒にやることになったのでしょうか。

大野:お会いしたことはなかったんですけど、僕が前にやっていたバンドで曲提供をしていただく機会があって。ただそのときは一緒にやるには至らなくて、僕が勝手にTwitterをフォローして、"あのときの曲良かったなぁ......"っていう思いだけが残ってたんです。それで、あるときにTwitterでDaichiさんが"一緒にやっていきたいアーティストさんを探しています"とつぶやいているのを見て、ダメもとでいってみようかなと思い、"こういうバンドをやっている者です、ぜひ一緒にやりましょう"みたいなリプを送ったんです。そしたらDMが来て。"えっ!? まさか!"みたいな。それがきっかけですね。

-Twitterがきっかけとはすごいですね。鈴木さんとの制作はいかがでしたか?

大野:僕はこれまで音に妥協したくないってずっと思っていたんですけど、それが叶えられる環境ってなかなかないんですよ。ドラムを生で鳴らしたり、ベースやギターをちゃんとした音量で鳴らしたり、歌をいいマイクで録ったりとか......そういうことがなかなかできなかった環境のなかで、今回STUDIO CUBICを使わせていただいて。思い描いていた音でちゃんとできたっていうのがものすごく感動的でした。音に関してはかなり進化しましたね。歌! 気持ち良かったでしょ?

花森:も~、レコーディングから気持ち良くて。マイクって重要だ! って思いました。

勝部:感動があったよね。

大野:こんなに違うんだってなりましたね。あと、僕個人的に音楽に堅い部分があって。吹奏楽をやっていたからか、性格的に真面目に作りがちなんですよ。でも、Daichiさんのアレンジってすごく遊び心があって、それがプラスアルファされることで、この曲はとてもキュートになりましたね。特にスライド・ホイッスルとか。

キャサリン:あのかわいい音。

大野:あれはDaichiさんが生で入れてくださったんですよ。

-あれは生で入っていたんですね! あとこの曲は、特にドラムやベースのアレンジに遊び心が詰まっているなと思いました。

大野:ありがとうございます。リズム・アレンジ自体は全部僕がやっているんですけど、ドラムに関しては80年代の機材を使っていて。80'sの音を出したいってなったときに、80年代の機材を使ったらいいんじゃないってことになって、ずっと小屋にあった使われていない80年代のスネアを引っ張りだしてきて、使ってみたらバシッとハマりましたね。やっぱりその時代のものと合うんだなって感動しました。

-あの音はそんな仕掛けがあって生まれていたんですね。

大野:そうなんですよ。あと、ベースに関しては初めてスラップを――

勝部:それ俺が言いたかったのに。

一同:(笑)

大野:ごめんね(笑)。

勝部:今までstellafiaの楽曲でスラップをしたことはほとんどなかったんですけど、今回はそれをサビとかでもやっちゃうっていう。それは新しかったですね。

大野:やっぱりスラップって強くてイケイケな感じなんで、ファンタジーにあんまり結びつかなくて、今までは使ってこなかったんですけど。今回は新しい一面っていうところで、"うちんとこの勝部、やれるんで"っつって。

勝部:行ってこいと言われたので、やるしかねぇと(笑)。

-スラップに関しては、最初から入れようと決まっていたのでしょうか。

勝部:デモの段階で入ってましたね。

大野:僕がゴリゴリの音にして渡しました。

勝部:貰ったときに、"あぁ俺はこれなんだ"と(笑)。ついにきたか、みたいな感じがありました。

大野:だから逆に言うとドラムは今回シンプルですね。あと、ドラムとベースで大変だったことがあって。この曲、少しリズムが跳ねてるんですよ。それも絶妙に。それを表現するのが、自分で作っておいてものすごく大変で(笑)。それを一番苦労して弾いてたのは彼(勝部)ですね。

勝部:そう、僕が一番苦労しました。めっちゃ汗かきながら弾いて(笑)。

大野:80'sの感じって跳ねてないまっすぐなものが多いんですよ。もしくはものすごい跳ねているかのどちらか。でも、この曲のかわいい女の子の感じって、芯はあるんだけど浮ついているというか、いろんなことを楽しみたいみたいな気持ちがあるじゃないですか。芯の強さはサウンドで出して、その揺れる感じをリズムで表現できたらいいなと思って、挑戦しましたね。

-また、ギター・ソロも効いているなと思いました。

キャサリン:僕、ギターのソロは自信持ち持ちで......。

勝部:持ち持ちって(笑)。

キャサリン:これにはイメージがあって。"バック・トゥ・ザ・フューチャー"の主人公 マーティが、パーティーか何かで「Johnny B. Goode」を弾いているシーンがあるんですけど。マーティが前に出てきて、跪いてバーン! とソロを弾いている感じを、家でやってみたんですよ。練習中にやってみて、"コレだ......"と(笑)。で、レコーディングもそれでやったし、この前のワンマンでもセンターに行ってガッとやりましたね。あれはほんとにマーティになったつもりで弾いてます。

大野:"バック・トゥ・ザ・フューチャー"なんてまさに80'sだもんね。

キャサリン:そうだね。もうソロ大好き。

-(笑)では、そんな新曲「WANT TO」をリリースする2020年ですが、秋にはワンマン・ライヴやアルバムのリリースも予定されているそうですね。少し先ですが、もうすでに準備なども進んでいるのですか?

花森:もうアルバムのほうは、数曲レコーディングを始めています。

大野:ワンマンは、これから練っていく段階ですね。曲を作っていくうえでアルバムのコンセプトを考えていくと思うので、それが反映されるワンマンになるかなと思います。あと、会場が大きいので装飾をどうしようかなと......。

勝部:想像が追いついてないところがありますね(笑)。

-では、そこは楽しみにしていますね(笑)。リリースやワンマンも控えている2020年ですが、バンドとしてどんな年にしたいと考えていらっしゃいますか?

勝部:2020年は、とにかく"もっとstellafiaを知ってもらおう"という年にしたいですね。アルバムのリリースはもちろん、配信もしていく予定なので、いろいろと頑張っていこうと思っています。

花森:ちょうど今、結成して2年くらいなんですけど。この2年間は制作してライヴハウスでライヴをして、という種をまく期間だったと私は思っているので、2020年は芽が出る1年にしたいですね。

大野:バンドって、2年でいろいろ試して、3年目で跳ねるかどうかだなって個人的にすごく考えていて。というのも、以前にやっていたバンドは3年目がグダグダだったんですよ。で、stellafiaはここまでやれることは1周やってきたので、来年はそれをしっかり形にできるようにしたいなと思います。とにかく、いろんな方に知ってもらいたいです。

キャサリン:僕は個人としても、さっき話した司会とかもそうなんですけど、自分が今までやってこなかったことをstellafiaではやってきたので。作曲とかの面でももちろんそうなんですけど、表現者としてもっとレベルアップしたいなって思います。