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INTERVIEW

Japanese

Jam Fuzz Kid

2019年10月号掲載

Jam Fuzz Kid

Jam Fuzz Kid

メンバー:今村 力(Vo) 黒木 徹(Gt) ヤマザキタイキ(Gt) 小畠 舜也(Ba) 村松 知哉(Dr)

インタビュアー:山口 智男

平均年齢20歳の5人組 Jam Fuzz Kidが、彼らにとって初めての全国流通盤となるEP『Chased by the sun』をリリース。それをきっかけに結成からわずか1年で、早くも大きな存在感をアピールし始めた彼らの名前は、さらに多くの人たちに知られることになるはずだ。90年代のUKロックの影響をバックボーンに大音量のロックンロールを鳴らしながら、"俺たちの時代を取り戻す"と歌う彼らのような存在を、時代は待っていた! 新たな胎動が始まっているように思えるシーンに大きな風穴を空けるのは、彼らかもしれない。物怖じしない発言も頼もしい。


夜中にテレビをつけてると、ほんとクソみたいなバンドを紹介してる。だったら俺らを出せよって


-Jam Fuzz Kid(以下:JFK)は、どんなふうに始まったんですか?

今村:大学が一緒だったんですよ。最初、黒木とヤマザキと知り合って。3人共それぞれに高校生の頃からバンドをやっていたんですけど、俺がバンドをやりたいと思ってふたりを誘って、半年ぐらいだらだらと飯を食って、曲を作ろうとする日々を経て、やっと3曲できたところでベースがいなかったからジョン(小畠)に"弾いてよ"って言ったんです。ジョンと黒木とヤマザキは、もともと高校が同じだったんですよ。

ヤマザキ:ドラムは初め同い年の友達を探していたんですけど、全然見つからなくて、後輩でもいいかと思って"一番上手いやつ誰?"って仲間に聞いたら村松だっていうから。

今村:俺の家で、3人で曲を作っているとき、夜中の4時ぐらいに"ドラムやってくんない?"ってDMしたら、なぜか"いいですよ"って返ってきて(笑)。

-最初に曲を作り始めたときは、どんなサウンドやバンドをイメージしていたんですか?

今村:ギターがふたりいるから、ARCTIC MONKEYSみたいに片方がリフを弾いて、もう片方がリードを弾くような曲を作ろうってなったよね。

黒木:四つ打ち禁止でね(笑)。

ヤマザキ:流行りの音楽じゃないものをやりたかったんです。洋楽もそうですけど、一世代前の音楽が好きだったので、そういう要素を入れながら漠然と作ってました。そこからみんなOASISが好きということもあって、ブリットポップみたいなものも意識し始めたって感じですね。

-それぞれにOASIS以外にもいろいろ聴いてきたと思うんですけど、どんな音楽を聴いてきたのか教えてもらってもいいですか?

今村:俺はTHE ROLLING STONES、RED HOT CHILI PEPPERS、THEE MICHELLE GUN ELEPHANT、THE YELLOW MONKEY。

黒木:俺は広く浅く聴いてきたかな。答えになってないと思いますけど(笑)。

ヤマザキ:僕は、父親が聴いていたTHE BEATLES、ストーンズ(THE ROLLING STONES)、QUEENが小さい頃から家で流れていましたね。ギターを始めようと思ったきっかけは、ASIAN KUNG-FU GENERATIONでした。"BECK"ってマンガにハマってから、真剣に洋楽も聴くようになりました。レッチリ(RED HOT CHILI PEPPERS)とかアクモン(ARCTIC MONKEYS)とか。日本語の音楽って歌がメインだけど、それよりも楽器のかっこ良さに惹かれたんです。

小畠:僕は、小学生のときはB'z。同じく"BECK"でレッチリ、OASISを知って洋楽を聴くようになって、中学時代はずっとLED ZEPPELIN、高校時代はRADIOHEADを一番聴いてました。

村松:僕は、アニソンやボカロから音楽を聴き始めて、アニソンきっかけで岸田教団&THE明星ロケッツにどハマりして、今でも聴き続けているんですけど、そこのドラマー(みっちゃん)がMR. BIGを好きで、それがきっかけで洋楽もこれは聴いておいたほうがいいというバンドは、とりあえず的な感じで聴くようになりました。

-実はバックグラウンドが広いんですね。

今村:だから、曲作りをしていると、ぶつかることが多いです。曲はそれぞれが作ってきたものに俺がメロディをつけてるんですけど、アレンジはスタジオで、全員でやるんですよ。ほぼ毎回、"俺はこっちがいい"、"いや、こっちがいい"って止まるよね?

黒木:基本は、曲を作った人間が思い描いてるイメージを尊重するんですけど、とりあえず全部試して、その中で一番良かったやつっていうふうにしてますね。

-バンドを始めたとき、主流じゃない音楽をやりたいと思ったとおっしゃっていましたが、なぜ主流じゃないものがやりたかったんですか?

今村:主流のものをやりたくないと言うよりは、こっちのほうが絶対かっこいいと思ったんですよ。主流の中にもかっこいいものはあると思うんですけど、俺たちが今やっているほうが圧倒的にかっこいいから、こっちになったっていうか、最初からそっちの選択肢はなかったんです。

-2曲目の"Fringe"ってタイトルは、非主流派って意味じゃないですか。歌詞の中でも"俺たちの時代を取り戻すんだ"(※和訳)と歌っているけど、今現在の音楽シーンに物足りなさを感じているところがあるのでしょうか?

今村:そうっすね。

黒木:ファッションみたいになっているじゃないですか。

今村:カルチャーぶってるやつらっているじゃないですか。バンドがそういう背景を持っていたり、信じるものがあってやっていたりっていうのは、俺らもそうだし、四つ打ちをする人たちもそうだと思うんですけど。

小畠:もっと前のバンドは――例えば、グランジ・ブームがあって、そこからグランジ・ファッションが生まれて、カルチャーになっていったと思うんですけど、今の時代って、ほんとネットでなんでも見られるし、聴けるから、いろいろなところからいろいろなものが出てくる。その中でファッションやカルチャーが出発点となって、音楽をやっていくって流れになっているのが、個人的にあまり好きじゃないです。

-じゃあ、自分たちはあくまでも音楽が中心にあると。

今村:それは間違いないです。もちろん、ファッションは重要だと思うし、俺らはこういうもの出身です的な、それを表現する一部としてファッションも大切だと思うんですけど、音楽っておしゃれじゃないから。

黒木:態度だよね。

今村:おしゃれな音楽があってもいいんだけど、おしゃれで使うものじゃないから、そこは違ぇだろって思うんですよ。

-自分たちでシーンを変えていこうという思いが伝わる歌詞は、すべて今村さんが書いていますが、歌詞のインスピレーションはどんなところから?

今村:今回の6曲は、流通盤としては1枚目の作品なので、衝動、フラストレーション、苛立ちを中心に書きました。さっき言った「Fringe」とか、3曲目の「Where we gonna go」とかは、MVも作ったんですけど、今って言いたいことを言いづらい世の中というか、もちろん何をやってもいいわけじゃないんですけど、何かやったり、言ったりすると、すぐ揚げ足を取られたり、炎上したりするじゃないですか。そういうのに屈したくないという思いで書きました。音楽って、自分たちを表現しているものだから、こういうことに苛立っていて、こうしたいって思ってることや誰かを愛おしく思う気持ちを偽りなく表現したいんです。それは、歌詞もそうだし、音もそうだし。自分たちが作っている音でえぐ味っていうか、ぐっと来る感じを伝えたいっていうのが、この1枚目を作るにあたっては一番でっかいですね。それが俺たちにとってのテーマです。